長年にわたり「007」シリーズの製作を牽引してきたマイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリが、そのクリエイティブコントロールをAmazon MGM Studiosに引き継ぐ準備を進めている中で、新たな製作陣としてデビッド・ヘイマンとエイミー・パスカルが浮上していると、米Puckが報じた。
スタジオはこの報道に対してコメントを控えているが、ウィルソンとブロッコリの退陣が決定して以降、ヘイマンとパスカルの名前は次のボンド時代を担うプロデューサー候補として取り沙汰されてきた。その他にも、ワーキング・タイトル・フィルムズのエリック・フェルナーとティム・ビーバン、DNAフィルムズのアンドリュー・マクドナルドとアロン・ライク、そしてブループリント・ピクチャーズのグレアム・ブロードベントとピーター・チャーニンといった名だたる製作陣の名前が挙がっている。
中でもイギリス拠点のヘイデイ・フィルムズを率いるデビッド・ヘイマンは、全8作の「ハリー・ポッター」シリーズを成功に導いた実績を持つことから、早い段階から有力候補と目されてきた。また、エイミー・パスカルがソニー・ピクチャーズのトップだった時代に、「007 カジノ・ロワイヤル」「007 慰めの報酬」「007 スカイフォール」といった人気ボンド作品が公開されており、シリーズとの縁が深い。
2月、Amazonは長年にわたり007シリーズをプロデュースしてきたウィルソンとブロッコリとの間で、シリーズの創造的統制権を完全に掌握する合意に達した。これにより、知的財産権は共同所有としながらも、今後の企画開発や製作における決定権は完全にAmazon MGM側へ移行することになった。
発表当時、ウィルソンは「ジェームズ・ボンドを未来へと導くには、信頼できるパートナーであるAmazon MGM Studiosの手に託す時が来た」とコメント。ブロッコリも「私はこれから自分の別のプロジェクトに注力したい」と述べ、世代交代への意欲をにじませていた。
果たして新たな製作陣が誰になるのか、そして007がどのような進化を遂げるのか。シリーズの次章に向けた期待が高まっている。
【作品情報】
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007 スカイフォール
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