第18回田辺・弁慶映画祭にて俳優賞を獲得した宮森玲実初監督作品「わたしの頭はいつもうるさい」が、「田辺・弁慶映画祭セレクション2025」で東京・テアトル新宿で5月16日〜22日にかけて、大阪・テアトル梅田で6月23日に上映が決定し、本予告編が公開された。
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【動画】「わたしの頭はいつもうるさい」予告編
作品は、田舎暮らしの18歳と上京した25歳それぞれに葛藤する古川のぞみ・ノゾミと、彼女を取り巻く人々を明るく描き、変わりたいのに変われないもどかしい人生に抗う、夢や目標を抱いてきたすべての人に贈る、クォーターライフクライシス(20代後半から30代が陥りがちな心理傾向)ムービー。脚本・プロデューサーも務めた宮森が主人公を演じ、細井じゅん、笠松七海、須弥淑子、凪沙、そして鈴木卓爾、藤田朋子が共演している。予告制作を手掛けたのは本作の撮影も務めている寺西涼。
また、劇場での上映に向けた支援を求めるクラウドファンディングを3月28日よりスタート(https://motion-gallery.net/projects/watashinoatamahaitsumourusai)。前売り券、エンドロールや公式サイトへのクレジット、小宮山菜子監督「手のひらの子どもたち」(宮森玲実初プロデュース作品/42分)限定配信をはじめ、様々なリターンを用意している。目標金額は50万円で、受付期間は4月21日まで。
宮森監督は「始まりは、一生に一度でいいから監督をしようと思い製作しました。フィクションの中に10代を、20代を、母への思いを残したかった。昔の自分と今の自分が話す映画を撮りたかった。ちゃんとやってるか? と。遺す記すが偶然的にも必然的にも映り込んでいる映画という存在が大好きです。生きてる中で何気なく通り過ぎていってしまった様々な思いを残す時間瞬間に光があたるような作品になればと思い作ってました。ただただ、見て欲しいです」とコメント。
共演の細井は「監督・脚本・主演・宮森玲実だからこそ成立させられた唯一無二の作品になっていると思います」、笠松は「『誰も私を映画に出してくれないから自分で撮るしかなかった』と言っていた宮森さんの魂むき出しのエネルギーがそのまま映っていて心が熱くなります」、藤田は「想いがそこにあり、動く力があれば、それは形になるものなんだね、と感じた現場でした」、そして鈴木は「合わせ鏡に挟まれてふりかえり続けるような迷宮感を是非お楽しみに!」などとそれぞれコメントを寄せている。
また、映画評論家の松崎健夫は「己の人生をなんとかしなければならないという焦燥と、映画を作らなければならないという衝動とがぶつかり合っている。その衝突が、わたし(物語の主人公)とわたし(俳優・監督の宮森玲実)との境界線を曖昧させているのだ。現実と虚構の“わたし”を同一視してしまったとしたら、それは監督の術中にハマっているということなのだろう」と評し、俳優・監督の渡邉りか子、同じく俳優・監督の秋葉美希もクラウドファンディングサイトなどに応援コメントを寄せている。
【作品情報】
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わたしの頭はいつもうるさい
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