3月24日(月) 19:30
国税庁長官官房企画課の「令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、40代の平均年収は以下の通りです。
・40~44歳:500万5000円(男性:612万2000円/女性:343万4000円)
・45~49歳:521万4000円(男性:653万1000円/女性:343万4000円)
知人夫婦の年収「800万円」「650万円」を同年代の年収と比較すると、それぞれ平均よりも278万6000円~299万5000円、または128万6000円~149万5000円多く稼いでいることが分かります。明確な定義は設けられていませんが、ともに平均よりも高い年収を稼いでいる知人夫婦は、パワーカップルであるといえるかもしれません。
共働きで世帯年収1450万円と聞くと、どのくらいの割合の世帯が同じような稼ぎをしているのか気になるかもしれません。
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、1世帯当たりの平均所得金額は、全世帯で524万2000円であるとのことです。1400万円~1500万円は全体の0.8%で、1400万円以上の合計は3.9%です。
同調査から、世帯年収1450万円の知人夫婦は、上位3.9%に含まれていることが分かります。
近年の物価高に関するニュースを見聞きすると、パワーカップルを目指すわけではないにしても、経済的な余裕を得るために「わが家も共働きをした方がよいのでは」と感じるかもしれません。共働きを検討する際は、メリットやデメリットについて考えておくことも大切です。
夫婦両方が収入を得られると、世帯の収入が増えて、生活水準を向上させたり貯蓄・資産運用にまわせる金額を増やしたりできます。子どもがいれば、大学進学など教育資金の計画が立てやすくなるでしょう。夫婦のどちらかが失業、または働けなくなった場合も、経済的なダメージを軽減できるメリットがあります。
共働きをしていると、夫婦それぞれが仕事を通してやりがいや生きがいを見つけられることも考えられます。キャリアアップや専門性の向上を目指したり、職場での人間関係を始めとする社会とのつながりも保てたりするでしょう。
一方で、夫婦がそれぞれ仕事に時間を取られると、家事や育児の負担が増えたり、家族との時間が減少したりする可能性があります。時短家電の購入や家事代行サービスの活用、育児に関しては周囲の協力を得たり子育て支援サービスを活用したりして、仕事との両立を図ることが大切です。
仕事と家庭の両立が難しくなると、疲労が蓄積されたりストレスがたまったりして、心身の不調につながるおそれも考えられます。健康管理に気をつけ、場合によっては夫婦のどちらかが時短勤務やパート勤務にするなど、柔軟に対応する必要があるでしょう。
共働きでそれぞれ800万円と650万円を稼いでいる知人夫婦は、世帯年収1450万円で上位3.9%に入っていることが分かりました。40代の平均年収と比較しても、それぞれ平均よりも278万6000円~299万5000円、または128万6000円~149万5000円多く稼いでいることが分かります。
経済的な余裕を得るために、共働きを検討する人がいるかもしれません。経済面だけでなく、個人の生きがいにもつながるでしょう。一方で、家事や育児の負担が増えたり、仕事と家庭の両立が難しくて心身の不調につながったりするデメリットも考えられます。メリット・デメリットを考えたうえで、共働きをするか否かを決定するとよいでしょう。
国税庁長官官房企画課 令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告- [調査結果(統計表)] 第10表 事務所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額(170ページ)
厚生労働省 2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況 II 各種世帯の所得等の状況 2 所得の分布状況(10ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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