2月10日(月) 0:40
エアコンの暖房に限らず、1時間当たりの電気代は消費電力に電力料金の単価をかけることで算出が可能です。なお、電力料金の単価は契約している電力会社や契約プランによって異なります。
しかし、公益社団法人の「全国家庭電気製品公正取引協議会」では目安単価を定めており、2025年1月現在は31円/kwhです。本記事で電気代を算出する際には電力料金の単価として、この目安単価を使用します。
8畳用のとあるエアコンの場合、暖房利用時の基本的な消費電力は490Wとされています。つまり、1時間当たりの電気代は約15円です。睡眠時間を8時間とすると、「寝るときの暖房の電気代」は1日当たり約120円といえます。
なお、エアコンの消費電力は暖房と冷房に限らず、製品や利用環境によっても異なります。また、一定の消費電力で稼働するわけでもありません。基本的に、暖房や冷房は稼働時が最も電力を消費します。
前述した電気代の試算は、暖房稼働時の消費電力が一定に保たれている前提でのものであるため、実際の電気代とは誤差が発生する可能性がある点には注意してください。
加湿器は大別すると、以下の4タイプに分けられます。
・超音波式
・スチーム式
・気化式
・ハイブリッド式
ここからは、それぞれのタイプごとの特徴とかかる電気代について解説します。ただし、加湿器の利用時における消費電力は製品によって異なるため、電気代にも差が生じる点には注意してください。紹介する電気代は、あくまで特定の製品によるものです。
超音波式の加湿器は、水面に超音波の振動を伝えることで霧を発生させます。ヒーターを使わずに霧を発生させるため、加湿器本体が熱くならないほか、室温を必要以上に上げない点がメリットです。
とある超音波式の加湿器では、消費電力が22Wとされています。つまり、1時間当たりの電気代は約0.7円、8時間では約5円です。
加熱式ともいわれるスチーム式の加湿器は、水をヒーターで加熱することで発生する水蒸気を利用して加湿します。高温の水蒸気が発生するため、湿度とともに室温も上昇しやすい特徴があります。冬場には嬉しい特徴といえるでしょう。
とあるスチーム式の加湿器では、消費電力が125Wとされています。つまり、1時間当たりの電気代は約3.9円、8時間では約31円です。
気化式の加湿器は水を含ませたフィルターにファンで風を送ることで、水蒸気を発生させて加湿します。発生する水の粒子が小さいことから、雑菌の放出を抑えられる点がメリットの1つです。
とある気化式の加湿器では、消費電力が16Wとされています。つまり、1時間当たりの電気代は0.5円、8時間では約4円です。
ハイブリッド式の加湿器は、加熱気化式ともいわれます。水を含ませたフィルターに、ヒーターで加熱した温風を送ることで加熱する仕組みです。素早い加湿と、発生する水の粒子が小さいことによる雑菌の放出量の少なさが魅力です。
とあるハイブリッド式の加湿器では、消費電力が98Wとされています。つまり、1時間当たりの電気代は約3円、8時間では約24円です。
睡眠時間を8時間と仮定すると、その間に利用した暖房の電気代は約120円となります。加湿器はタイプごとにかかる電気代が異なりますが、8時間で4〜31円ほどです。
つまり、8時間の睡眠時に暖房と加湿器を併用した場合の電気代は、124〜151円ほどになります。これらの電気代は、特定のエアコンや加湿器における消費電力を参考にした試算であり、機種や利用環境次第でかかる電気代は異なります。あくまで、一例である点には注意してください。
試算した電気代が高いと感じるかは人それぞれではありますが、暖房や加湿器を利用する際の参考にしてください。
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
株式会社富士通ゼネラル AS-Z255S
アイリスオーヤマ株式会社 超音波加湿器 しずく型
日本ゼネラル・アプラィアンス株式会社 スチーム式加湿器VWM845J
日本ゼネラル・アプラィアンス株式会社 気化式加湿器 V3700
ダイニチ工業株式会社 HD-N324 家電量販店モデル
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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