コメ高騰で弁当値上げが相次ぐ中、コスパのオーケー、クオリティのヤオコー、バラエティのマルエツ......「スーパーバーガー」戦国時代が始まった!

ヤオコーの「タルタルフィッシュバーガー」

コメ高騰で弁当値上げが相次ぐ中、コスパのオーケー、クオリティのヤオコー、バラエティのマルエツ......「スーパーバーガー」戦国時代が始まった!

1月29日(水) 21:00

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コメの価格高騰の影響を受けて、コンビニなどでご飯メインの弁当の価格が値上がりしている。そこで今、注目されているのがスーパーのバーガーだ。安くて、ボリュームがあり、種類も多い。これを知らないと損するぞ!

※価格は税別価格です。店舗によっては取り扱っていない場合もあります。

※重さ、長さ(直径)、厚さなどは編集部の計測によるものです。

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■安いだけでなく、高級感がある! 今、大手スーパーマーケットのバーガー類が大人気だという。その理由をフードジャーナリストの池田恵里氏が解説する。

「まず、コメの価格の高騰が挙げられます。農林水産省によると、2024年産米の年間平均価格は2万3715円(玄米60㎏当たり)で、前年23年の1万5315円と比べると〝8400円値上がり〟しています。

このため昨年、あるスーパーでは同一のお弁当の価格を398円から498円に100円値上げしました。また、180gだったお弁当のご飯の量を150gに減らしたスーパーもあります。その結果、お弁当の売れ行きが鈍ったのです。

一方で、輸入小麦の政府売り渡し価格は、24年4月期が6万7810円(1t当たり)で、前年4月期の7万6750円と比べると〝8940円値下がり〟しています。そこで、お弁当よりも小麦を使った食品であるバーガー類を広げようということになりました。

ここ数年、高級なグルメバーガーなどがブームになっていますし、バーガー類なら店内で調理できます。惣菜コーナーにある照り焼きチキンやコロッケなどをバンズ(パン)に挟めばいいので手軽です。

そのバンズも設備があれば店内で焼くことができる。そうした自家製の商品を材料に使えるため原価は安く、価格も抑えられるんです。実際、スーパーのバーガー類は200円台が中心です」

24年1月、大手ファストフードチェーン「マクドナルド」は、人件費や物流コストなどの上昇により価格の改定を行なっている。「てりやきマックバーガー」「フィレオフィッシュ」を370円から400円に値上げしたのだ。

この価格に比べるとスーパーのバーガーはかなり安い印象がある。

フードジャーナリストのはんつ遠藤氏もスーパーのバーガーは今、注目だという。

「安いだけでなく、高級感があるんです。多くのスーパーのバーガーは紙やラップで包んでいるのではなく、専用のプラスチック容器に入っています。これによって形崩れしなくなるだけでなく、高級感を覚えるのです。

また、自家製調理のため味もかなりレベルが高いです。僕はフィッシュフライバーガーが好きなのですが、個人的にはファストフード店のものよりもおいしいと感じます。

ただ、欠点として自家製調理のためにフィッシュフライの大きさや見た目などにムラがあることです。ですから、お昼過ぎに行くと残っている商品が少なくて、いいものが選べないことがあります。

それでも、この価格とクオリティですから、食べたいバーガーが残っているだけでもありがたいのかもしれません」

ちなみに、スーパー側はどう思っているのだろうか。「オーケー」の広報室の担当者に聞いてみた。

「バーガーが注目されている理由は、手頃な価格でおいしいことです。ファストフード店と比較して安価ですが、クオリティは負けていないと自負しています」



■識者オススメのバーガーベスト3は? ヤオコータルタルフィッシュバーガー(298円)【重さ】173g【長さ(バンズ)】10.5㎝【厚さ(バンズ)】8㎝【内容】フィッシュフライ2個(101g)、チーズ、キャベツ、レタス、タルタルソース【1g当たりの値段】1.7円

ヤオコータルタルフィッシュバーガー(298円)【重さ】173g【長さ(バンズ)】10.5㎝【厚さ(バンズ)】8㎝【内容】フィッシュフライ2個(101g)、チーズ、キャベツ、レタス、タルタルソース【1g当たりの値段】1.7円

では、ここからはフードジャーナリストのおふたりにベスト3の商品を聞いてみた。池田氏の1位は ヤオコーの「タルタルフィッシュバーガー」 (298円)だ。

「バンズの表面の焦げが香ばしさを感じます。フィッシュフライがふたつ入っているため贅沢感とボリューム感が味わえます。レタスやキャベツの千切りがきちんと入っているところも評価できます」

