大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。米国企業の偉いおじさんを接客した際に、おじさんが「レモンある?」と言っているのが「ラーメンある?」にしか聞こえなくて一生会話がかみ合わずおじさんを困らせてしまいました。ホステスはもっと英語の勉強をした方がいいです。久しぶりにZ会の参考書を開いています。
その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信させていただいております。
キャバクラに来ておいて節約なんてしている場合じゃない
先日、タクシードライバーさんに「そういう仕事してたら変なお客さんが多くて疲れるでしょ」と聞かれ、いやいや仕事帰りにおっさんと無料で会話する方がよほど疲れるわって思っちゃいました。オトナなのでちゃんと「あ、はーい」と返しました。
変なお客さんだろうとなんだろうと、きちんと代金を支払ってくださるお客様は基本的には神様で、大歓迎です。地獄の沙汰も飲み代次第なんです。
では、どのようなお客様が「疲れる」かというと、身も蓋もない話しですが、ずばりケチなお客様です。ケチは歓迎されません。飲み屋とはそういう場所なのです。「なるべく安く……」と考えるなら家で飲むのが1番です。
今回は「キャバクラのケチ客あるある7選」をまとめました。1つでも当てはまっていたらピンチです。夜遊びしている場合じゃありません。
ケチ客あるあるその①素飲みのくせに「TAXカットしてよ」などとごねる
素飲みのくせに「TAXカットしろ」「端数は値引きしてよ」とつまらない交渉を試みるおじさんは嫌われます。素飲みとは、基本料金(セット料金)のみで遊ぶこと。つまりはシャンパンやボトルなど追加料金の発生するドリンクは一切オーダーせず、飲み放題のハウスボトルで乾杯し、延長もせず、最低料金で遊ぶことです。
最低料金で遊んでおいて値引き交渉をするなんて図々しいにも程があります。
「だってタイプの女の子が席につかなかったんだもん」など言いたいことはあるでしょうが、それならばキッチリ指名料金を支払ってお好みのキャバ嬢を指名しましょう。
ケチ客あるあるその②キャバ嬢の「1杯いただいて良いですか?」を断る
キャバ嬢のドリンク代をしぶるおじさんですが、西武池袋沿線のとある駅から徒歩約20秒の安キャバにいた頃にまれに遭遇しました。キャバ嬢の「1杯いただいていいですか?」を断るおじさんは、一体なぜキャバクラに遊びに来ているのでしょうか。
「だって可愛い子じゃなかったんだもん」など、おじさんにも言い分はあるとは思います。それに「指名嬢が決まるまではフリーで安く遊びたい」という気持ちはわからなくもありません。
ですが、キャバ嬢のドリンク代をケチるような細客に人気嬢をあてがっている場合じゃない、というのがお店側の本音です。セット料金はあくまで入場料です。キャバクラは入場料だけで楽しく遊べる場所ではありません。
ケチ客あるあるその③退店を促されても「あともう1杯だけ」
お会計後、なかなか席をたつ気配のないおじさんに、お店のスタッフが「お上着のご用意ができています」と声をかけたとします。これは遠まわしですが「早く帰れよ」という意味です。その際に「あともう1杯だけ」「あともう1本タバコを吸ったら帰るから」と、無料で延長戦を楽しもうとするおじさんはダメダメのダメです。
お会計をしたらササっと帰りましょう。もう少しおしゃべりがしたいならキッチリ延長料金を支払いましょう。
ケチ客あるあるその④割もの代をケチる
割りものとは、お酒を割って飲む際に使用するソーダやジンジャーエール、緑茶などの飲み物のことです。料金は1本500円から1,000円程度です。
キャバクラでウイスキーのボトルなどを注文した際、キャバ嬢が「お水割りにしますか?ソーダ割りにしますか?」と尋ねたとします。その際に「ソーダってお金かかるの?じゃあ、水割りで」と答えるおじさんはカッコ悪いです。
