1月31日(金) 0:30
春節(旧正月)は、中国をはじめとするアジア諸国で最大の祝日の一つです。2025年の春節は1月29日が元旦で、連休期間は1月28日から2月4日までの8日間です。
この期間、中国人観光客が日本に押し寄せ、観光地やショッピングエリアが大混雑します。彼らの訪日は日本経済に大きな影響を与えるため、日本の企業や消費者にとっても注目の時期となります。
かつての「爆買い」は、2024年以降の訪日観光客の回復とともに再び注目されています。しかし、以前のようにブランド品や高級時計を大量購入するスタイルから、体験型の「コト消費」へとシフトしている傾向が指摘されています。
「コト消費」の代表例は、温泉やグルメ体験、テーマパークなどです。これに伴い宿泊施設の予約は早くから埋まりつつあり、「平日なのに新幹線が混んでいる」というネットの声も見受けられます。
さらに、訪日観光客の増加により、一部の地域や期間では宿泊費や交通費が上昇し、日本国内の旅行者にも影響を及ぼす可能性があります。
また、訪日外国人の消費額は増加傾向にあり、百貨店や免税店での高級品の購入が見られるものの、家電や化粧品、医薬品の需要が引き続き高いと報告されています。
春節シーズンには、日本全国の人気観光地に中国人観光客が集中します。
インタセクト・コミュニケーションズ株式会社による中国インバウンドの最新動向調査によると、2025年の春節期間中に海外旅行を予定している中国人の人気旅行先第1位は日本となっており、特に「雪景色」や「温泉」が楽しめる地域が注目を集めています。
そのなかでも、最も人気が高いのは北海道です。「美しい雪景色やスキーを楽しめる」という理由から人気であり、この時期日本に訪れる中国人の約7割が北海道を選ぶ圧倒的な人気を博しております。
次いで、東京が人気旅行先としてランクインしており、銀座や新宿、渋谷などのショッピングエリアは特に混雑が予想されるでしょう。
3~5番人気は上から大阪、京都、奈良と関西圏が連続しています。関西に向かう目的はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)と回答した人が多い結果となりました。また、京都や奈良など歴史的観光地も春節シーズンには例年多くの観光客で賑わいを見せます。
中国人観光客が春節に日本を訪れる理由は、単なる買い物だけではありません。日本の高品質な商品、特に医薬品や化粧品、最新家電などが人気の理由の一つです。加えて、日本の食文化への関心も高く、和牛や寿司、高級懐石料理を楽しむために訪れる人も多くいます。
また、日本ならではの文化体験を求める旅行者も増加。温泉や歴史的建造物の見学、和服体験などが人気を集め、日本ならではの魅力を堪能する人が増えています。
春節は日本にとって、観光業や消費市場が大きく動く絶好の機会です。訪日観光客の消費動向を理解し、適切な対策を講じることで、日本の企業は大きなビジネスチャンスを得られます。
一方で、混雑するエリアでは地元の人々の生活に影響が及ぶ可能性もあります。春節シーズンの特徴を理解し、うまく付き合うことで、日本国内の消費者もメリットを得ることができるでしょう。2025年の春節の動向にも引き続き注目していきましょう。
インタセクト・コミュニケーションズ株式会社 中国インバウンドの最新動向調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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