「石油ストーブ」に使用する「灯油」は、ガソリンスタンドから「直接」ストーブの容器に補充できる? 問題点や対処法を解説

「石油ストーブ」に使用する「灯油」は、ガソリンスタンドから「直接」ストーブの容器に補充できる? 問題点や対処法を解説

4月4日(金) 1:20

石油ストーブを利用する人の中には、ガソリンスタンドから直接ストーブの容器に補充できないものかと疑問に思う人もいるかもしれません。 そこで本記事では、ガソリンスタンドの補充に使える灯油の容器について詳しく解説します。

ガソリンスタンドではストーブの容器は使えない

ガソリンスタンドで使える灯油の容器は、「消防法」で定められたものに限るとされています。そのため、通常ストーブに備えられている容器は対象外です。
 
なぜストーブの容器が使えないのか、消防法で定められている灯油の容器とはどのようなものかを見ていきましょう。
 

消防法で定められている灯油の容器とは

灯油は、消防法の規定で「危険物」に分類されています。ガソリンや軽油、灯油などの危険物は、消防法の基準をクリアし、認証を受けた容器しか使うことができません。
 
なお、総務省消防庁によると、危険物の定義は以下の通りです。

1・「火災発生の危険性が大きいもの」
 
2・「火災拡大の危険性が大きいもの」
 
3・「消火の困難性が高いもの」

消防法の規制に沿った灯油の容器とは、ホームセンターなどでよく見かける赤色や青色の灯油ポリタンクのことで、「灯油缶」とも呼ばれているようです。なお、消防法の認可を受けた灯油ポリタンクは、JISマークがついているとされています。
 

セルフステーションならバレない?

セルフステーションであれば、ストーブの容器でも給油できるのではないかと考える人もいるかもしれません。ですが、ガソリンスタンドで消防法の規定に沿わない容器に給油した場合は、違反行為として3ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金を科せられる可能性があります。
 
もし重大な事故を引き起こす結果となれば、取り返しのつかない事態に陥ることもあり得ます。灯油の取り扱いには十分に気をつけなくてはなりません。
 

ポリタンクに補充する際の問題点と対処法

規定の灯油ポリタンクを使うことで、大火災のリスクを減らせる可能性があります。とはいえ、危険性がなくなるわけではありません。ちょっとした不注意から、火災や事故を引き起こす恐れもあるでしょう。
 
経済産業省によると、2018年から2022年度の5年間で発生した石油ストーブの事故は、269件でした。そのうち、誤使用・不注意による事故の件数は115件で全体の約半数を占め、死亡者も発生しているようです。
 
灯油ポリタンクによる事故を防ぐ対処法を、以下にまとめました。石油ストーブの利用において参考にしてください。

・火気から2メートル以上離す
 
・灯油以外を混入しない
 
・ふたがしっかり閉まっているかを確認
 
・直射日光を避ける
 
・古い容器は使わない(5年以内が目安)

灯油は危険物であることを理解しておこう

今回解説したように、ガソリンスタンドで使う灯油の容器は何でもよい、というわけではありません。危険物に分類される灯油の恐ろしさをしっかりと理解しておくことが大切です。消防法の規定に沿った安全な容器を使い、十分に気を配りながら事故を未然に防いでください。
 

出典

総務省消防庁「危険物」とは?
e-Gov 法令検索消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)
経済産業省シーズン初めの石油ストーブ安全大作戦
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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