4月3日(木) 19:50
まず、一般的なスマホユーザーがどれくらいのデータ通信量を使用しているのかを見てみましょう。
株式会社MM総研(東京都港区)の「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年7月調査)」(調査対象:15~69歳の男女1425人)によれば、スマホ利用者の月間データ通信量の平均は11.47GB、中央値は3GBとなっています。
平均と中央値の差は、一部のヘビーユーザーが平均値を押し上げているためと考えられます。実際、52.9%のユーザーが月間3GB以下しか使用しておらず、多くの場合、この程度で足りていることが分かります。
データ使用量は、スマホの利用用途によって大きく変わります。以下で、主な用途ごとにデータ消費量の目安をまとめました。
1. Webサイトの閲覧
ニュースサイトなどの閲覧は、1ページあたり約300KBが目安とされています。1GBで約3300ページの閲覧が可能です。ただし、画像や動画を多用したページではさらにデータ量が増える場合があります。
2. メールの送受信
テキストメール(300文字程度)の送受信は、1通あたり約5KBです。1GBで約20万通の送受信ができます。ただし、添付ファイル付きメールではデータ量が増加します。
3. LINEの利用
LINEでのテキストメッセージのやり取りは、1回あたり数KB程度と非常に少なく、1GBで数十万回のやり取りが可能です。ただし、高解像度画像や動画、ビデオ通話を頻繁に利用する場合はデータ消費量が大幅に増加します。
4. 音楽ストリーミング
標準的な音質での音楽再生は、1時間あたり約100MBのデータを消費します。1GBで約10時間の再生が可能です。
5. 動画視聴(YouTube)
・標準画質:1時間あたり約450MBのデータを消費します。1GBで約2.3時間の視聴が可能です。
・高画質:HD画質(720p)での視聴は、1時間あたり約750MB~1GBのデータを消費します。
6. オンラインゲーム
ゲームの種類によりますが、一般的なソーシャルゲームでは1時間あたり約10~50MBのデータを消費します。ただし、アクションゲームやFPなどではさらに多く消費する場合があります。また、頻繁なアップデートやダウンロードがある場合は、データ消費量が増加します。
7. ビデオ会議
Zoomなどのビデオ会議は、1時間あたり約1GBのデータを消費します。頻繁に利用する場合や通信環境によって、適切な画質設定を選ぶことがおすすめです。
自分に適したデータ容量を選ぶためには、まず現在のデータ使用量を把握することが大切です。スマホの設定アプリや各キャリアのマイページから、過去数ヶ月の利用状況を確認できます。
ただし、キャリアが提供するデータ使用量とスマホ本体で表示される数値が異なる場合があるため、両方を確認するとより正確です。過去3ヶ月ほどの使用量を確認し、「平均して何GB使っているか」を見ると、自分に合ったプランの目安が見えてきます。
例えば、月に3GB未満しかデータを使っていない人であれば、5GBまでの小容量プランで十分です。必要な通信量をしっかりカバーしつつ、料金も抑えることができます。
一方、動画をよく視聴するなどで毎月10GB前後使っている人には、10〜15GBの中容量プランが適しています。データが足りなくなる心配も少なく、快適に使えるでしょう。
さらに、20GB以上をコンスタントに使用している場合は、大容量プランや使い放題プランの検討がおすすめです。頻繁にデータを使う人にとっては、速度制限を気にせずに使える安心感があります。
加えて、Wi-Fi環境の利用も重要なポイントです。自宅や職場でWi-Fiにつなぐ時間が長ければ、モバイル回線の使用量は自然と少なくなります。
「ギガ数が多ければ安心」と思いがちですが、実際には使っていない分のデータに対しても料金を支払っているケースがあります。一方で、ギガ数が少なすぎると速度制限がかかり、ストレスになることもあります。
だからこそ、今の自分の使い方に合ったデータ容量を選ぶことが大切です。利用状況をチェックし、用途に合わせたプランを選べば、スマホ代を無理なく節約できます。
また、月ごとの使用量にばらつきがある人は、使った分だけ支払うタイプの段階制プランや、月単位で容量を変更できる柔軟なプランを検討するのがおすすめです。
スマホの料金は、ちょっとした見直しでも年間で考えると大きな節約につながります。データ使用量だけでなく通話料金やオプションサービスも含めて、自分の“ギガの使い方”を見つめ直すことから始めてみましょう。
株式会社MM総研 携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年7月調査)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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