マイホームを買う際に、風呂場に「追い焚き」や「たし湯」機能を付ける場合、どれくらいの費用がかかるの?

マイホームを買う際に、風呂場に「追い焚き」や「たし湯」機能を付ける場合、どれくらいの費用がかかるの?

3月31日(月) 2:00

マイホームを購入する際に、お風呂の「追い焚き」や「たし湯」ができるようにしたいときは、これらの機能が付いた給湯器の設置が必要です。 本記事では、追い焚きやたし湯機能付きの給湯器の種類とその費用、工事費について解説します。追い焚きやたし湯機能を後付けする方法にも触れますので、参考にしてください。

「追い焚き」や「たし湯」機能が付いた給湯器とは?

給湯器はまず大きく二つのタイプがあります。一つは、給湯のみを行う「給湯専用の給湯器」で、これはお湯を供給する役割のみを果たします。もう一つは「追い焚き」や「たし湯」機能が付いたお風呂用の給湯器で、お湯の温度調整やお湯の足し入れが可能です。
 
追い焚き方法には、「自然循環方式」と「強制循環方式」と二つの追い炊き方法があります。自然循環方式は、浴槽の下に貯まった温度の低い水を配管から汲み上げて加熱し直します。浴槽に配管が2本設置されるのが特徴です。強制循環方式は1本の配管のみで、モーターによって強制的にお湯を循環させ加熱します。
 
たし湯機能には、スイッチを押して手動でお湯を足しいれるタイプと自動でたし湯できるものがあります。希望に合った給湯器を購入し、施工工事を行うことで追い焚きやたし湯が可能なお風呂の設置が可能です。
 

給湯器の種類と選び方

追い焚きやたし湯機能付き給湯器は、熱源やサイズ、メーカーなど多種多様です。まずはガス、電気、灯油、太陽熱などから熱源を選び、次に家族構成や使用状況に合ったサイズを決定します。その後、メーカーや機種を比較検討するのがよいでしょう。
 

給湯器の見積もりを比較検討する

給湯器を購入する際は、施工工事を含めた見積もりを確認し、本体価格と工事費の合計で比較しましょう。購入先は家電量販店、メーカー代理店、給湯器販売店などがあり、複数の見積もりや業者の対応を比較検討することが大切です。
 

「追い焚き」や「たし湯」機能付き給湯器の導入費用

追い焚きやたし湯付き給湯器の導入費用は、熱源や機種によって大きく異なります。あらかじめ給湯器の小売価格や工事費の相場を理解しておくことで、比較しやすくなるでしょう。表1は、各給湯器のメーカー小売価格とおおむねの工事費用をまとめたものです。
 
表1

給湯器の名称
(熱源)
メーカー 本体
小売価格
工事費用 費用総額
エコジョーズ
(都市ガス)
リンナイ 43万3400円 5万3900円程度 48万7300円程度
エコキュート
(電気)
三菱電機 97万円 12万円程度 109万円程度
エコフィール
(灯油)
ノーリツ 46万5740円 3万円~
4万円程度
50万円程度

リンナイ、三菱電機、ノーリツ、施工工事関連サイトの情報より筆者作成
 
※給湯器のサイズは一般的な家族世帯3人から4人分・オート機能で統一
 
給湯器の導入費用を比較すると、最も安価なのは都市ガスを使ったエコジョーズで、総額43万7300円程度です。
 
次に費用がかかるのは灯油給湯器のエコフィールで、総額約50万円程度、最も高額なのはエコキュートで、100万円以上となります。購入方法、給湯能力を下げるなどで、導入費用が大幅に安くできるケースもありますので、予算に合わせて選ぶのがおすすめです。
 

補助金活用で給湯器が安く買える

給湯器を購入する際は、国や自治体の補助金が活用できる場合があります。販売店や施工業者が補助金の申請から購入までをサポートしていますので、事前に調べてることをおすすめします。
 

追い焚き機能を後付けする方法もある

マイホームに給湯器が設置済みの場合、追い焚き機能を後付けする方法もあります。後付けで設置する費用相場は、工事内容よりますが約40万円~60万円ほどです。
 

「追い焚き」や「たし湯」機能付き給湯器のランニングコスト

一般的に給湯器の耐用年数は10年程度です。毎年の電気代やガス代を長年にわたり左右していくため、導入費用よりもランニングコストの方が重要です。表2は、3、4人家族でガス、電気、灯油と3種類の給湯器を使った場合のランニングコストを比較したものになります。
 
表2

給湯器
熱源の種類
ランニングコスト
(燃料にかかる費用・月間)
ランニングコスト
(燃料にかかる費用・年間)
ガス給湯器
(追い焚き付き)
都市ガス7560円程度
プロパンガス1万1250円程度
都市ガス9万1980円程度
プロパンガス13万6875円程度
電気給湯器
(エコキュート)
2500円程度 3万円程度
灯油給湯器
(エコフィール)
5250円程度 6万3020円程度

プロパンガス消費者協会、東京電力、ノーリツの情報をもとに筆者作成
 
ランニングコストで見ると、電気給湯器が最も安く、ガス給湯器は、ランニングコストで見ると割高になるようです。
 
実際にかかる光熱費は、家族構成、地域、利用状況によって変わるため一概にはいえませんが、ガス・電気・灯油と何を使うのかによって年間のコストに差が出てきます。一つの目安として参考にしてください。
 

「追い焚き」や「たし湯」機能付き給湯器の節約効果

最近の給湯器には高性能の省エネ機能が搭載されているため、従来の給湯器に比べて高い節約効果が期待できます。表3は、3つの給湯器でどれくらいの節約が期待できるかを表したものです。
 
表3

給湯器の機種 期待できる節約効果 従来の給湯器
エコジョーズ
(ガス)
・熱効率約95%
・ガス使用量約15%削減
・熱効率約80%
・熱効率に応じたガス使用量
エコキュート
(電気)
・空気の圧力でお湯を沸かす方式
電力消費量の約75%を削減
電力でお湯を沸かす方式
エコフィール
(灯油)
・熱効率約95%
・灯油量13%削減
(年間72リットル削減)
・熱効率約83%
・年間灯油使用量570リットル

資源エネルギー庁、日本ガス石油機器工業会、日本ガス協会の情報を参考に筆者作成
 
表3を見ると分かるように、高効率の給湯器を使うことで、ランニングコストが抑えやすくなります。
 

家族構成やライフスタイルに合った給湯器を選ぶ

今回見てきたように、「追い焚き」や「たし湯」付き給湯器の導入コストやランニングコストは、給湯器の種類によって大きく変わることが分かりました。
 
導入コストだけでなく、年間のランニングコストを考慮した上で給湯器を選ぶことが重要です。家族構成やライフスタイルに合わせて、節約効果が高い給湯器を探してみましょう。
 

出典

環境省 家庭でのエネルギー事情を知る
環境省 デコ活 高効率給湯器
日本ガス石油器工業会 石油高効率給湯機エコフィール
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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