辻村深月の青春小説を桜田ひより主演で映画化!『この夏の星を見る』7月公開決定

辻村深月の青春小説を桜田ひより主演で映画化!『この夏の星を見る』公開決定/[c]2025「この夏の星を見る」製作委員会

辻村深月の青春小説を桜田ひより主演で映画化!『この夏の星を見る』7月公開決定

3月13日(木) 10:00

直木賞作家の辻村深月による同名小説を、桜田ひより主演で実写映画化した『この夏の星を見る』が、7月4日(金)より劇場公開されることが決定した。
【写真を見る】原作は辻村深月による人気青春小説

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原作は北海道新聞、東京新聞、中日新聞、西日本新聞、河北新報、山梨日日新聞の各紙に2021年6月から2022年11月まで順次掲載され、2023年6月にKADOKAWAから刊行された長編小説。2025年6月には角川文庫ならびに角川つばさ文庫でそれぞれ上下巻での文庫化が予定されている。2020年、新型コロナウィルスが蔓延したコロナ禍を背景に、登校や部活動が次々と制限され、さらには緊急事態宣言に直面し、大人以上に複雑な思いを抱える中高生たちの青春を描いた作品。未曽有の事態のなか、哀しさやもどかしさ、そして優しさ、温かさといった人々の思いを描き出した感動スートリーは幅広い世代から支持され、昨夏の映画化発表以降、続報が待ち望まれていた。

原作者の辻村は2004年「冷たい校舎の時は止まる」でメフィスト賞を受賞しデビュー。2011年「ツナグ」で吉川英治文学新人賞、2012年「鍵のない夢を見る」で直木賞、2018年「かがみの孤城」で本屋大賞を受賞。同作は2022年に劇場アニメとして公開され、興行収入10億円を超えるヒットを記録、第46回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞している。主な著書に「凍りのくじら」、「ぼくのメジャースプーン」、「ツナグ」、「鍵のない夢を見る」、「ハケンアニメ」、「朝が来る」、「傲慢と善良」など映画化された作品も多く、日本を代表する作家として数多くの読者を魅了し続けている。

主演の桜田が演じるのは、茨城県立砂浦第三高校2年生の溪本亜紗。桜田は映画『交換ウソ日記』(23)をはじめ、『バジーノイズ』(24)や『大きな玉ねぎの下で』(公開中)などの映画で主演を務め、また「silent」や「あたりのキッチン!」、「あの子の子ども」、「相続探偵」といった数多くのテレビドラマにも出演。さらに2018年9月から2023年3月までファッション誌「Seventeen」の専属モデルを務め、同世代の女性読者からも厚い支持を得ている。本作では、これまで誰も経験したことのないコロナ禍において、不安な気持ちや悩みを抱えながらも懸命に生きる高校生の亜紗を確かな演技力と多彩な表現力で体現している。

監督を務めるのは、1993年生まれで大阪芸術大学映像学科を卒業した山元環。2019年に公開されたショートフィルム『ワンナイトのあとに』がyoutubeで300万回再生され話題になり、その後、監督、脚本を務めた配信ドラマ「今日も浮つく、あなたは 燃える。」の切り抜きなどはSNSで総再生回数4億回を超える。昨今では「夫婦が壊れるとき」、「沼オトコと沼落ちオンナのmidnight call~寝不足の原因は自分にある。~」、「痛ぶる恋の、ようなもの」など、斬新な映像表現とキャラクター造形の深さに定評がある新進気鋭のアーティストだ。

山元は「コロナに負けない中高生たち、いわゆるブレイブジェネレーションが主役の物語です。マスクで見えない表情、友人との距離感、先の見えない時間、そんなコロナ禍にあった壁を突破して、時代じゃ止められない青春の躍動を映画の中に詰め込みました」と意気込みを語り、さらに「当時失われた青春と言われていましたが、壁があるからこそ、青く燃える春がある。過ぎていったコロナ禍の時代に、いまにつながる大切な時間がこの映画にはきっとあると思います」とメッセージを寄せている。

脚本を務めたのは1996年生まれ、法政大学文学部日本文学科を卒業した森野マッシュ。広告代理店勤務を経て、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻脚本領域を修了。坂元裕二のもとで脚本を学び、「FIN」で第47回城戸賞最終選考に選される。2022年に「ケの日のケケケ」が第47回創作テレビドラマ大賞を受賞。近年では「沼オトコと沼落ちオン ナのmidnight call~寝不足の原因は自分にある。~」や「君となら恋をしてみても」、「VRおじさんの初恋」の脚本を担当しており、デリケートな心を物語として昇華させる力量は脚本家の中でもトップクラスの水準を誇る実力者だ。

