ドクターヘリ内の「医療行為」は患者負担になると聞きました。出動自体の費用は負担しなくてよいのですか?

ドクターヘリ内の「医療行為」は患者負担になると聞きました。出動自体の費用は負担しなくてよいのですか?

3月3日(月) 19:30

ドクターヘリは、迅速な医療提供を可能にする一方で、「高額な費用が請求されるのでは」という不安を抱く方も少なくありません。搭乗中に行われる医療行為の費用が患者負担になるのかも気になるところです。ドクターヘリの費用負担と要請方法について解説します。

ドクターヘリとは

ドクターヘリとは、救急医療用の特別な装備を備えたヘリコプターです。緊急で現場に駆けつけ、初期治療を行います。さらに、患者を適切な医療機関へ迅速に搬送する役割も担っています。
 
医師が現場に向かうことで早期に適切な医療が開始でき、救命率の向上や後遺症の軽減が期待されています。
 

ドクターヘリの有効性

2003年1月~2006年3月にかけて、千葉県内の3市から救急車とドクターヘリで搬送された患者を調べたところ、ドクターヘリ利用者の平均入院日数は21.8日、救急車利用者は38.5日と、16.7日短縮されていました。
 
入院中の治療費も、ドクターヘリは平均約132万円、救急車は約245万円と、費用を低く抑えています。この結果より、ドクターヘリの迅速な対応が救命率の向上だけでなく、医療効率や医療費の負担軽減にも大きく寄与していることがわかります。
 

ドクターヘリの出動費用

ドクターヘリの出動費用は患者に請求されません。その運航費用は国や自治体の公的資金で賄われており、要請や搬送に伴う費用が発生しない仕組みが整備されています。出動費用を患者に負担させることは救命活動を妨げる可能性があるためです。
 
ドクターヘリは、救命救急医療体制の柱として位置づけられ、一刻を争う場面で迅速な医療提供を実現することを目的としています。運営には高額な費用がかかります。1機あたりの年間運営費は約2億5000万円、1出動あたりに換算すると約46万円という計算です。これらの費用もすべて公費で支えられているため、患者負担はありません。
 

ドクターヘリ内で行われる医療行為の費用

ヘリ内での医療行為には、通常の診療と同様に医療保険が適用されます。現場での応急処置、搬送中の容態管理、必要な薬剤の投与などが対象です。それに加えて、以下の費用が発生する場合があります。

往診料(緊急に行う往診費用):6500円
救急搬送診療料(保険医療機関に搬送する費用):1万3000円
救急医療管理加算(重症患者に対して救急医療が行われた場合の費用):6000円

これらの費用は健康保険や国民健康保険の対象となり、患者は自己負担分のみ支払います。負担割合は保険の種類や年齢、所得により異なりますが、一般的には3割程度です。
 
一部では「ドクターヘリの利用で高額な請求を受ける」と誤解される場合があります。しかし、実際にはこれらの費用は医療行為にかかるものであり、ドクターヘリそのものの運航費用ではありません。
 
搬送中に特別な処置が必要になった場合でも、医療保険制度に基づく請求が行われます。さらに、高額療養費制度を利用すれば自己負担額の軽減が可能なため、安心してください。
 

ドクターヘリの要請方法は?

ドクターヘリは、一般の方が直接要請することはできません。119番通報を受けた消防機関、または搬送にドクターヘリが必要と判断した医療機関が出動を要請します。これは、ドクターヘリの適切な運用と緊急性の高い患者への優先的な対応を確保するためです。
 
救急隊が現場に到着後、患者の状態を確認し、早急な医療対応が必要と判断された場合に、ドクターヘリが要請されることがあります。ただし、天候や夜間といった条件により、安全な運航を確保するのが困難として、出動が見送られる場合もあります。
 

出動費用は患者負担にならない

ドクターヘリの費用負担について、出動費用と医療行為費用の2つの観点から解説しました。出動費用は公費で賄われており、患者が負担することはありません。医療行為に関しても通常の診療と同様に医療保険が適用されます。
 
ドクターヘリは、誰もが公平に利用できる救急医療体制の一環として重要な役割を果たしています。いざという時には費用を心配せず、安心して利用してください。
 

出典

認定NPO法人緊急ヘリ病院ネットワークドクターヘリを知るードクターヘリとは?
全国健康保険協会高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)
佐久総合病院・信州ドクターヘリドクターヘリの紹介3運営費と治療費について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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