スマートフォン向けリズム&アドベンチャーゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(略称:プロセカ)を原作とした初の劇場アニメ『劇場版プロジェクトセカイ壊れたセカイと歌えないミク』が絶賛公開中!ゲームには登場していない新しい「初音ミク」が、”プロセカ”のキャラクターたちと出会い、成長していく姿が完全オリジナルストーリーとして描かれていく。今回は本作に登場する人気の音楽ユニット「25時、ナイトコードで。」(略称:ニーゴ)のメンバーである宵崎奏役の楠木ともり、朝比奈まふゆ役の田辺留依、東雲絵名役の鈴木みのり、暁山瑞希役の佐藤日向の4人に、劇中で演じているキャラクターの見どころや、アフレコの様子などを聞いてみた。
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――劇場版制作を初めて聞いたときは、どんなことを思われましたか?
鈴木レコーディングやセリフ収録のときに、スタッフさんたちと「”プロセカ”アニメ化しないかな?」と、話をしていたんです。アニメ化の妄想も語ったりしていたので、劇場版のアニメになる!それもニーゴの素敵なダイジェストアニメーションを作ってくださったチームが参加しての制作になると知ったときには、すごく嬉しく思いました。
楠木ゲームだとユニット毎にストーリーが展開され、ニーゴのお話もカットできる部分が少なそうなので、劇場版の尺にまとめられるのかな……と思っていたんです。でも、オリジナルストーリーになると聞いて、納得すると同時に、どんな風に描かれるかすごく楽しみになりました。あとゲームでは個別収録だったので「やっとみんなで掛け合いができるんだ」という喜びもありました。
田辺どのようなストーリー展開になるのか、私もすごく興味があったんです。ユニット毎に進んでいたお話しが、ゲームには登場しない新しいミクを巡って、だんだんひとつの物語になっていく、そんな、いままでにない感覚を味わえたのは劇場版ならではだと思いました。
佐藤「ミクがこうなるんだ」という驚きがあったり、”プロセカ”の大きなテーマである音楽が軸になっていたりと、ファンが望む「”プロセカ”が映画化したらこうなるよね」という作品になっています。心に刺さるユニット音楽が人によって違うように、いろいろな方に楽しんでいただけるような、そんな作品になっていると思います。
――それぞれのキャラクターの見どころや、推しポイントを教えてください。
田辺劇場版では、ゲームのストーリーとは違う時間軸でお話しが展開されています。まふゆは、まだ少し心を閉ざしているような、淡々としている感じがありました。でも、ニーゴのメンバーたちと一緒にいるときだけは、素の自分を見せるんです。優等生なんだけど、実は内側でいろいろな葛藤を抱えている、そんな彼女の二面性に注目してほしいです。
楠木ゲーム中では、”ゆるぼけ”な可愛らしいところも見せてくれるようになった奏ですが、劇場版では、ユニットのリーダーとしての印象が強かったです。みんなを引っ張ってまとめたり、アイデアを出したりと、積極的で力強い意志をもった奏の姿が見られたので、演技についても、その方向性をなるべく出すようにしていました。
鈴木絵名は、お姉さん気質なところは相変わらずだし、ゲームから大きく変わったところはなかったです。進級前に多かった瑞希と絵名 のワチャワチャしたやりとりと、それを見守る奏とまふゆというシーンが描かれていて少し懐かしい気持ちになりました。
佐藤ゲームでは、進級後に激動の時間が待ち受けている瑞希なんですが、劇場版は進級前のお話しなんですよね。なので、その激動の切っ掛けになった部分があると思いながら演じさせてもらいました。今回のお話しは、各ユニットのキャラクターと、そのセカイのバーチャル・シンガーたちが、劇場版で登場する「閉ざされた窓のセカイの初音ミク」を救おうと奮闘する物語になっています。ニーゴは、そんなミクを支えようと悩む子たちの手助けができるような存在として描かれていたので、ゲームとは少し違う瑞希たちを感じてもらえると思います。
――収録現場の雰囲気はいかがでしたか?
