「心にギャルを飼ってます」総フォロワー200万人 佐藤ノアが目指すもの

今年になって5曲も新曲をリリースするなど、精力的に活動している佐藤ノアさん。SNSの総フォロワー200万人を超え、10代を中心に圧倒的な支持を集める彼女が目指すものを伺いました。

  • 佐藤ノア

    モデル、歌手、YouTuber

    1997年生まれ・北海道出身。SNSの総フォロワー200万人を超え。ソロシンガーとして5曲リリース、11月には恵比寿リキッドルームでライブを開催するなどアーティスト活動も行っている。

    1997年生まれ・北海道出身。SNSの総フォロワー200万人を超え。ソロシンガーとして5曲リリース、11月には恵比寿リキッドルームでライブを開催するなどアーティスト活動も行っている。

  1. 「嫌い」なことを発信する理由
  2. ロックの魅力は「NO」と言えるところ
  3. 音楽活動は「生きる筋」
  4. ライブのパワーは「繋ぎ」になる
  5. 心にギャルを飼っている
  6. 出会った人で自分が作られる

「嫌い」なことを発信する理由

いつの間にか「インフルエンサー」と呼ばれるようになっていたけど、私にとって「フォロワー」と「ファン」の境目は明確で、時間やお金を使ってくれる人がファン。

【画像】正面を向く佐藤ノアさん

ファンの人たちは、どうやったらお仕事がまわるかがわかってくれています。

例えば、私が載っている雑誌を買うだけじゃなくて、アンケートに“誰を読むために買ったか”という感想を送れば、直接私のためになるじゃないですか。

私は、何かしてほしかったら、「どうしてそういうことをしてほしいのか」という背景も正直に伝えるんです。

【画像】頬に手を当てる佐藤ノアさん

反対に、やってほしくないことも全部言います。

それは、私のことを好きでいてくれる人を好きでいたいから。嫌いになりたくないから、私が嫌なことはしないでねって。

ロックの魅力は「NO」と言えるところ

母が音大出身で、父がロックバンド経験者。

音楽が生活のなかにあって、はじめたというよりは“はじまってた”。歌を歌うほうへ引き寄せられていって。

ただ、「夢=職業」という雰囲気は嫌でした。

【画像】笑顔で口に手を当てる佐藤ノアさん

とはいえ、私が仕事として歌を歌うっていう選択肢は、小学生の頃からあったんだろうとは思いますね。小学校の卒業文集には「歌を歌う仕事につく」と書いていましたから。

父親がバンドマンでパンクとロックの人だったので、私もそればかり聴いていて。世界に音楽はそれしかないと思ってたくらい。

パンクやロックの魅力は、「NO」が言えるところです。

【画像】あごに当てる佐藤ノアさん

みんなに合わせるのではなく、反骨精神や嫌悪といったものをすごく大事にしている。嫌いなことを嫌いだと言えるっていうのが、いいなと思います。

いろんな好きとかかわいいがあっていいし、Twitterとかでも「違います」っていう反論が来ることがあるんだけど、「いや、あなたはそうでいいじゃないですか」って。

別に私と同じように思ってほしいと思っていない。違う人間ですからね。

音楽活動は「生きる筋」

今年になって5曲、新曲をリリースしました。

でも、まだまだ作りますよ!とにかくライブができる日に向けて。

インフルエンサーで食べていけるのに、「なんで音楽やるんですか?」って言う人もいるかもしれないけど、こっちのほうが私の生きる筋。

【画像】髪に触れる佐藤ノアさん

それを大事にする理由は、アウトプットだからです。インフルエンサーは幹から生えてきた枝のようなイメージ。

もちろん、インフルエンサーとしての活動がアーティストとしてプラスに働くことも多いです。

というのも私には自分がお世話になってきたからこそ、ライブハウスに初めて来る人を増やしたいという強い想いがあるんですが、ゼロイチはすごく難しい。

【画像】髪に触れる佐藤ノアさん

一度ライブハウスに行ったことがある人の二度目のハードルはそう高くありません。私が発信することで、そういう人の最初の一歩を作れているという自負はあります。

ライブのパワーは「繋ぎ」になる

