プレ更年期や更年期世代はホルモンバランスの変化から血行が悪くなったり、加齢によって筋力が低下したりして、リンパの流れが悪くなったり体にゆがみが出てきたりすることも。そのため水分や老廃物が体内に滞り、太りやすく痩せにくい体になることがあります。そこで産婦人科の善方裕美先生に体内環境を整えて、痩せやすく太りにくい体につながる巡りの良い体づくりの方法を聞きました。
【1】リンパマッサージで巡りを良くする
リンパマッサージは代謝の改善、むくみや冷えの解消、老廃物の排出を促す、疲労や凝りの解消などが期待できます
。さらに筋肉がほぐれることで正しい姿勢になり代謝がアップします。リンパマッサージは、下の図の矢印の方向に軽く圧をかけながらやさしくさすりましょう。
また、内臓の動きも良くなるので太りにくくなることも。セルフマッサージでもよいので取り入れてみましょう。
【2】ゆがみを正してスリムな体型をキープ
加齢や運動不足、筋肉の衰えで、体のゆがみがどんどん出てくることがあります。
ゆがみがあると体型が崩れ、姿勢も悪くなり、それが太りやすい原因に
なります。
特に気を付けたいのは上半身と下半身をつなぐ骨盤のゆがみ。
骨盤がゆがんでいると下半身がポッコリ出たり、おしりが大きく平たくなりやすくなります
。さらに内臓が下がり内臓自体もゆがんでしまうことが。そうなると代謝機能が衰え、脂肪や老廃物をため込んでしまいます。
下記のような習慣がある場合は改善しましょう。
・足を組んだりあぐらをかくことが多い
・ハイヒールで出かけることが多い
・バッグなど重い物を片側だけで持つことが多い
・うつ伏せで寝ることが多い
・体の重心を左右どちらかにかけることが多い
【3】体を温めることで代謝機能をup
体が冷え、血流が滞った状態では、必要な栄養や酸素が体のすみずみまで届かず、さまざまな機能が低下します。老廃物も排出できず代謝も低下するため、痩せにくい体になるのです。
代謝を上げるために冷えを予防する食材を積極的に取り入れてみましょう
。根菜類、しょうがや唐辛子、鶏肉、かぼちゃ、玉ねぎなどは体を温める食材です。また冷たい飲み物は控え、温かい物か常温の物を飲むようにしましょう。
筋肉は熱産生を持っているので、筋肉量を増やすことも体を温めることにつながります
。また筋肉には細い血管がたくさん通っているので、運動して筋肉を動かすと血流も良くなります。
日常的に服装などで気を付けたいのは、
体表近くに動脈が通っている首、手首、足首を冷やさないこと
。また、
太ももやおしり、二の腕は大きな筋肉が付いているので温めると全身の血流が良くなります
。おなかや腰周りも臓器や器官が集中しているので冷やさないようにしましょう。腹巻きなどで保温しておくと内臓の動きが活発になります。
まとめ
プレ更年期、更年期世代は心身ともに体に変化が表れることが多いので、ダイエットのためだけでなく、健やかな体をキープするためにも自分の体や生活習慣を改めて見直す良い機会かもしれません。
リンパマッサージで自分の体を触ったり、ゆがみを改善するために足を組むなどの癖をやめる努力をしたり、体を冷やさない生活を実践してみたり。結果的に痩せやすく太りにくい体を作るため、できるものからトライしてみませんか。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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取材・文/アキモトスズ
「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。
監修者:医師 よしかた産婦人科院長 善方裕美先生 横浜市立大学産婦人科 客員准教授。日本産婦人科学会専門医。女性ヘルスケア専門医。日本骨粗しょう症学会認定医・評議員。約30年にわたって多くの悩める更年期女性と向き合い、更年期障害についてカウンセリング、HRT(ホルモン補充療法)、漢方薬、食事、運動、代替医療など多方面のアプローチで治療をおこなう。著書『最新版 だって更年期なんだもーん 治療編』(主婦の友社)。
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