【ハイキュー‼×SVリーグ】SAGA久光の平山詩嫣は月島蛍と「少し似たタイプ」100点に繋がる75点がリードブロックに共感

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【ハイキュー‼×SVリーグ】SAGA久光の平山詩嫣は月島蛍と「少し似たタイプ」100点に繋がる75点がリードブロックに共感

3月29日(土) 22:00

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『ハイキュー‼』×SVリーグコラボ連載(42)

SAGA久光スプリングス平山詩嫣

(連載41:大阪マーヴェラス成瀬ももかは月島蛍の「75点のリード・ブロック」に共感大事にする「1点の重み」>>)

「センスは磨くもの」

SAGA久光スプリングス、平山詩嫣(しおん/24歳)の座右の銘だ。バレー経験者で、中学時代の外部指導員でもあった父親から伝えられた言葉だという。

「及川徹さん(『ハイキュー‼』のキャラクター。青葉城西高校バレー部のセッター)も同じことを言っているんですよ!」

彼女はそう言って、誇らしげに小さく笑う。

「最初は、言葉の意味がよくわからなかったんですが......。例えば、身長が185cmあったら、日本では大きいかもしれないけど、世界では高さだけでは勝負できない。もともと持っているセンスや体の大きさは関係なくて、そこを磨くのが大事ということですね。

今は男子バレーが人気ですけど、石川祐希選手も髙橋藍選手も世界では決して大きくないのに点をうまく取っている。それは、センスを磨いているからなのかなって。父に『バレーをやめても覚えておくといい』と言われ、大切にしている言葉です」

彼女は長身で、素質に恵まれていた。しかし、それに甘んじたことはない。センスを磨いて、今の場所にたどり着いた――。

平山は国内有数のミドルブロッカーだ。名門・東九州龍谷高校時代は、春高バレーで2年連続ファイナリストに。さらに、U-20世界選手権で優勝し、21歳で日本代表にも登録されている。

バレーを始めるきっかけは、小学2年時にあった。

「母がママさんバレーをやっていて、その子供たちで『バレー同好会を作ろう』となって。姉が当時小学4年、私が2年の時でしたね。上級生が中心だったんですが、私は友達に『詩嫣もやらん?』と誘われました。私はやる気になったんですが、母が『詩嫣がやるなら、お姉ちゃんも』と。一緒に入ったほうが"お得"だって(笑)」

小学校卒業時点で165cmと身長は高く、スパイクを打てばよく決まった。とにかく元気なチームで、練習試合に呼んでもらうなど、仲のいい友達と同じ時間を共有することが楽しかった。

「スパイクが決まるとうれしいし、頼りにされているのを感じると『これが自分の役割だ』と思うようになりました」

中学の時点で、身長が180cmまで伸びた。姉が中学3年時にJOCに選ばれ、中学1年だった平山もついていった。そこで見たレベルの高さに、「こんな選手がいるのか」と新しい世界が開けた。

それまではレフトだったが、中学2年でミドルブロッカーに転向。高校では、得点力の高いミドルとして頭角を現した。

「高校の時に、大木正彦先生(かつて東九州龍谷を率い、春高バレー5連覇を達成するなどした女子高校バレー界の名将。2022年に85歳で死去)が学校に来てくださって話を聞かせてもらいました。

その時に、先生が『日本一高い山はどこだ?』と私たちに質問して、『富士山です』と答えたら、『それじゃあ、2番目に高い山はどこだ?』と続けた。その問いには誰も答えられず、『そういうことだぞ』と。勝負ごとも、一番じゃないと気づいてくれない、ということを伝えていただきました」