また、音楽を担当するのはharuka nakamura。各方面から注目される話題のアーティストであり、昨年は蔦屋書店とのコラボレーション音楽「青い森」シリーズ4作品を発表。アパレルブランド「THE NORTH FACE」とのコラボアルバムや、写真家、星野道夫の写真展にて演奏会「旅をする音楽」の開催、国立近代美術館「ガウディとサグラダファミリア展」NHKスペシャルのテーマ音楽を担当するなど精力的に活動。また、Nujabesと音楽制作をともにした時間があり、多数のコラボ作品を発表している。オリジナル音楽作品も長く人気があり、初期作品からほぼ全てのアルバムがアナログレコード化され再発売を続けている。NHK「ひきこもり先生」、Hulu「息をひそめて」、「あの子の子ども」「アポロの歌」などドラマ、映画、CMの音楽を多く手掛けている。昨年6月に公開された『ルックバック』(24)では音楽と主題歌を担当。動員100万人突破、興行収入20億円を超える大ヒットとなり、現在では世界配信もされ大きな反響を巻き起こしている。

新時代を担うクリエイターが集結した本作。今後の続報も要注目だ。

■<コメント>

●桜田ひより(溪本亜紗役)

「原作者の辻村さんの作品は以前から読ませていただいていたので、出演が決まった時に、まさか自分が辻村さんの世界観に入れるなんて…という嬉しさが込み上がりました。学生時代のなんでもないことで笑い合えたり、一緒に熱くなれる瞬間を同世代の俳優の方々と大切に演じていこうと思いました。撮影は実際に原作に登場する高校を使わせていただいたので、感謝の気持ちでいっぱいです。山元監督は歳がものすごく離れているわけではなかったので、感性や笑いのポイントなどが近いなと感じられる部分も多く、共感し合いながら撮影を進めることができました。共演者のみなさんも本当に素敵な演技をされる方ばかりだったので、たくさん刺激をいただきました。映画がどのような仕上がりになっているか私自身とても楽しみです」

●辻村深月(原作)

「物語の舞台は2020年、コロナ禍の一年目です。天文部を描いたきっかけは、誰にとっても非日常だったあの日々の中で野外の部活動ならばできるのではないかという単純な思いからでした。けれど、宇宙に目を向けたから見えたこと、著者の私が主人公たちを通じて見せてもらった景色がたくさんあります。志を同じくし、彼らに共感してくださったスタッフ、キャストの皆さんが映画の中で広げてくださった世界もまさにそのひとつです。皆さんにも、彼らが『この夏』に見た星の輝きを一緒に見届けていただけたら、とても光栄に思います」

●森野マッシュ(脚本)

「原作小説の中で繊細かつリアルに語られる、マスクをつけた学生たちの心の内を映像的に表現するという挑戦はとても難しいものでした。それでも、コロナ禍であっても自分にできることを見つけて眩しく輝いている登場人物たちへの憧れが原動力となり、初の映画脚本を書き切ることができました。若手である私たちの代表作になるようにと、常に脚本に寄り添い、やわらかく見守ってくださった辻村先生に、心から感謝をお伝えしたいです。楽しんでいただけますように!」

●山元環(監督)

Q.コロナ禍を演出する上での挑戦

「表現においても色々な挑戦をしましたが、特に“マスクで表情が隠れてしまう制限を恐れないで描く”ことが挑戦でした。マスクは表情の60%以上を隠し、どうしても人の情報量を減らしてしまいます。マスクを外さないということを徹底した結果、マスクは透明になり、更にマスクを外すことでシーンの鮮度はまた変わります。この映画は、感情がマスクを飛び越えて、普通では味わえない楽しみがある映画に仕上がっています」

Q.初の劇場長編映画を手掛けてみて

「登場人物の数/コロナ禍/マスク/星/望遠鏡など、脚本段階から制作まで一筋縄ではいかない題材の映画でしたが、とにかく想像して、模索して、原作同様に真っ直ぐ熱く届くように作りました。商業映画初監督ですが、映画の力を信じて作れたことに喜びを感じています。『この夏の星を見る』の映画の温度が、少しでも観た人の心の栄養になれば嬉しいです」

Q.原作者の辻村深月とのエピソード

「この物語は若者に向けられた辻村先生からのエールです。この物語を監督するにあたり、若手である僕の起用を「若い人達にこそ作ってほしい」と言ってくださり、自分を信じて映画を作ろうと思えました。この映画を作った僕自身が、エールをもらい、勇気をもらえたような気がします」

Q.主演の桜田ひよりや若いキャストの印象

「主演の桜田ひよりさんは、マスクなんて悠々と飛び越え、逆に表情が印象的で際立っていて、声もとても良かった。ひよりさんの声で表現される言葉に体重を感じて、モニター前で嬉しくなったのを覚えています。ほかにも鮮度のある実力派の若手から個性のある俳優の方々まで、観ていただけたら分かる魅力のあるキャラクターたちに仕上がっています。コロナ禍で切望したつながりのある世界を存分に躍動していただきました」

文/スズキヒロシ


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