音楽活動を本格的にしようと決断したのは、ガールズバンドに誘われて5年前東京に来た時です。

もともと札幌でバンドをやっていて、その後も2年間1人でも歌っていたんですが、「アイドルにならないか?」と誘われることが多くて。

アイドルは向いてないって断ってたんですけど、ガールズバンドには直感で「これだ!」って。

【画像】正面を見る佐藤ノアさん

音楽をやっていてよかったなと思うのは、ライブでお客さんの喜怒哀楽が見られること。

ライブは私の世界を知ってもらえる手段でもあります。SNSでつぶやく一言やYouTubeを見ているよりも、実際会って、私が歌って騒いでいるところを見てもらう方がずっとずっとわかってもらえるし、楽しい。

ライブには、生活のなかで辛いことや悲しいことがあっても、あの日があったから頑張れるっていう「繋ぎ」になる力があると思います。

そして、来てくれた人には、1つでいいから何か“いいもの”を持って帰ってほしい。

【画像】あごに手を当てる佐藤ノアさん

別に「元気」とかじゃなくて全然いいんです。元気がデフォルトじゃなくちゃいけないなんて思わない。

…とかいって、ステージ上でブチギレてる時とかありますけどね(笑)。

怒るっていちばん強いパワーだから、この人やばいな、こんな怒るぐらい何かに必死なんだなっていうのが伝わるんじゃないかな。あるいは、こんなに泣くぐらい悲しいできごとって何?って想像力を持って帰るかもしれない。

怒るにしろ泣くにしろ、人の感情が動く瞬間っていいなと思うんです。

心にギャルを飼っている

昨年バンドを無期限活動休止して、性格がすごく丸くなりました。

私はやっている音楽に人格が沿ったものになるみたい。前は攻撃的な言葉ばっかり選んでたけど、今は結構やわらかくなった(笑)。

バンドでは、一人ひとりの役割があるなかで尊重しあわなきゃいけない。そういう経験を経て「人は人」で、必要以上に興味をもたないほうがうまくいくっていうことを学んだ気がします。

【画像】真顔の佐藤ノアさん

私にとってのロックはバンドだから、ソロではロックを続けようとは思いませんでした。

そして、私のファンが女子高生・女子大生がメインなので、その人たちに届くための音楽としてJ-POPにたどり着いたというわけです。

J-POPの魅力は、聴きやすくて寄り添える音楽だということ。ロックからJ-POPになったことで、作詞のスタイルも一変しました。それまでは、私自身の経験や想いを誰かの何かに当てはまるよう書いていたんですが、今はより聴く人のことを考えて……。

心にギャルを飼ってます。だから怖いものなし。

【画像】髪に触れる佐藤ノアさん

今の女子高生はどう思うかな?って心のギャルと会話しながら。ギャルといいつつ、世の中のことを何でも知ってる長老みたいな?

出会った人で自分が作られる

私にとって、今まで出会った人は全員なくてはならない存在です。ケンカした人たちも含めて、いろんな人と関わったことで、なんやかんや私は考えが変わっているので。

そして、私は今の自分が本当に好きだから、辿るべき道を辿ってきたのかなって思います。

自分のことを嫌いにはなりませんよ。だって、私がいちばん愛してあげないと、誰も私以上には愛してくれないから。毎日、「私が最高だ!」って思いながら生きてます。

【画像】目線をそらす佐藤ノアさん

そんな私の今いちばんのライバルは「人気者」。

人気者になると、人に優しくしてもらえます。その分大変なこともあるかもしれないけど、自分にとって「いいこと」が多ければいいんです。

私はやりたいこともすぐ変わっちゃうので、一年後のことなんて考えられないけど、人の生活に潜り込んでいきたいというのはあります。

【画像】正面を向く佐藤ノアさん

例えばベッドシーツもパジャマも歯ブラシも全部私が作ったもの、移動中の音楽も私の音楽、みたいな。楽しいことをいっぱいやって、周りの人を幸せにしたいなって思ってます。

取材・文吉河未布

撮影山口真由子

編集AmebaNews編集部

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