鉄分足りてる?ちょっとした不調の原因は「鉄不足」かも!
世界でもダントツ!日本女性の4~5人に1人は「鉄不足」状態
力が出ない、疲れやすい、朝起きられない、イライラする…。日常で感じるちょっとした不調の原因は、実は「鉄不足」にあるかもしれません。
鉄不足とは、酸素を運ぶ赤血球が作られにくくなり、体内が酸欠状態にあるということ。世界では国を挙げて対策をするほど深刻な問題なのですが、なんと日本女性は突出して鉄不足な状態であることがわかっているそう。
鉄不足の改善で元気になった女性を多くみて来た、予防医療コンサルタントの細川モモさんが、鉄分貯金の大切さを解説してくれます。
※本記事は細川 モモ (著)、村野 直子(監修)の書籍『疲れと不調にサヨナラ! 体と心をラクにする鉄分貯金』から一部抜粋・編集しました。
■あなたはちゃんと摂れている?1日に必要な鉄量は10.5mg!
意識せずに食事をしていると、なかなか摂取できないのが鉄の弱点。
2019年の国民健康・栄養調査によると、20 ~ 29歳の女性の平均摂取量は6.2mgでした。
4割も足りていないのが現状なのです。厚生労働省が定める月経のある女性に必要な1日の鉄量10.5mgをクリアする目安をご紹介します。
■1. 鶏レバーを入れるだけで鉄量がグンとアップ!
動物性のヘム鉄と植物性の非ヘム鉄の両方を取り入れると、バランスがよくなります。鶏レバーは1日の推奨摂取量の約7割が摂れる優秀食材なので、ぜひ覚えておいて。
■2. 1つの食材で鉄量が稼げないときは豆類が役立つ
牛肉やイワシなどのヘム鉄だけでは1日の推奨摂取量に届かないときは、非ヘム鉄が豊富な高野豆腐や豆乳、枝豆などの大豆食品を投入すると目標数値に届きやすくなるので常備しておくと便利です。
■3. あさりの水煮缶やツナ缶など身近な食材で手軽に摂取
乾物や缶詰でも1日の推奨摂取量はクリアできます。あさりは生の状態よりも水煮缶のほうが鉄量は上がるので一石二鳥。スープや味噌汁に入れたり、ピラフにしたりと、ちょい足しができておすすめです。
※18~49歳女性の1日の推奨摂取量の目安(厚生労働省)/月経のある女性…10.5mg月経過多の女性…16mg
月経のない女性…6.5mg妊娠初期・授乳期の女性…9mg妊娠中期・後期の女性…16mg※ちなみに成人男性は7.5mg
■取り入れやすいものから使ってみて!「料理スキル×価格・鉄食材MAP」
鉄食材は調理が難しそう、価格が高い、と感じているかもしれません。でも、簡単に取り入れられるものもじつは数多くあるので、ぜひ参考にしてみてください。
Attention!
胃腸の弱い女子には動物性たんぱく質は逆効果!?
動物性のたんぱく質は鉄欠乏にとっては鉄とたんぱく質が一緒に摂れる重要な栄養素ですが、消化力の弱い女子にとっては諸刃の剣…。胃腸の弱いタイプは脂身の少ない部位にする、冷たいものより温かいメニューを選ぶ、スープにするなどして消化しやすい工夫をしましょう。
※鉄含有量は「日本食品標準成分表」をもとに1食あたりで計算しています。
著者/細川モモ(ほそかわ もも)
一般社団法人ラブテリ代表理事。医師・助産師・管理栄養士・博士などの専門家から成る母子健康推進を活動目的としたプロジェクトチーム「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足させ、現在まで貧血調査含めて述べ7,000名の女性の健康調査を行っている。
監修:村野直子(むらの なおこ)
「むらのクリニック」副院長。医学博士・消化器内科医。消化器内視鏡専門医・指導医。内科認定医。埼玉医科大学卒業後、大阪医科大学などの勤務を経て2011年より現職。
(本文内)イラスト:小坂タイチ、撮影:工藤睦子スタイリング:辻元智子
著=細川 モモ 、監修=村野 直子/『疲れと不調にサヨナラ! 体と心をラクにする鉄分貯金』
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