ブログはね、ネタの取り合いなんですよ。食事するときも、まず写真撮ろうとするから、私が食べたくてもずっと待ってるの。その場でブログ文章作りはじめるんですよ。

忘れちゃう前に文章や写真をまずブログフォームに入れてから食事をするんです。食べ終わってから忘れたーって！いうことも多くて。

それで、食べ終わったあとのグチャグチャな状態を撮ったりしてね（笑）！

長所は、楽しいことを見つけてくれたり、楽しませてくれようとすることかな。自粛期間中に屋上でやったキャンプとかね（笑）。

俺がね、3年くらい前に友達と一緒に初めてキャンプに行ったんですよ。それがすごく良かったから、お母さんにも楽しんで欲しくなって。

張り切ってテント張ろうとするんだけど、テントの張り方、すっかり忘れちゃってるんですよ。

もう、てんやわんやなんですよ。それがおかしくて（笑）。

屋上でご飯食べて、その後はもう部屋に帰るかなんて言ってたんです。そんな時、テントが裏返しじゃないの？って気付いてふたりで大笑いよ。

家の中でちょいちょいギャグを飛ばしてくるんですよ。

例えば、実際にあったことをちょっと膨らませて話したりすると、お母さんはそれをギャグだって気づかずに真面目に聞いちゃう。

そう。私、根が真面目なんですよね。

そうだな〜、言葉のチョイスを間違えたりとかするときあるんです。その一言でどれだけ人が傷つくかっていう…。

それ、最近知ったんですよ！

遅い、遅い（笑）。今までずっと言わないでガマンしてたんです。

子どもたちが「はっきり言ったほうがいいよ、父ちゃん全然気づいてないから」って言ってくれたんです。それで勇気出して「傷ついてるんだよ」ってことを伝えたら「そうなんだ!?」って素直に聞いてくれました。

傷つけるつもりはなかったっていうのは言いましたね。なんとかしてあげなきゃって思った、と。

正義感が強いのよね。ただ、言葉が強い。どんどん興奮してくるとトーンも高くなって、うっるさいの（笑）。

長所はね、俺と正反対なところ。すごく尊敬してるんですよ。

例えば、俺の場合、仕事の前の日から考えすぎちゃうんですよ。「あれもこれも用意しなきゃ」って寝られないくらいに。今日のこのインタビューもそう。何を答えようって慌ててたんですけど…。

「聞かれたことに答えるだけよ」って。

それを聞いて、「そうだね、聞かれてないのにペラペラ喋るの変だよね」って落ち着きました。

そう。肝が座っててすごいなって思うんですよ。

あと、人のことを放っておけない、面倒見のよさも良いところですね。例えば、交通事故が起こっていたとしたら、「何か困ってるのかもしれないから見てくる！」って行っちゃうんですよ。

放っておけなくて、警察に通報したことあったわね。

そしたら、「ちゃんと通報入ってますよ」って言われたね。自分が「研ナオコ」ってことを忘れちゃうことは、周りからするとちょっと大変なことでもあるかなと。

へへへ。忘れちゃうの（笑）。人が倒れてるのをだまって見てらんないの。

芸能人っていう意識がないんですよ。だからスッピンで平気にSNS登場しちゃうしね。

「ふざけた人」です（笑）！

えーっと、「真面目すぎる人」！

これは『主婦代行いたします』ってドラマのときだね。俺がADやってたんだよね。

妊娠がわかっての「電撃婚」を発表した後、スタッフさんが内緒で衣装を用意してくれたんですよ。

「元祖できちゃった婚」ね！

元祖っていうのがいいね（笑）。

この写真には写ってないけど、赤ちゃんのお人形さんも用意してくれて、共演者の人たちも一緒にみんなで記念写真を撮ったんです。

結婚して長男が生まれて、2年後に娘も生まれて。この頃から、ハワイに行くのが家族の行事になったよね。

俺の中で一番お母さんと考えの違いに悩んだのは、子どもが幼稚園や学校に入るときかな。

そこで正反対な性格の違いがすごく出たね。

どういう学校に入れたらいいかをたくさん話し合ったよね。

芸能人の子どもということで、いじめの対象になることもあるかもしれないし、芸能人の子どもがいる学校のほうが、なにか問題があったときの対処の仕方も慣れてるかなとか。

できるだけお手伝いさんに頼らず、自分たちでやって行こうって決めて、子どもたちにとっていい環境か、安心して送り迎えができるかどうか、いろんなことを話したね。

ふたりの子どもが幼稚園の頃は、私が深夜まで仕事しても朝早くにお弁当を作って、どちらかが幼稚園に送り迎えに行っていたね。

ストレスは全然たまらなかったの。でも、そのかわり倒れました！

それがストレスっていうんですよ、ほんと（笑）。そういうことがあってから、僕がお母さんのスケジュールを管理しはじめる様になりました。

子どもの送り迎えは、ふたりで分担していたんですが、お母さんが行くのが当たり前みたいな時代だったので、ポツンとうちだけお父さんがいると言う感じ。奥様方に「ごきげんよう」なんて言われちゃって。