楠木サクッと終わっちゃった感じだったんですよね。
田辺確かに。
佐藤私たちの前のチームがキャラのすり合わせをしたりして、けっこう丁寧に録ってらっしゃったんです。なので、みんなでお茶を嗜みながら待っていました。
鈴木ゲームのレコーディングの感想を語り合ったりしていましたよね。
佐藤「どんな風に録った?」とか、「今後のストーリーどうなるんだろうね?」みたいな。
鈴木そんな報告会みたいなのをやっていた気がします。
――実際に収録をしての感想をお聞かせください。
佐藤4人でアフレコをするのは初となります。いままでは、自分が出したお芝居と相手が出したお芝居が「こう組み合わさるんだ」というのは、ゲームをプレイしてみないとわからなかったんです。でも、今回メンバー全員で掛け合いができたことで「みんなこうやってアフレコして、こうやってキャラクターたちが動いていたんだ」と初めて感じることができました。
田辺まふゆは、テンションがメチャメチャ上がることがないので、なるべく静かに過ごしていました。でも、やっぱり4人でいると楽しくてワクワクしちゃって。自分の気持ちとキャラクターの気持ちのバランスが、おかしくなってしまう瞬間もありましたが、みんな収録でカッチリきめるあたりはさすがですよね。「やっぱりニーゴっていいな」と思いながらの収録となりました。
鈴木もう5年ぐらいキャラクター達を演じているので、私たちの方がキャラクターについて理解している部分も多少あるんです。それを信じてくださったスタッフのみなさんと「もしかしたら、絵名はこんな風に言うかもしれない」と、すり合わせをしながら演じさせてもらえたのは嬉しかったです。いままでニーゴを演じてきた時の流れも感じながらの収録になりました。
楠木キャストの演技プランをスタッフの方々がすごく信頼してくださいまして。我々としても本当にやりやすくて、それぞれイメージ通りにキャラクターたちを演じられたと思っています。一緒に掛け合いをしてみて初めて気づいたんですが、奏とまふゆの声が聞こえないぐらいに小さかったんです(笑)。ちょうどいい案配を探して収録したんですが、そんな発見は今後のゲームの収録に活かしていけるポイントかなと思いました。
――劇中で新曲「そこに在る、光。」を歌っていますが、どんな曲なのか教えてください。
鈴木ニーゴは感情を前に出す曲が多いんですけど、また違ったアプローチの曲になっています。叫ぶわけじゃないけど、心の内に秘めたものを瞬間、瞬間でそれぞれ歌い上げていくのはすごく楽しかったです。レコーディング自体はあっという間で(笑)。時間をかけすぎず、その時出たものをキャッチしてくださった感じがあります。
佐藤曲調とかは、いままでリリースさせていただいた楽曲の中でもかなり明るめでしたね。ニーゴらしく「大丈夫だよ」と語りかけている歌詞や、メロディになっていて、聴いてくれた人が安心できるような、すごく寄り添ってくれる曲になっていると思いました。
田辺歌詞の中にも、聴いてくれる人に寄り添うような言葉が全面に散りばめられているんですよ。自分にもすごく響きましたし、みなさんにもそんなニーゴの想いが届けばいいなと思いつつ、まふゆとして言葉を一つひとつ立てながら大事に歌わせてもらいました。
楠木いままでのニーゴの曲は、自分の気持ちを紐解くとか、メンバーの中の誰かの気持ちに寄り添って紐解いていくみたいな楽曲が多かったんです。でも、今回は聴いてくれる方々を意識して作られていると感じました。「もっと明るくいけますか?」というディレクションがあって。それも元気な明るさじゃなくて、奏の持つ周りを温かくしてくれる明るさというか、安心感や包容力が求められていた感じがありました。ポエトリーのところも「セリフとしてだったらどう言うかな」「でも楽曲としてどう落とし込もうかな」と、バランスをとりながらレコーディングをしていった感じです。
――本作の見どころなどを教えてください。
楠木劇場版では「いつも支えてくれるミクを、今度は私達が支えよう」と、みんなが心をひとつにしていくことになります。そんな彼ら彼女らの純粋で真っ直ぐな、まぶしさや憧れみたいな部分が、ファンの皆さんに”プロセカ”が刺さるポイントだと思っていて。奏についても誰かを救いたい想いとか、音楽への真っ直ぐな気持ちや熱意をしっかりと描いてもらえています。この劇場版が改めて彼女の魅力に気づいてもらえる機会になればいいなと思います。
鈴木私は”プロセカ”に関わる前から、ずっと”初音ミク”というコンテンツが大好きだったんです。なので、絵名役としてもいち視聴者としても、この劇場版をすごく楽しみにしていました。劇中では、それぞれのユニットが楽曲を披露してくれるんですけど、ニーゴらしい音楽表現とともに「絵名の頑張っている姿を、劇場版で見られるのってホントに嬉しいな」と思えるようなシーンもありますので、楽しみにしていてください。
田辺いろいろなユニットが登場しますし、それぞれに違う魅力があるんですが、やっぱり物語の主軸にはミクがいて、そんなミクに支えられて、助けられて、いまの自分がいるんだなって感じることができました。ゲームではなかった4人揃ってマイクの前で歌うシーンもあるんです。「みんなで歌うと、こんなにあたたかい気持ちになるんだ」という思い出のシーンでもあるので、ぜひ注目してもらいたいですね。
佐藤瑞希だけでなく、私も皆さんもバーチャル・シンガーたちの言葉に救われる瞬間が、いままでにたくさんあったはず。この劇場版も見てくれた人に「諦めることをやめよう」という気持ちにさせてくれる、そんな物語になっていると思います。いろいろな音楽的な仕掛けもあり、考察がはかどる作品になっていますので、何度も劇場に足を運んで見てもらえたなら嬉しいです。
楠木ともり(くすのきともり)
12月22日生まれ。主な出演作はTVアニメ『ひきこまり吸血姫の悶々』(テラコマリ・ガンデスブラッド)、『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』(三日月閑)、『チェンソーマン』(マキマ)、『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』(レン)ほか。
田辺留依(たなべるい)
5月23日生まれ。主な出演作はTVアニメ『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』(龍ヶ嬢七々々)、『ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル』(須藤セシル)、『BLEACH 千年血戦篇』(槌宮罪子)、『しかのこのこのここしたんたん 』(虎視餡子)ほか。
鈴木みのり(すずきみのり)
10月1日生まれ。主な出演作はTVアニメ『全修。』(メメルン)、『義妹生活』(読売栞)、『ポケットモンスター』(リコ)、『マクロスΔ』(フレイア・ヴィオン)、『黒の召喚士』(セラ)、『カードキャプターさくら クリアカード編』(詩之本秋穂)ほか。
佐藤日向(さとうひなた)
12月23日生まれ。主な出演作はTVアニメ 、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(星見純那)、『D4DJ』(福島ノア)、『ラブライブ!サンシャイン!!』(鹿角理亞)、『継母の連れ子が元カノだった』(種里竹馬)ほか。
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