草間彌生、初の大規模版画展が京都市京セラ美術館で松本市美術館のコレクションを中心に約330点を公開

草間彌生、初の大規模版画展が京都市京セラ美術館で松本市美術館のコレクションを中心に約330点を公開

4月7日(月) 2:30

提供:

水玉の作品で世界的によく知られる前衛芸術家・草間彌生の版画の世界を紹介する展覧会が、4月25日(金)から9月7日(日)まで、京都市京セラ美術館で開催される。草間の故郷である長野県松本市にあって、世界最大級の草間コレクションを誇る松本市美術館の所蔵作を中心に、作家蔵の作品を加えた約330点を展開する大規模版画展だ。

1929年に生まれ、1957年に渡米してニューヨークに拠点をおいた草間彌生は、網目で画面をおおうネット・ペインティングやソフト・スカルプチャー、鏡や電飾を用いた革新的なインスタレーション作品を発表。さらにボディ・ペインティングやハプニング、映画など、 多様な表現を欧米で展開した。1973年に拠点を東京に移してからは、絵画や立体作品、インスタレーションの制作や執筆活動を行うとともに、大規模な野外彫刻や企業とのコラボレーション、ドキュメンタリー映像などを通じて、幅広い層に知られるアーティストとなった。世界各地の美術館で大規模な展覧会が開催され、2016年には文化勲章を受章している。《靴をはいて野にゆこう》1979年©YAYOI KUSAMA【後期展示】

1979年に初めて版画作品を発表した草間は、1993年の第45回ヴェネチア・ビエンナーレに日本を代表する作家として参加した前後から、版画制作に積極的に取り組み始める。帰国後に死や苦悩をテーマとして制作した作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されている。従来の抽象的な表現に加え、カボチャ、ドレス、花や蝶などの日常的なモチーフを網目や水玉で構成し、明瞭な色彩を施した版画は人気を高め、それが現在の草間の評価につながる原動力のひとつともなっている。

同展は、その草間の初の大規模版画展。富士山を主題として浮世絵の木版画技法を用いて制作した連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品《愛はとこしえ》シリーズなどの近作も含め、初の版画作品から最新作までを網羅するとともに、シルクスリーンやエッチング、木版画、ラメを用いた作品など、様々な版画技法も網羅した大展覧会となる。なお、前期・後期で、全作品が入れ替わるので、草間の版画の全貌を目撃したい方は、ぜひ二度、会場へ。

《南瓜》1982年©YAYOI KUSAMA【前期展示】

<開催概要>
『松本市美術館所蔵草間彌生版画の世界―反復と増殖―』

会期:2025年4月25日(金)~2025年9月7日(日)※前期は6月29日(日)まで、後期は7月1日(火)から
会場:京都市京セラ美術館[ 新館 東山キューブ ]
時間:10:00~18:00(最終入場は17:30まで)
休館日:月曜(4月28日、5月5日、7月21日、8月11日は開館)
料金: 一般2,200円、大高1,400円、中小600円
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2558569
公式サイト:
https://yayoikusamahanga.exhibit.jp/

《帽子 (I) 》2000年©YAYOI KUSAMA【後期展示】 《波(1)》1998年 ©YAYOI KUSAMA【後期展示】 《無限》1953年-1984年©YAYOI KUSAMA【前期展示】 《朝のかがやき (TWHIOW) 》2007年©YAYOI KUSAMA【前期展示】
ぴあ

エンタメ 新着ニュース

エンタメ アクセスランキング

急上昇ランキング

注目トピックス

Ameba News

注目の芸能人ブログ