24年、秋の園遊会での秋を代表する文様、紅葉文の訪問着 /(C)JMPA
3月11日(火) 21:00
「ご公務や式典で、いつも気品と知性あふれる装いをされる雅子さま。お召し物を通じて、お相手や場への敬意を表されているように感じます」
そう語るのはファッションライターの味澤彩子さん。雅子さまのお召し物に宿る“思いやり”について伺った。
「たとえば、4日のイタリア大統領らとのご面会。雅子さまが提案されたというイタリア国旗を模した3色の装花が話題になりましたが、お召し物も大統領の出身地シチリアの有名なレモン畑を思わせるイエローグリーンのスーツでした。
和装の際は柄にお気持ちを込められたり、節目となる場面では勝負カラーであるイエローをお召しになったり。ご自身らしさがありながらも、ご訪問先やお相手についての思いやりが感じられる雅子さまの着こなしは、華やかさに加えて、安らぎももたらします。そのご配慮は、ご活躍の場を広げられている愛子さまへと継承されていることを感じます」
■雅子さま
【19年:アメリカ大統領夫妻との宮中晩さん会】
「レースがエレガントなイヴニングドレスとジャケット。初の国賓を迎える場で、何色にも染まっていない初心を意味する白を選ばれたのでは」
【24年:ブルネイ皇太子夫妻とご面会】
「王室の結婚式を筆頭に、金のイメージの強いブルネイ。雅子さまは、訪問着、帯で金を取り入れ、マティーン王子のご結婚を祝される意味もこめられていたのでは」
【24年:「太平洋・島サミット」参加首脳らと宮中茶会】
「太平洋を思わせ季節感のある訪問着でご出席。永遠や不滅を意味する波頭文に、平和への願いを託されたのかもしれません」
【24年:秋の園遊会】
「秋を代表する文様、紅葉文の訪問着。皇后としての役割を果たすご覚悟を表されるかのようなすっかり色づいた紅葉が印象的です」
【25年:イタリア大統領らとご面会】
「爽やかなイエローグリーンのスーツでイタリア大統領らをお見送り。天皇陛下も同色のネクタイを締められていました」
■愛子さま
【24年:秋の園遊会】
「ピンクの大振り袖には繁栄の吉兆である扇流しの柄が。成年皇族としての歩み、日本の未来を重ねられたのでは」
【25年:鴨場接待】
「雅子さまの初鴨場接待の装いを彷彿とさせる緑の装い。最近、柄ものに挑戦されている愛子さまらしく、タータンチェックを取り入れて」
【25年:天皇誕生日一般参賀】
「陛下のネクタイ、雅子さま、愛子さまのドレスとブルーのグラデーションに。水を愛する陛下をお支えするお気持ちが伝わってきます」