1月27日(月) 21:00
「引退発表前後から、かつての仕事仲間たちが中居さんと電話で連絡が取れなくなり心配しています。電源を切っているようで、簡素なメールの返信だけはたまに来るそうですが……」(テレビ局関係者)
1月23日、中居正広(52)がついに引退を発表した。
《私、中居正広は本日をもって芸能活動を引退いたします。これで、あらゆる責任を果たしたとは全く思っておりません。今後も、様々な問題に対して真摯に向き合い、誠意をもって対応して参ります》
全国紙記者は言う。
「’23年6月に起きた女性トラブルで多額の示談金を支払っていたことが昨年末、一部で報じられました。年明けも各メディアで続報が伝えられ、出演中のレギュラー番組は休止に追い込まれました。そこで中居さんは1月9日に謝罪コメントを発表。しかし《示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》と記した一文が世間からの反感を買い、全レギュラー番組の終了および降板が決定。謝罪コメント後、2週間での引退発表となったのです。
トラブルのきっかけとされる食事会はフジテレビの社員が関与したと報じられており、同社は否定していますが、広告主75社以上がCMを見合わせる非常事態に。港社長(当時)や遠藤副会長らが連日会見を開き、第三者委員会設置の発表をするなど対応に追われています」
中居は2020年3月末で旧ジャニーズ事務所を退所すると、4月から個人事務所「株式会社のんびりなかい」代表取締役に就任した。同年2月の退所発表会見では「SMAP解散」が退所を考えた契機だったと明かしたうえで「自分一人で決めました」とも語っていた。制作関係者はこう明かす。
「中居さんは独立後、“想像以上に社長業が忙しくてMCとしての下調べや台本を読む時間が削られている”とぼやいていました。独立後しばらくはジャニーズ時代のマネージャーが彼の業務を手伝ってはいましたが、タレント活動が以前ほど思うようにいかないジレンマも。“SMAPのリーダー”だったという自負ゆえ、テレビで活躍し続けることにこだわっているところがありました」
■怒鳴り声で共演者もスタッフも凍り付き
前出のテレビ局関係者は中居の“異変”をこう証言する。
「退所後、ある番組でSMAP時代の流れから木村拓哉さんの話題で盛り上がったときはすごい形相で“こんな話しても意味ないでしょ!”と怒鳴り、共演者もスタッフも凍り付いてしまったとか。そのシーンはカットされていました」
’22年6月には独立後の中居が自らの“右腕”として頼りにしていた人物が逮捕された。
「元フジテレビ社員・X氏が大麻取締法違反の容疑で逮捕されました。中居さんは“スマスマ”時代からディレクターを務めていたX氏を弟のようにかわいがり、独立後はファンクラブ用の動画撮影を任せるなど絶大な信頼を寄せていました」(前出・制作関係者)
独立の激務とX氏の逮捕のためストレスを抱えるようになった中居は酒量が増えていったという。
「医師から禁酒を勧められ実行しましたが、長続きせず再び自宅でビールや焼酎を飲む生活に逆戻り。外出先では日本酒やウイスキーといったアルコール度数の高い酒を浴びるように飲む姿も目撃されました」(前出・テレビ局関係者)
中居は同年7月に急性虫垂炎で入院すると11月には体調不良から芸能活動の休止を発表。翌’23年1月に仕事復帰するも6月に今回の女性トラブルが発生する――。
「女性は被害をフジテレビ側に伝えたものの、そのトラブルが社内で広く共有されることはなく、今回の報道で明るみに出るまで中居さんに対して局が措置をとることもありませんでした。その大きな理由が、女性との間で示談が成立したからだともいわれています。
また、同時期に故ジャニー喜多川氏の性加害問題が大きく報じられるようになりましたが、中居さんは『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)では一切、この問題に触れませんでした。今にして思えば、性加害の批判は自らにブーメランとして返ってくる危険性を懸念していたのかもしれません」(前出・制作関係者)
本誌は引退にあたり、中居の仕事関係者を複数人取材したが、
「中居さんはADやタレントさんにも気さくで、若いスタッフから『優しくてビックリした』という声も多く、いまもトラブルが信じられません」(テレビ局スタッフ)
など、人柄について疑念を呈する関係者は、フジ以外にはほとんどいなかった。フジテレビ関係者は声をひそめてこう語る。
「中居さんが撮影現場や会食などで“黒い部分”を見せていたのは、フジの編成・バラエティ班の一部で、昔から付き合いがある数人が関わる場面のみだったと思います。もともとSMAPは従来のジャニーズにはいない、バラエティで売れたアイドル。その礎がフジの『夢がMORI MORI』でした」
ここで名前を売った中居はその後『笑っていいとも!』のレギュラーとなり、伝説の『SMAP×SMAP』へとつながる。
「中居さんは折に触れて“俺はSMAP”と豪語していました。そしてよくも悪くも“付き合いの長いフジなら”と心を許していたし、間違った仲間意識が生まれていたのかもしれません。ジャニーズ時代は中居さんに苦言を呈する敏腕マネージャーがいましたが、退所後の中居さんは“裸の王様”となりストップをかけられる人間がいなくなりました。ある時期から“リーダーの俺がSMAP再結成の鍵を握っている”と考えるまでに至ったといいます。結果的に中居さんも、『SMAP×SMAP』復活を期待したフジも誤った方向へと突き進み、取り返しのつかない事態となりました」(前出・フジテレビ関係者)
■終始元気のない声で「そうですよね」と
アリシア銀座法律事務所の竹森現紗弁護士は言う。
「中居さんは示談したことによって今後の仕事には影響が出ないと思ったのかもしれません。ただ、たとえ高額な金額を払って示談していたとしてもトラブルが表面化すれば、タレント“中居正広”としてのイメージや信用度は著しく低下してしまう可能性があります。また示談したからと言って、必ずしも刑事事件で刑事処分を免れるというわけではありません」
女性トラブルが報じられた昨年末、中居は復帰に向けた事情説明のため各局へ謝罪行脚を――。
「外出の際はメディアに見つからぬようマスクに帽子、眼鏡に加え、黒ずくめの服で警戒していました。ところが復帰を前提とする謝罪コメントが炎上したことで、中居さんは外出する気力すらなくなり、芸能活動を続けていくことはもう無理だと悟ったようです。
年明けすぐ、ある番組関係者が携帯に出ない中居さんと連絡を取るため事務所にメールを送ると、彼から『いつなら電話できますか?』と返信が届いたそうです。
ようやく電話で中居さん本人と話したときには終始元気がなく“はい、はい、そうですよね”“番組を降板したい”と繰り返すだけ。すでに引退を決めていたのでしょう」(前出・制作関係者)
中居は引退コメントで《全責任は私個人にあります》とつづった。
「“フジにこれ以上迷惑をかけたくない”という、彼なりの“けじめ”だったのでしょうが……」(前出・フジテレビ関係者)
アイドルとしてテレビ界の寵児だった中居。だが、闇堕ちしたリーダーの暴走でSMAP復活の道まで完全に閉ざされてしまった。