連載開始から50年以上が経過してなおその人気が色あせない『ベルサイユのばら』の完全新作劇場アニメが1月31日(金)に公開されたことを記念し、2月2日(日)にTOHOシネマズ日比谷にて舞台挨拶が実施された。舞台挨拶にはメインキャストを務めた沢城みゆき、平野綾、豊永利行、加藤和樹、そして黒木瞳が登壇し、それぞれの「ベルばら愛」をたっぷりと披露してくれた。
メインキャストら登壇の舞台挨拶の様子や、美麗な場面カットをみる!(画像11点)
『ベルサイユのばら』の原作は、1972年より<週刊マーガレット>(集英社)にて連載された池田理代子による歴史フィクション作品。革命期のフランスで生きるマリー・アントワネット、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェを中心に、フランス革命に至る悲劇を描いた。
宝塚歌劇団による舞台化やテレビアニメ化など、メディアミックス作品のそれぞれが大ヒットを記録したことで、「ベルばらブーム」は社会現象にまで膨らみ、原作漫画の累計発行部数は2000万部を突破。少女漫画界に金字塔を打ち立てた。
そんな『ベルばら』が、連載から50年以上の時を経て完全新作劇場アニメ『ベルサイユのばら』として公開されたことを記念して、本作のメインキャラクターを演じる沢城みゆき(オスカル役)、平野綾(アントワネット役)、豊永利行(アンドレ役)、加藤和樹(フェルゼン役)、ナレーションを担当した黒木瞳が登壇する<公開記念舞台挨拶>を実施!公開後初の舞台挨拶に5人が再集結し、今だからこそ話せる本作の秘話や初エピソードも飛び出した!
オスカル役の沢城は、本作の封切りを迎えたことに「ついに、ついに、ついに!こんなに『やっと公開…!』という気持ちで舞台挨拶に立つことはなかなかありません」と感慨無量で、アンドレ役の豊永も「製作の皆さんは足掛け9年ですが、我々声優陣も3年くらい時間がかかっているので、我々も作品をお届けできる事が出来て嬉しいです」と声を弾ませた。
マリー・アントワネット役の平野は「私自身も公開を心待ちにしていたので、客席側の皆さんと同じ気持ちです」と『ベルばら』ファンとして喜び、フェルゼン役の加藤も「ファンの皆さんからの待ちに待った気持ちを感じることが出来て、我々も反響を目にすると嬉しいです」としみじみ。
黒木は「声優陣の皆さんが匠の素晴らしい技、素晴らしい演技、素晴らしい歌唱でキャラクターに息を吹き込んで。私も一観客として作品を堪能いたしました」とスタッフ・キャストを労っていた。また黒木は身近な反響として「これから舞台出演のために九州に行くので、親戚の子をステージに誘ったら『私は「ベルばら」に行く!』と言われて…。嬉しいのといじけた気持ちと両方があります」と笑いながら『ベルばら』の広がりを実感していた。
フランス革命という歴史背景の中、登場人物たちが経験や周囲の価値観に触れることで自身が進む道を考え、信念をもって貫き通す姿を描いた本作。これにちなんで「人生のターニングポイント」をそれぞれ発表してくれた。
(C)池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
学生時代に宝塚歌劇団で『ベルばら』に出会ったという黒木は「あの時に『ベルばら』を観ていなければ……今私はここにいません。オスカルとアンドレに出会ってしまった。夢の世界に圧倒されて、エンターテインメントの世界を知るきっかけになりました」と『ベルばら』をターニングポイントに挙げた。
沢城は本作出演がターニングポイントになったそうで「目指す道が今後変わって来るのではないかと思うくらいセリフに力のある作品。大きなターニングポイントになると思ったし、これからの私が進む道に影響を与えると思います」としみじみ。
平野は小学生時代に『ベルばら』原作漫画に出会ったことがターニングポイントだといい「小さい頃に漫画を読みながら、自分はどう生きていけばいいのだろうか?と問いが始まった。早い時期からこのような作品に触れるのは贅沢な事です」と実感を込めていた。
加藤は「音楽」を挙げて「音楽と出会って自分の世界が広がった。音楽に精通する中でミュージカルに出会い、本作でも歌わせていただいた。音楽は作品や人を繋げてくれました」と語り、豊永は「表現者としてのターニングポイントは自分で決めるべきことではなく、自分を知ってくれたお客様が決めてくれるものだと思う。『ベルばら』での表現を観ていただき、皆さんそれぞれの人生のターニグポイントの作品になったら、それがこちらにフィードバックされて自分のターニングポイントになると思っている」と持論を述べた。これに、かつて子役時代の豊永と親子役で共演したことのある黒木は「大人になりましたねえ~」と豊永の言葉に感心し、豊永も黒木に「気づけば……アンドレになりましたっ!」と成長を報告していた。
一方、黒木は何度も訪れているというベルサイユ宮殿に触れて「実はベルサイユ宮殿でスリにあいそうになりました。バックを肩にかけたまま夢中になって撮影していたら、男の人の手がスッとバックの中に入った」とまさかのエピソード披露。スリの手にすぐに気づいて「ストップ!」と声を出して振り払おうとしたそうだが「何かを言えばいいのに、声が出ない!それで結局『オウ、オウ、オウ~!』とベルサイユ宮殿に似合わない声を出した」と当時の様子を再現し、キャスト陣を爆笑させた。黒木は「ベルサイユ宮殿には色々な学びがありますねえ」と照れ笑いだった。
登壇者たちの賑やかトークもあっと言う間に終了の時刻に。最後に黒木は「キャストの皆さんが素晴らしいので、多くの方々に観ていただきたい」、加藤は「何度も観ていただき、オープニングから世界観に浸ってもらえたら」、豊永は「映画館で何度もご覧になってもらえたら幸いです」、平野は「観れば観るほど深みの増す作品。何度でも映画館に足を運んでいただきたいです」、沢城は「沢山の方に幅広く観ていただける作品で、色々な感想が出てくると思います。完全新作の劇場版『ベルサイユのばら』の誕生が、(池田先生が生み出した)『ベルばら』にとって新しいバースデーのような、記念日的な存在になったら嬉しいです。」と呼び掛けていた。
(C)池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
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