オーケーフィッシュフライサンド(169円)【重さ】128g【長さ(バンズ)】11㎝【厚さ(バンズ)】6㎝【内容】フィッシュフライ(65g)、キャベツ、タルタルソース【1g当たりの値段】1.3円

オーケーフィッシュフライサンド(169円)【重さ】128g【長さ(バンズ)】11㎝【厚さ(バンズ)】6㎝【内容】フィッシュフライ(65g)、キャベツ、タルタルソース【1g当たりの値段】1.3円

2位は オーケーの「フィッシュフライサンド」 (169円)。

「まず、ほかのスーパーよりも約100円安い価格で勝負しているところがすごいです。そして、バンズとフィッシュフライの軟らかさを同じくらいに仕上げることで、食感をおいしくしています」

イオン甘辛タルタルのまるごとチキンバーガー(380円)【重さ】167g【長さ(バンズ)】9㎝【厚さ(バンズ)】7㎝【内容】チキン(105g)、レタス、タルタルソース【1g当たりの値段】2.3円

イオン甘辛タルタルのまるごとチキンバーガー(380円)【重さ】167g【長さ(バンズ)】9㎝【厚さ(バンズ)】7㎝【内容】チキン(105g)、レタス、タルタルソース【1g当たりの値段】2.3円

3位は イオンの「甘辛タルタルのまるごとチキンバーガー」 (380円)。

「ほかに比べて高価ですが、その分チキンが大きく、ボリュームのあるバーガーになっています」

ヤオコースパイシーケバブバーガー(298円)【重さ】182g【長さ(バンズ)】10㎝【厚さ(バンズ)】8㎝【内容】チキンケバブ(88g)、トマト、オニオン、レタス、オーロラソース【1g当たりの値段】1.6円

ヤオコースパイシーケバブバーガー(298円)【重さ】182g【長さ(バンズ)】10㎝【厚さ(バンズ)】8㎝【内容】チキンケバブ(88g)、トマト、オニオン、レタス、オーロラソース【1g当たりの値段】1.6円

はんつ遠藤氏の1位は ヤオコーの「スパイシーケバブバーガー」 (298円)。

「チキンをローストしてケバブにすることで他社と差異化しています。さらにスパイシーにもしている。その手間のかけ方がすごい。それにトマトやレタス、オニオンなども入っていて豪華なのに安いところを評価しました」

サミットタルタルソースのフィッシュバーガー(288円)【重さ】173.5g【長さ(バンズ)】10.5㎝【厚さ(バンズ)】7㎝【内容】フィッシュフライ(77g)、チーズ、キャベツ、レタス、タルタルソース【1g当たりの値段】1.7円

サミットタルタルソースのフィッシュバーガー(288円)【重さ】173.5g【長さ(バンズ)】10.5㎝【厚さ(バンズ)】7㎝【内容】フィッシュフライ(77g)、チーズ、キャベツ、レタス、タルタルソース【1g当たりの値段】1.7円

2位は サミットの「タルタルソースのフィッシュバーガー」 (288円)。

「スーパーのフィッシュバ―ガーの中ではかなり厚みがあり、ふわっとしていて白身魚の味をちゃんと感じられます。それから、タルタルソースの量も多いので、最後までタルタルソースを楽しめる。僕はスーパーのフィッシュバーガーの中では一番好きな味です」

オーケーこだわりのえびカツバーガー(198円)【重さ】124g【長さ(バンズ)】10.5㎝【厚さ(バンズ)】6㎝【内容】えびカツ(67g)、キャベツ、タルタルソース【1g当たりの値段】1.6円

オーケーこだわりのえびカツバーガー(198円)【重さ】124g【長さ(バンズ)】10.5㎝【厚さ(バンズ)】6㎝【内容】えびカツ(67g)、キャベツ、タルタルソース【1g当たりの値段】1.6円

3位は オーケーの「こだわりのえびカツバーガー」 (198円)だ。

「この値段なのに、カツの中にエビがけっこう入っているんです。オーケーさんはほかに『三元豚のロースカツバーガー』(189円)もありますが、それも安い。この価格で販売できるのがすごいです」





ほかにもマルエツは種類が豊富だったり、ライフは「てりたまベーコンWチーズバーガー」を販売するなど他店と差異化を図っていたりする。

コメ高騰で起こったスーパーバーガーブームは、2025年もさらに加速するはずだ。

取材・文・撮影/村上隆保

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