【漫画】まさかの発想で行列が途絶えない人気クレープを発売したはずが…調味料をすり替えられて大ピンチになる展開が「この話好き」と話題

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『きらりん☆レボリューション』(小学館)から、人気アイドル月島きらりと小倉エリナがクレープ作り対決をする『きらりのラブリー♡クレープ屋さん』(単行本第3巻収録)をピックアップ。

作者の中原杏さんが2月7日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、4500件を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、作者・中原杏さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■“平成女児”の夢と憧れ…今も根強い人気を誇る『きらりん☆レボリューション』とは



読者の恋・おしゃれ・夢を応援するスーパーエンターテイメント少女まんが誌・ちゃお(小学館)にて、2004年の3月号から連載が始まった『きらりん☆レボリューション』。明るくまっすぐで、少し抜けているところもかわいくて、想定外の幸せを運ぶ発想力を持つヒロイン、月島きらりがアイドルになって周りを笑顔にしていく姿が多くの平成女児を夢中にさせた。また、2006年にはアニメ化(テレ東系)もされた。完結した今も根強い人気を誇っており、主人公の月島きらりは今年の2月24日、3月8日、3月16日に「Sanrio Virtual Festival 2025」に、松平健、田原俊彦、サンリオキャラクターズ(ハローキティ、クロミ、シナモロール)とのコラボステージで出演した。

本作の主人公は、スカウト番組のプロデューサーに「10年に一度の逸材」とまで言わせるかわいさを持つ月島きらり・14歳。食べるのが大好きな普通の中学生だった。

周りの同級生たちが中学生2人組の男の子で結成されている、国民的人気アイドル・SHIPSに興味を持つ中、きらりは恋に憧れながらも、大好物なクレープをはじめとする食べ物に夢中だった。

そんなある日、木から降りれなくなってしまっているカメを見つける。助けてあげようとしたとき、きらりも高いところから落ちてしまう。そんなきらりを助けたのが、カメの飼い主であるSHIPSの日渡星司だった。星司はお礼にSHIPSのコンサートチケットを渡して、その場を颯爽と後にした。

そんな爽やかな星司に恋をしてしまったきらり。星司に会いたい。その一心でコンサート会場に行き、もう一人SHIPS・風間宙人に行く手を阻まれながらもまさかの再会を果たす。

星司に心を奪われたきらりは、同じステージにあがるべくアイドルとして活動することになる。

■きらりとエリナのオリジナリティあふれる新作クレープで勝負…『きらりのラブリー♡クレープ屋さん』



今回、Xで話題になったエピソード『きらりのラブリー♡クレープ屋さん』は、きらりが3日間だけPRでクレープ屋さんの店長をすることになる話だ。

ただ、お向かいのクレープ屋さん・ブラックハートにも、きらりをライバル視してたびたび意地悪をしてくる、同じ事務所の同年代アイドル・小倉エリナが店長を任されていた。

きらりのお店の行列に悔しさを覚えたエリナが、きらりに勝負を提案してきた。「クレープの新メニューを考えて、どちらの店にお客さんが来るか」を競争するそうだ。

おもしろそう！と思ったきらりはその話に乗ることにした。事務所でSHIPSの2人を巻き込んで新メニューを考えるきらり。2人の頭を悩ませたが、ある“きらりの大好物”を入れる方向性でメニューが決まった。

勝負当日。いつもきらりを支えている猫のなーさんは用事があるようで、今日は頼れない。そんな中お店が開店した。無事エリナの刺客もなく、勝負を終えることができるのか――。勝負の行方はいかに…。

かわいすぎるきらりとエリナの美味しそうな勝負の話に「この話好き」「この回大好きすぎて今でも覚えてるわ…」「20年前なのにこの話覚えてた」「この回めちゃくちゃ覚えてる」「この回好きで何度も読んだ」と読者からも大人気の様子。「ウェイトレス姿のきらりがかわいくて印象に残ってる」「エリナも憎めない」と2人のアイドルがとても愛されているのが分かった。「美味しそうでいつか作ってみたいな～と思ってました」「(きらりの作った)クレープ食べたかった」「死ぬほど(きらりの作った)クレープ食べてみたかった」など食欲をそそられる回なのは間違いないようだ。

