3月31日(水) 14:51
誰もが知る芸能界の大御所でありながら、飾らない人柄でその場の雰囲気を明るくする研ナオコさん。そしてそれを大きな懐で支える夫・野口典夫さんにインタビューしました。
――おふたりは結婚して33年になりますが、結婚生活は順風満帆だったのでしょうか?
野口さん:俺の中で一番お母さんと考えの違いに悩んだのは、子どもが幼稚園や学校に入るときかな。
研ナオコさん:どういう学校に入れたらいいかをたくさん話し合ったよね。芸能人の子どもということで、いじめの対象になることもあるかもしれないし、芸能人の子どもがいる学校のほうが、なにか問題があったときの対処の仕方も慣れてるかな?とか。
野口さん:できるだけお手伝いさんに頼らず、自分たちでやって行こうって決めて、子どもたちにとっていい環境か、安心して送り迎えができるかどうか、いろんなことを話したね。
研ナオコさん:ふたりの子どもが幼稚園の頃は、私が深夜まで仕事しても朝早くにお弁当を作って、どちらかが幼稚園に送り迎えに行っていたんです。
――それはすごく大変だったのではないかと思います…。
研ナオコさん:ストレスは全然たまらなかったの。でも、そのかわり倒れました!
野口さん:それがストレスっていうんですよ、ほんと(笑)。そういうことがあってから、僕がお母さんのスケジュールを管理しはじめる様になりました。
子どもの送り迎えは、ふたりで分担していたんですが、お母さんが行くのが当たり前みたいな時代だったので、ポツンとうちだけお父さんがいると言う感じ。奥様方に「ごきげんよう」なんて言われちゃって。
――時代的にお父さんのお迎えはめずらしいですよね。
研ナオコさん:でも、それを園長先生が褒めてくださってね。
野口さん:そう!ある集会で園長先生が「野口さんのお家はお父様が送り迎えにいらっしゃっています。これはとっても素晴らしいことなんですよ」って言ってくださった時には、奥様方が神妙にうなずいてたよ。
研ナオコさん:その後からだよね、お父さん方の送り迎えが少しずつ増えていったの。
野口さん:園長先生がそういう風にみんなの前で言ってくださったのが大きかったですね。
研ナオコさん:大きな出来事として、2001年に24時間テレビでお母さんが女性初ランナーを務めたんです。その年のテーマが「家族」だったので、息子と娘と俺とで武道館まで行って出迎えて。でも、その頃、息子が「研ナオコの子ども」ということで一番悩んでいた時期だったと思うんです。
――何があったんですか?
野口さん:子どもたち大きくなるにつれて、「研ナオコの子どもだ」って言われることがひっかかる時期がありました。
研ナオコさん:「車、何台あるんだよ?」とかいろいろ興味本位の質問もされていたみたいです。中でも覚えているのは、息子が小学校3年生くらいのときに「友達ができた!」ってすごく喜んでいたんです。家に遊びに来るって話だったんですが、家の前で「研ナオコいるの?」って言われて「お母さんいないよ」って言ったらそのまま帰っちゃったらしくて…。
――それはショックですね…。
研ナオコさん:そう。そこから人を信用しづらくなっちゃいましたね。
野口さん:学校でどんなことが起こっているのかわからないじゃないですか。なので、お母さんといろいろ話して、先生と連携しよう!って決めました。僕が家での様子を伝えて、先生からは学校でどんなことがあったかをお互いに報告し合ったんです。あの時期は、何度も学校に出向きましたね。
研ナオコさん:私が出て行くと、強い印象を与えてしまうから、助かりましたね。そこから息子も少しラクになったみたい。
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