どうしてもお水割りが飲みたい際は「ボクは水割りでいいけど、君たちは好きなように飲んでね」と言えると素敵です。飲み屋はそういうところです。
1,000円をケチってキャバ嬢にイケてない認定されるのってとても損な気がします。
ケチ客あるあるその⑤ボトルのおかわりを入れない
キープボトルの中身が残りわずかになっている状態で「そろそろチェックで」と、お会計をしようとするおじさんもカッコ悪いです。キープボトルとは、お客様が購入し、お店で管理しているアルコール類のことです。
多くの場合は、ボトルが空きそうになった段階でお客様から「もう飲んじゃってよ」「新しいボトル入れてよ」と、キャバ嬢に声をかけます。
そもそもですが、ボトル代をケチりたくなるような状況で飲み歩いている場合じゃありません。
ケチ客あるあるその⑥「普通にデートしよう」と言い出す
キャバ嬢の「今度ごはん行こう」は1億%同伴のお誘いです。キャバクラとはそういうところです。これに対し「普通にデートしよう」「ランチなら良いよ」「日曜日なら行けるよ」と、同伴代をケチって店外デートを打診してはいけません。
キャバ嬢はキャバ嬢です。皆さんのお友だちでも恋人でもありません。終始笑顔でちょっとボディタッチも多めでチヤホヤして欲しい、肌の露出は多めだとなおよし、などあきらかに喜び組、ピンク要員としての役割を求めているのに「普通にデートしたい」「俺のことは客と思わなくていいから」と、おかしなことを言っているそこのおじさん。あなたに言っています。
20も30も年下の女の子が無料でデートに応じてくれたのだとしたら、その時点で普通じゃないし、お客様じゃないおじさんとはまず口もきいていないんじゃないでしょうか。
繰り返しになりますが、キャバ嬢はキャバ嬢で、皆さんはお客様です。
こういうことを言うと、50代になっても給料据え置き、外階段ボロアパート住まいのおじさんがわらわらと湧いてきて「お金にガメツい女って嫌だな」と怒り出すのですが、「お金にガメツい女って嫌だな」じゃなくて「無料で俺をチヤホヤしてくれない女って嫌だな」と、ちゃんと言いなよって思います。
ケチ客あるあるその⑦タクシー代を渡さない
アフターの際は、キャバ嬢にタクシー代を渡すのがマナーです。アフターとは、お店の営業終了後にキャバ嬢とお客様がお店の外で食事などをすることです。よりプライベート感があるため、お客様にとってはデート感覚でワクワクするものなのでしょう。
キャバ嬢にとっては、当然ですが時給は一切発生していないため、アフター=ちょっとしたサービス残業のようなもの。よって、アフターは1、2時間で切り上げて気持ちよく解散するのが正解です。それがオトナの男性の正しい立ち振る舞いです。
そしてタクシー代は残業代であると心得て、少し多めに渡しましょう。「家どこ?」なんて聞かなくていいので、黙って1万円札を出しなさい。
セット料金は入場料、楽しみたくば課金を
今回は、「キャバクラのケチ客あるある7選」を解説しました。どのように遊ぼうとお客様の自由ですが、ケチな男性は歓迎されません。これはキャバクラに限らず、どの商売にもいえることです。歓迎されたくば、まずは課金。これは基本中の基本です。
数年前のことですが、ガルバ嬢(編注・ガールズバーの女の子)にガチ恋している友人が「くるみちゃん(仮名)を口説き落とす方法を教えて欲しい」と言うので「男性として愛されようとする前にお客として嫌われないよう心掛けてほしい」「身も蓋もない話をすればきちんとお金を使い続けるしかない」とアドバイスしました。
だってそりゃそうでしょ。猫カフェに遊びに来ておいて「無課金で猫と仲良くなる方法はありますか?」とか言わないでしょ。おやつ買うでしょ。
繰り返しになりますが、セット料金はあくまで入場料です。楽しく遊びたいなら追加料金を支払いましょう。
<文/みずえちゃん>
【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989
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