でも、それを園長先生が褒めてくださってね。

そう！ある集会で園長先生が「野口さんのお家はお父様が送り迎えにいらっしゃっています。これはとっても素晴らしいことなんですよ」って言ってくださった時には、奥様方が神妙にうなずいてたよ。

その後からだよね、お父さん方の送り迎えが少しずつ増えていったの。

そのうち、お父さん同士で「どうも」なんて挨拶できるようになりました。園長先生がそういう風にみんなの前で言ってくださったのが大きかったですね。

大きな出来事として、2001年に24時間テレビでお母さんが女性初ランナーを務めたんです。その年のテーマが「家族」だったので、息子と娘と俺とで武道館まで行って出迎えて。

でも、その頃、息子が「研ナオコの子ども」ということで一番悩んでいた時期だったと思うんです。

子どもたち大きくなるにつれて、「研ナオコの子どもだ」って言われることがひっかかる時期がありました。

「車、何台あるんだよ？」とかいろいろ興味本位の質問もされていたみたいです。

中でも覚えているのは、息子が小学校3年生くらいのときに「友達ができた！」ってすごく喜んでいたんです。家に遊びに来るって話だったみたいなんですが、家の前で「研ナオコいるの？」って言われて「お母さんいないよ」って言ったらそのまま帰っちゃったらしくて…。

そう。そこから人を信用しづらくなっちゃいましたね。

学校でどんなことが起こっているのかわからないじゃないですか。なので、お母さんといろいろ話して、先生と連携しよう！って決めました。

僕が家での様子を伝えて、先生からは学校でどんなことがあったかをお互いに報告し合ったんです。あの時期は、何度も学校に出向きましたね。

私が出て行くと、強い印象を与えてしまうから、助かりましたね。そこから息子も少しラクになったみたい。

でもね、お母さんも可哀想だったんですよ。息子が高校入った頃、学校行事に一切行けなくなっちゃってね。

息子は“普通の高校生として過ごしたい”って気持ちが大きかったみたいだからね。

でも、どうしても行きたい！って言って、高校3年生の最後の文化祭に行ったんですよ（笑）。

バレないようにこっそりしているつもりなのに「おかしいな、みんな見るなぁ」なんて言いながら。

コソコソと下駄箱に靴を入れていたら、やたら距離感の近い人がいるの。

ふっと見たら息子がニッと笑って立っていました。

「やっぱり来たな」って。最後の文化祭に行くまでは、俺だけが学校行事に行ってビデオを撮ってきてましたから。息子も複雑だったんじゃないかな。

そうね。一番は子どもだから。

進学問題ではいつも話し合いしたね。途中意見が合わないこともあったけど。

俺が「こうしよう！」って決めちゃったんじゃない？この目力でね！

何言ってんだか（苦笑）。

まだ巣立ったとは言えないねぇ〜

それが問題だね（笑）。といいつつ、子どもたちにしてみれば親離れしてるんでしょうけどね。

むしろこっちが子離れできてないんですよ（笑）。

そうそうそう。心配で心配で、娘が一人暮らしするときも俺が不動産屋にもついて行ってたし、インテリアも相談乗ったりしてたね。

実は、私はいまだに娘の家に入ったことないの。

不思議でしょ？ 僕も、理由がよくわからないんですよ。

あの子の空間だから、そこに入っていって余計な口出ししちゃいけないなと。もし入ったら、絶対口出しするもん、私。

たしかにお母さんが行ったら「ああしなさい、こうしなさい」って言っちゃうね。

一緒に住んでる頃も息子も娘を部屋にいるときはノックして確認とって、向こうから開けてもらうまで入らない様にしてたのよ。

ふたりのランドセルも勝手に開けたことない。向こうも親のバッグを開けたりしないという風に、親がしないから子どももしない。自然に信頼関係を築いてきたのかもね。

ケンカになりそうなときは、お互い無言になっちゃうからねぇ。

あまりにもガマンできないときは、20年以上一緒に住んでる“うちの長女みたいなマネージャー”に全部聞いてもらうのよ。

根に持たないことがポイントかもしれません。ナオコさんがイラッとして部屋に籠もって、その後ケンカになったことを持ち出さず普通に接してますよね。

そうね、次の日まで持ち越さない。その日で終えちゃう。っていうか、忘れちゃうのよね。

おふたりともネガティブさを引きずらないし、まわりもそれに巻き込まれて、楽しい雰囲気になっていく気がします！

たしかに。それはあるね！