仕事や家事、子育てなど頑張る毎日を送っていると、どうしても疲れが取れないことがありませんか? ちょっとしたことで、風邪をひいてしまうタイミングもあるかもしれません。そんな時に大切なのが、「免疫力」のケアをすること!
この冬も風邪やインフルエンザなどの感染症が流行し、感染性胃腸炎の流行は3月に入っても続いています。そこで今回は、免疫力を整える3つの方法と、腸と免疫力の関係について、研究結果を基に解説します。ぜひ最後まで読んで、日々の生活に取り入れてみてくださいね!
そもそも免疫力とは?「高すぎず、低すぎず」がベスト
「免疫力」という言葉は、一度は聞いたことがあると思います。ひとことで言えば、私たちの体を「外から侵入してくるウイルスや細菌から守ってくれる力」のことです。
ですが、免疫力は、高ければ高いほど良い! というわけではありません。実は、バランスがとても大切なのです。イメージとしては、シーソーのような感じ。
<免疫力が低すぎる状態(シーソーが片方に大きく傾いている状態)>
この状態だと、ウイルスや細菌を攻撃する力が弱くなってしまい、風邪をひきやすくなったり、病気にかかりやすくなったりしてしまいます。
<免疫力が高すぎる状態(シーソーが逆に大きく傾いている状態)>
逆に免疫力が高すぎる状態も、問題があります。この状態だと、自分の体の細胞を攻撃してしまったり(自己免疫疾患と呼びます)、花粉症などアレルギー反応がひどくなったりすることがあるのです。
つまり、免疫力は「高すぎず、低すぎず」ちょうど良いバランスに整えることが、私たちの健康にとって一番大切なのですね!
免疫力を整えるメリット
では、免疫力がちょうど良いバランスを保てていると、どんな良いことがあるのでしょうか? 一番分かりやすいのは、風邪やインフルエンザにかかりにくくなるということです。
その他のメリットをざっくりまとめると、以下があります。
・風邪やインフルエンザにかかりにくくなる
・花粉症やアトピー性皮膚炎などアレルギー症状が緩和
・体が疲れにくくなる
・お肌や髪質など美容にも良い
免疫力が高すぎる状態が続くと、体内で炎症を起こす物質が増えてしまいます。その結果、さまざまな悪影響が出てきてしまうのです。さらに、免疫は心の健康にも影響を与えます。免疫力が整うと、体の健康だけでなく、心の健康にも良いのです!
腸と免疫力の関係
ここからは、なぜ免疫力にとって「腸活(腸)」が大切なのかをみていきましょう。実は、私たちの体の免疫力(免疫細胞)の多くが、腸に集まっていることをご存知でしょうか?具体的には、免疫細胞の一部(形質細胞)は腸にもっとも多く存在していて、全体の7割が集まっていると考えられています。(※1)
特に注目したいのは、腸管関連リンパ組織と呼ばれる場所です! ここ、テストで出るので覚えておきましょう(笑)。冗談は置いておいて、簡単に言うと、腸に張り巡らされた、免疫細胞の集団のこと。
イメージとしては「監視カメラが沢山置いてある家の玄関」みたいな感じです。
ウイルスや病原体:泥棒
免疫細胞:監視カメラなどのセキュリティ
腸管関連リンパ組織:監視カメラが沢山置いてある玄関
もしも、この玄関のセキュリティが甘かったら? 泥棒(ウイルスや病原体)が侵入し放題になってしまいますよね。それと同じで、腸の免疫力が弱っていると、私たちの体はウイルスなどの攻撃に無防備になってしまうんです。
免疫を整える、科学的な3つの方法
では、どうすれば免疫力を整えられるのでしょうか? もちろん「バランスの良い食事」「しっかり睡眠をとる」「適度な運動をする」これらが1番大切と言えます。その上で今回は少し違う角度から、科学的に効果が認められている3つの方法をご紹介しますね!
①1日5分お笑いを観る
(※2)
②緑茶を飲む
(※3)
③切干大根を積極的に活用する
有名な話かもしれませんが、笑うことで、免疫力の一部をになってくれている「NK細胞」が活性化することが分かっています。また、緑茶に含まれているいくつかの成分には、免疫力を整える効果が期待されているのです。
3つ目は、なぜ切干大根?! と思われたかもしれません。その秘密はミネラルの一つ「亜鉛」にあります。切干大根に豊富な亜鉛は、免疫力を整える上で必須の栄養素なのです!
まずは1つだけでも意識してみて
今回は「免疫力は腸で決まる! 免疫力を整える3つの腸活法」をテーマに、具体的な方法をご紹介しました。免疫力のためには、やっぱり常に腸内環境を整えておくことが大切です。
風邪やインフルエンザにならないように、改めて腸に良い生活を実践していきましょう! 今日お伝えしたことも、まずは1つだけでも意識してみてくださいね。
出典(※1)Ron Sender 「The total mass, number, and distribution of immune cells in the human body」(2023)
(※2)JinrohItami,MD「Laughter and Immunity」(1994)
(※3)物部真奈美「緑茶成分の免疫作用抽出温度の違いで機能が変わる」(2021)
<文/腸活の研究家ざっきー>
【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii
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