その"常勝"のメンタリティがあったからこそ、平山は学生時代も、久光でもタイトルを争う戦いができているのだろう。それに見合うだけのトレーニングも積んできた。

「バレーは何気ない1点が怖いんです。最後の1点を取り切るまで何が起きるかわからないから、練習から『気は抜かん』ってなります。」

平山は真剣な眼差しで言う。

「久光でも、『結果を残さないといけない』と思っています。選手は、目に見えるもので判断されるものですから。チームとしても、『一番強いのは久光』と言われる結果を残さないといけない。だから、(昨年12月の)皇后杯は決勝まで進んで、2セットを先取してタイトルまであと一歩だったのに、逆転されて逃してしまったのが今でも悔しくて。SVリーグは優勝したいです!」

彼女は持っている能力を磨いて、一番高い山を登っていく。頂点にたどり着いた時、そこには至高の風景が広がっているはずだ。

【平山詩嫣が語る『ハイキュー‼』の魅力】

――『ハイキュー‼』、作品の魅力は?

「バレーに関わるすべての人に物語があるのが、いいところですね。本格的にバレーを始めたばかりの日向(翔陽)、天才と言われる影山(飛雄)などキャラクターも豊富だし、スター選手たちやベンチに控えるメンバー、スタッフ、コーチ、観客......いろんな視点で楽しめます」

――共感、学んだことは?

「烏野の月島(蛍)は自分と少しタイプが似ているように感じます。クール系だけど、天才じゃない。バレー部に、たまたま日向や影山のようなすごく才能と情熱がある選手たちがいて、劣等感にも悩まされる。でも、うまくなりたい意欲もあって、譲れないプライドがあるのも似ているような気がします」

――印象に残っている名言は?

「月島の『100点に繋がる75点がリードブロック』ですね。ブロックは、スパイクを止めて点になったほうが、わかりやすくかっこいい。例えば、(チームメイトの)荒木彩花なんて、1試合で7本も止めることもあります。うらやましいですが、それだと自分のよさは出ない。だから、チーム戦術で総合的に点を取るのに貢献するタイプのブロッカーの言葉には共感しますね。

あと、白鳥沢学園のウシワカ(牛島若利)の『俺に集めろ』も好きです!それはシンプルに、ファン目線で(笑)」

――好きなキャラクター、ベスト3は?

「"ゴミ捨て場の決戦"の最後、黒尾(鉄朗)さんはコートにいません。でも笑ってる。そこが好きですね。負ける瞬間の悔しさは、対角の1年生・(灰羽)リエーフが間近で味わうわけで、それは黒尾さんからしたら1番いい終わり方だったのかなって思うんです。黒尾さんはみんなの師匠ですから」

ツッキー(月島)も同じくらい好きなんですが、まだ完成形じゃないし、黒尾さんについていく感じなので2位で(笑)。3位はウシワカ。王者として、かっこいいですよね。実際の春高バレーで見てみたいくらい(笑)。宮城県大会が好きすぎて、青葉城西の岩ちゃん(岩泉一)、及川さんもいいですね」

――ベストゲームは?

「烏野vs白鳥沢学園戦が一番好きです。月島と天童(覚)という対照的なミドル対決が好きです。ブロックが"システム"の月島と、"嗅覚"の天童。システムもあってブロックは完全になると思っているので、自分は月島派ですね。あとは烏野vs青葉城西も捨てがたいんですが......毎回、違う答えになりそうです(笑)」

(連載43:SAGA久光の荒木彩花は度重なる大ケガから復帰田中龍之介のように逆境を跳ね返す>>)

【プロフィール】

平山詩嫣(ひらやま・しおん)

所属:SAGA久光スプリングス

2000年11月7日生まれ、福岡県出身。身長180cm・ミドルブロッカー。小学2年でバレーを始める。東九州龍谷高では2年時にインターハイ優勝、主将を務めた3年時には春高バレーで2年連続の準優勝を果たす。久光スプリングス(現.・SAGA久光スプリングス)に入団し、1年目の2019年にU20世界選手権大会の代表メンバーに選ばれ優勝。2022年に初めて日本代表登録メンバーに選出された。

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