両親も高齢になり継ぐ予定のない「実家」の扱いに迷っています。「リバースモーゲージ」と「リースバック」どちらがおすすめでしょうか?

両親も高齢になり継ぐ予定のない「実家」の扱いに迷っています。「リバースモーゲージ」と「リースバック」どちらがおすすめでしょうか?

3月26日(水) 14:30

近年は、空き家が社会問題としてニュースなどに多く取り上げられることが増えました。一人暮らしをしている方の中には、実家に年配の親が住んでいるものの、その家を継ぐ予定はない、という人もいるでしょう。 そういった自宅を活用する方法として「リバースモーゲージ」や「リースバック」があります。これらの方法で自宅を活用すれば、老後資金や介護資金に充てることもできるでしょう。

「リバースモーゲージ」と「リースバック」の違い

「リバースモーゲージ」や「リースバック」は、両方とも自宅を活用できる方法ですが、それぞれ異なる特徴があります。
 
大きな違いとして、「リバースモーゲージ」は「お金を借りている」状態で、「リースバック」は「自宅を借りている」状態といえるでしょう。また、取り扱っている金融機関や事業者によっても、利用できる内容や条件が異なるため注意が必要です。
 

「リバースモーゲージ」とは

自宅に住みながら、自宅を担保にしてお金を借りる仕組みが「リバースモーゲージ」です。銀行や信用金庫といった金融機関が提供するローン商品であり、福祉サービスの一環として扱っている自治体もあります。
 
融資タイプは主に、まとまった金額を一括で借りられる「一括融資型」、定額の融資を定期的に受けられる「年金型」、決まった範囲の金額でその都度利用できる「自由融資型」の3つです。「リバースモーゲージ」は、利用条件として対象者や年齢、対象物件などが細かく定められています。
 

「リースバック」とは

リースバックの事業者に自宅を売却して売却金を受け取り、その事業者に家賃を支払って自宅(元の家)に住む仕組みが「リースバック」です。
 
自宅の名義は事業者に移りますが、固定資産税や管理費、火災保険料などは家賃に含まれるため、支払いは不要になります。「リースバック」で自宅を売却して得た売却金は、一時金で受け取れるうえ、使用用途も自由です。
 
利用条件や対象物件は事業者によってさまざまで、利用者の年齢に制限はありませんが、首都圏など物件のエリアを限定している事業者もあります。
 

「リバースモーゲージ」と「リースバック」のメリット・注意点

「リバースモーゲージ」は、自宅に住みながら融資を受けられることや、本人が亡くなった場合でも配偶者が契約を引き継ぐことが可能といった点がメリットです。
 
また、「一括融資型」などニーズに合った融資タイプを選べます。注意点としては、金利変動のリスクがあること、本人と配偶者のほかに同居人がいる際は利用できない可能性があることなどが挙げられます。なお、利用限度額を超えた融資は受けられないため注意が必要です。
 
「リースバック」のメリットは、住宅ローンが残っていても申し込みが可能で、「買い戻し特約」を契約していれば将来的に買い戻しができる点です。中には、ホームセキュリティーといったサービスを提供してくれる事業者もあります。
 
デメリットとして、自宅を売却するため所有権が変わること、売却金額は低めに設定されていること、自宅の設備を自由に設置・撤去ができないことに注意しましょう。
 

「リバースモーゲージ」と「リースバック」はどちらがおすすめ?

「老後の生活資金を補いたい」「住環境を改善したい」と考えている人は、自宅を担保に融資を受けられる「リバースモーゲージ」がおすすめです。「まとまった資金を得たい」「手元の資産だけでは不安」といった人には、「リースバック」が向いているといえるでしょう。
 
どちらの方法を選ぶにしても、住宅を資産として活用する際は、中長期的に計画を立てて進めることが重要です。
 

まとめ

扱いに困っている自宅を活用する方法として、「リバースモーゲージ」や「リースバック」があります。それぞれ仕組みや利用条件が異なるため、利用を検討する際は明示されている内容をよく確認し、希望に合うものを選びましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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