■“平成女児”のアイドル・月島きらりを描き、“かわいい”を確立し、憧れと毎日の楽しみを創った作者・中原杏さんにインタビュー



――連載当時から今まで高い人気を誇り、多くの人の夢となってきた『きらりん☆レボリューション』はどのように生まれたのでしょうか。創作のきっかけをお教えください。

容姿的な意味で総合的にかわいい女の子がみんなから「かわいい」と言われる漫画が描きたくて生まれました。それとキラキラのドレスが描きたかったので、その２つを兼ね備えているのはアイドルしかない！となりました。ちょうど世の中も女の子アイドルブームでしたし。

――本作には、主人公の月島きらりちゃんをはじめ、SHIPSの風間宙人くん・日渡星司くん、小倉エリナちゃんなどアイドルが登場しますが、描く際の表情、髪型、衣装、セリフなどのこだわりがございましたらお教えください。また、人気キャラクター・なーさん、なーやん、みゃ～さんのねこちゃんたちの、誕生秘話をお聞かせいただけますでしょうか。

デザイン的にはとにかく分かりやすく、みんな髪形や髪の色など、特徴をかえました。そして「髪形はかえても前髪はほとんどかえない」ことを徹底しました。小学生くらいのお子さんが真似して描いてくれた時に特徴で各キャラに似るようにしています。

主人公の月島きらりはロングヘアでいろんな髪形ができるようにしました。小学生の女の子はサラサラなびくロングヘアが好きだし、ヘアアレンジも大好きだからです。

なーさんはきらりのキャラデザの横になんとなく描いて、本当になんとなく「な！」と吹き出しをつけて漫画に出していたら自然と動いてくれてスーパーキャットになりました。

きらりのアイドル衣装は私が子供の頃にテレビでアイドルを見ながらドレスばかり描いていたのでその気持ちを思い出しながらデザインしていました。ウエディングドレスを参考にすることも多かったです。

――中原杏様が『きらりん☆レボリューション』の中で印象強い、または特にお好きな話、シーンやカット、セリフなどがございましたら、お教えください。

連載３話目でライバルのエリナに嘘のオーディション時間を教えられてピンチのきらりがドレスを着て会場に到着したシーンは、かなり狙いましたし、私自身が大好きな展開なのでとても反響が大きく、そのシーンのイラストが読者のみなさんからたくさん届いたのが嬉しかったです。

それと、藤堂ふぶきとの対決で風船をたくさんつけたドレスを着て登場して、風船を割るとキラキラのセロファンに包まれたキャンディが現れるシーン。ここは今でも当時の読者のみなさん達から好きだったと感想をいただきます。

――月島きらりちゃんの『Sanrio Virtual Festival 2025』出演、おめでとうございます！また、最近もグッズ販売など“平成女児”やファンの方々をはじめ、SNS等で度々話題になっているのを拝見しておりますが、『きらりん☆レボリューション』が今も根強く愛され続けていることに率直な感想をお聞かせください。

連載とアニメ終了から長い年月が経っているのでもう関心を持ってくれている人は少ないだろうなと思っていた矢先にたくさんのグッズやプライズ商品が発売され始めて本当にびっくりしたしそれを喜んでくださる方も多くて、え⁉今でも忘れないでいてくれたの⁉と感謝の気持ちでいっぱいです。

アニメ放映当時は忙しすぎて世の中で人気があっても実感が薄かったんです。人気があるのは分かっていましたが自分のことじゃないような別の世界線の話のような感覚でした。当時は今のように誰でも見られるSNSもなかったですし。だから今はリアルタイムで反応を感じられるのが幸せです。

「Sanrio Virtual Festival 2025」は松平健さんと田原俊彦さんとのコラボで、「なんで⁉意味がわからない‼」となりましたが、もう人生で二度と偉大なお二方と間接的ながらも関われる機会はないだろうと思い、ぜひお願いしますと即答しました。

――『きらりん☆レボリューション』についてや、中原杏様ご自身の今後の展望や目標がございましたら、お教えください。

当時の読者のみなさん、アニメ視聴者のみなさん、新たにきら☆レボを知った方、全ての人たちの心の片隅にでも「きら☆レボ」の存在が残ってくれたら嬉しいです。

欲を言えばアニメの再放送をずっと夢見ています！

――最後に、『きらりん☆レボリューション』のファンの方々、読者の皆さんへメッセージをお願いいたします。

連載当時も今もたくさん応援してくれてありがとうございます！10年20年後も忘れないでいてくれたら嬉しいです。



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