【F1】角田裕毅「勝負の5年目」開幕オフの筋トレで胸板は厚く、二の腕は太くなり「体重は3〜4kg増えた」

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【F1】角田裕毅「勝負の5年目」開幕オフの筋トレで胸板は厚く、二の腕は太くなり「体重は3〜4kg増えた」

3月14日(金) 1:30

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2025年のF1シーズンは、南半球のオーストラリアで開幕する。

例年よりも2週間ほど早い3月上旬のメルボルンはまだ夏。気温は35度にも達する日もある暑さだ。

レース週末の1週間も前に現地入りした角田裕毅(レーシングブルズ)は、ビーチでのんびりと過ごしてこの暑さに身体を慣らすことができたのはラッキーだったと笑う。

角田裕毅の2025シーズンがついに始まるphoto by BOOZY

角田裕毅の2025シーズンがついに始まるphoto by BOOZY



「土曜日にオーストラリア入りして、ビーチでかなり寝っ転がって過ごしましたけど(笑)、思ったよりも身体がこの暑さにビックリしています。

例年ならバーレーンで暑さに慣れてからここに来るんですけど、今年はバーレーンがかなり寒かったのを忘れていました。だから早めにオーストラリア入りしたのは正解だったと思います」

バーレーンでの3日間のテストを終えた角田は、ヨーロッパに戻ってレッドブルのファクトリーでシミュレター作業に徹し、慌ただしくオーストラリアへとやって来た。

開幕に向けて、状況は決して楽ではない。そんななかでも、この水と緑豊かなメルボルンの美しい環境に身を置いてリラックスしたことで、いい気分転換になったと角田は言う。

「短いオフでしたけど、ここはみんなフレンドリーだし(英国式フルイングリッシュブレックファーストと似たフルオージーと呼ばれる)朝ごはんも美味しいし、オーストラリアでの時間を楽しむことができました。

僕はアウトドア好きなので、ここはハイキングをするのにいい場所もたくさんありますし、シーズン開幕に向けてメンタルのリセットになりました。アルバートパーク(・サーキット/F1オーストラリアGPで使用される公道を利用したコース)に挑戦する準備は万端です」

オフのトレーニングでさらに肉体を強化し、胸板は厚く、二の腕は太くなった。

実際に筋肉量は増え、身体のあらゆる数値が今まででベストなのだという。その肉体的な自信と余裕が、タフなレースのなかでも精神的な余裕をもたらしてくれる。

「体重はかなり増えました、3〜4kg増えたかな。筋肉量もかなり増えたと思います。ドライバー最低重量が82kgに増えた分だけ、自分の筋肉量を増やそうかなという感じですね」

【リーダーとして責任が伴う立場】テストの時点では、マシンパフォーマンスはまだハッキリとは見えていない。

とはいえレースシミュレーションを見れば、中団の最上位を争えるかどうかのところにはいて、レースペースは決して悪くはなさそうだった。

昨シーズンに続いてタイトな争いになると思われる中団グループのなかで、ひとつ抜け出して入賞圏に食い込むためには、開発を進めてマシンのパフォーマンス自体を上げていくことよりもむしろ、マシンへの理解を深めてポテンシャルを100パーセント引き出しきることのほうが勝負を左右する可能性が高い。これは昨年の上位争いでも見られた傾向だ。

「今年も中団グループは、ものすごくタイトな争いになることは間違いない。そのなかで今年はマシンを開発していくことよりも、どのサーキットでもマシンのパフォーマンスを100パーセントに引き出すことがクリティカル(極めて重要)だと思います。

そういう意味で、僕自身としては(チームリーダーとしてチームを引っ張る)準備はできています。今まで以上に責任が伴うのも事実だと思います」

チームメイトは新人のイザック・アジャ(フランス/20歳)。5年目の角田はチームリーダーとしてしっかりとマシンの状況をフィードバックし、セットアップの方向性を示す必要がある。

それが、角田自身の未来を切り拓くことにもつながる。

レッドブル昇格がならなかったとはいえ、チャンスは潰えたわけではない。

「とにかくひとつ明確に言われたのは、『パフォーマンスで決めたんじゃない』ということです。そう言われたので、僕もそれ以上は詮索しませんでした。

でも、『F1の世界では何が起こるかわからない』とも言われています。実際に去年もこの2チームではいろんなことが起きているので、僕は自分のやるべきことをやり続けるしかない。

ヘルムート(・マルコ/レッドブル・アドバイザー)の性格もよく知っています。そのためにも、僕が冷静さを保ってリーダーシップも発揮すれば、さらにドライバーとして成長することができる。僕自身もその方向に向かって、成長して結果を出していくだけだと思っています」

【天気が大荒れになればチャンス】土曜日は気温が33度、しかし日曜日には19度まで下がって雨が降る予報になっている。

そうなれば、レースは大荒れになる。ただでさえ荒れるアルバートパークが、さらに混乱のレースとなるはずだ。

昨年のサンパウロGPの快走(予選3位、決勝7位)も記憶に新しいが、そんな時こそチームリーダーとしての力が重要になる。

5年目の勝負のシーズンに向けて、その実力を証明するチャンスが角田裕毅に訪れることを願いたい。



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