100分の1秒の美学|リシャール・ミルとフェラーリF1の世界

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100分の1秒の美学|リシャール・ミルとフェラーリF1の世界

4月1日(火) 9:11

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パリのポルト・ドゥ・ヴェルサイユ見本市会場で今年もレトロモビルが開催された。49回目を迎えた2025年は前年比12%増の14万6000人の観客が訪れたという。リシャール・ミルはこのイベントをパートナーとしてスポンサードしている。

【画像】レトロモビルのリシャール・ミル ブースに展示された歴代フェラーリF1マシン(写真8点)


2025年2月5日から9日にフランス・パリでおこなわれたレトロモビル2025において、リシャール・ミルが再びフェラーリF1の歴史に焦点を当てた壮大な展示を行った。前年の耐久プロトタイプ特集に続き、今回は1970年から2008年までのF1マシンを通して技術革新とレギュレーションの変遷を物語る展示内容となった。

ブースの正面には、1970年のフェラーリ312Bが展示され、その革新性が際立った。 312Bは、V型12気筒エンジンを搭載し、ジャッキー・イクスやクレイ・レガツォーニがドライブ。革新的なフラット12エンジンを採用し、フェラーリをF1のトップ争いへと押し上げたマシンである。

その後ろには、1975年のフェラーリ312Tがカウルを外した状態で展示されていた。 312Tは、横置きギアボックス(トランスバース・ギアボックス)を採用し、ハンドリング性能を向上させたことで、ニキ・ラウダが5勝を挙げ、フェラーリに11年ぶりのドライバーズタイトルをもたらした。

また、1980年代のF1マシンも展示され、その中には1982年のフェラーリ126C2が含まれていた。このマシンはターボエンジンを搭載し、ディディエ・ピローニとジル・ヴィルヌーヴによって戦われた。しかし、ヴィルヌーヴの事故死やピローニの負傷により、タイトル獲得の夢は潰えた。

1990年代のフェラーリF1では、V12エンジンを搭載した「F1-412T2」も紹介され、1995年にジャン・アレジがモナコGPで優勝した瞬間が再現される形となった。そして、1999年の F399や 2008年のフェラーリF2008までの展示を通して、F1の進化が視覚的に伝えられたのである。

リシャール・ミルは単なる時計のブランドではなく、モータースポーツとの深い結びつきをもつ。その精密な機械工学とF1の技術革新を融合させた今回の展示は、時計とモータースポーツに共通する「100分の1秒の美学」を象徴するものとなった。


写真・文:櫻井朋成Photography and Words:Tomonari SAKURAI
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