米ウォルト・ディズニーが大ヒットアニメ「塔の上のラプンツェル」の実写映画化計画を無期限で延期したことが、米ハリウッド・レポーターの報道で明らかになった。15年以上続いたディズニーのアニメ実写化戦略が、大きな岐路を迎えている可能性を示唆している。
実写版「塔の上のラプンツェル」は、昨年12月に正式発表されたばかりの注目プロジェクトだった。ヒュー・ジャックマン主演の「グレイテスト・ショーマン」で高い評価を得たマイケル・グレイシー監督が起用され、「マイティ・ソーラブ・アンド・サンダー」の脚本家ジェニファー・ケイティン・ロビンソンが脚本を担当する予定だった。さらに注目を集めていたのは、マーベルドラマ「アガサ・オール・アロング」で話題のキャサリン・ハーンが悪役マザー・ゴーテル役として検討していたという情報だ。
しかし、実写版「白雪姫」の興行成績が芳しくなかったことが、この決断に直接影響したとハリウッド・レポーターは伝えている。「白雪姫」は約394億円(2億7000万ドル)という巨額の製作費を投じたにもかかわらず、公開から約2週間で北米興収6900万ドル、世界興収でも1億4500万ドルと苦戦を強いられている。この予算増大の背景には、23年の米脚本家組合と米俳優組合のストライキによる製作遅延があるとされる。
2010年公開の「塔の上のラプンツェル」は、ディズニーが伝統的なプリンセス物語を3Dコンピューターアニメーションで新たに描いた意欲作で、マンディ・ムーア(ラプンツェル役)とザカリー・リーヴァイ(フリン・ライダー役)の魅力的な声優陣も話題となり、全世界で約6億ドルの大ヒットとなった作品だ。
ディズニーは5月公開予定の「リロ&スティッチ」と26年7月公開予定の「モアナと伝説の海」の実写版については製作を継続している。この2作の興行成績がディズニーの今後の実写化戦略を左右する重要な転換点となりそうだ。
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リロ&スティッチ
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