3月31日(月) 0:40
持ち家は、子どもの成長に合わせて間取りを再設計できる、庭付き一戸建てでガーデニングやバーベキュー(BBQ)を楽しむ、といった理想のライフスタイルを実現しやすいことが大きなメリットです。
また、住宅ローン完済後は家賃の負担がなくなり、老後の生活資金に余裕が生まれることも魅力でしょう。
一方で、持ち家は高額な初期費用が必要で、住宅ローン返済という長期的な負担が発生します。例えば、3000万円の物件を購入する場合、諸費用として250万円程度の自己資金が必要となるケースもあります。
また、固定資産税や修繕積立金、リフォーム費用などの維持費も継続的に発生します。さらに、転勤や家族構成の変化などで住み替えが必要になった場合、売却までに時間と労力がかかることもデメリットといえるでしょう。
賃貸のメリットは、初期費用が安く抑えられ、敷金・礼金・仲介手数料などを含めても数十万円程度で済む場合が多い点です。また、ライフスタイルの変化に合わせて住み替えがしやすいことも魅力でしょう。
例えば、子どもの成長に合わせて広い間取りの物件に引っ越したり、教育環境のいい地域に転居したりといった柔軟な対応も可能です。
一方で、賃貸は家賃を払い続けても資産にならないというデメリットがあります。また、物件によってはペット飼育やDIYが制限される場合もあり、自由度が低いと感じる方もいるでしょう。
3人家族の場合、一般的には2LDKまたは3LDKの物件が適しているといわれています。2LDKであれば、夫婦の寝室と子ども部屋を確保でき、リビングも比較的広々と使えるでしょう。
3LDKであれば、さらに一部屋追加されるため、仕事部屋や趣味の部屋として利用したり、将来子どもが増えたりした場合にも対応できます。LDKと8畳以上の1部屋というコンパクトな間取りの1LDKもおすすめです。
国土交通省の「住生活基本計画(全国計画)」に基づくと、3人家族で1LDKを選ぶ場合、子どもが5歳以下なら35平方メートル以上、6歳以上なら37.5平方メートル以上が「健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準」と定められています。
3人家族が持ち家を選択する場合は、家族の将来像をしっかりと描くことが重要です。
例えば、子どもの教育環境を重視するのであれば、通わせたい学校の近くで物件を探したほうがいいでしょう。また、家族で過ごす時間を大切にしたいのであれば、広いリビングや庭付きの物件がおすすめです。
さらに、無理のない住宅ローン返済計画を立てることも大切です。現在の収入や支出、将来のライフイベントなどを考慮し、返済期間や金利タイプなどを慎重に検討しましょう。
例えば、3000万円の住宅ローンを35年返済、金利1%で借り入れた場合、毎月の返済額は約8万5000円になります(ボーナス払いなしの場合)。
3人家族が賃貸を選択する場合は、ライフスタイルの変化に対応できる柔軟性を重視することが重要です。例えば、転勤の可能性がある場合は、契約更新や中途解約が難しい定期借家契約ではなく、普通借家契約の物件を選ぶといいでしょう。
また、子どもの成長に合わせて間取りを変更したい場合は、更新料や敷金・礼金などの条件を確認しておく必要があります。
さらに、家賃の負担を抑える工夫も大切です。例えば、通勤時間や利便性を考慮して郊外の物件を選べば家賃を抑えられるでしょう。また、設備や間取りの条件を緩和すると、より多くの物件から選択できるようになります。
3人家族にとって、持ち家と賃貸のどちらがいいかは、家族のライフスタイルや価値観によって異なります。安定した暮らしを求めるのであれば持ち家、柔軟な暮らしを求めるのであれば賃貸が適しているといえるでしょう。
重要なのは、家族の将来像を描き、それぞれのメリット・デメリットを比較検討したうえで、最適な選択をすることです。住宅購入は人生における大きな決断のため、焦らずじっくりと考え、後悔のない選択をしてください。
国土交通省 住生活基本計画(全国計画)(29ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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