【漫画】本編を読む付き合い始めは男性からの方が束縛や嫉妬が強く、愛が重い。それなのに最後は遠くに感じる彼を引き留めたくて、自分の方がわがままな女になっている。もう傷つきたくなくて、もう恋愛はしたくないと心を閉ざす女の子を描く、あめみくろ(@ammkr2222)さんの「素直になれなかった女の子の話」など3部作を紹介するとともに制作秘話を聞く。
■他人軸で生きる恋愛は疲れた…。きっと自分は恋愛に向いてない
あめみくろさんの漫画は、「失恋」「片思い」をテーマにした恋愛が多く、好きなのに好きと言えない関係が「痛く」「辛く」「悲しい」。恋愛の苦しい部分に焦点を当てて描く理由を聞くと、「私自身がハッピーな恋愛をあまりしてこなかったというのもあるかもしれません」と、あめみくろさん。「苦しくなるような恋愛漫画をあげたとき、多くの方に共感してもらえたことが描き続けている理由のひとつにもなっています。『私だけじゃないんだな』って、救われる気持ちになる人が1人でも増えたらうれしいです」と、話す。

紹介する「恋愛下手な男女の話」「届かない男の子の話」「素直になれなかった女の子の話」は3部構成。付き合うと初めは男性の方が束縛も嫉妬も強くて重いのに、最後はそれが逆転。自分が“重い女”になっている。疲れる恋愛はしたくないと、心を閉ざした女の子が主人公だ。

2作目「届かない男の子の話」は、そんな彼女を好きな男性の心情を描く。「いつもは沼る側が女の子なので、沼る男の子も描いてみたいなと思ったことがきっかけで制作しました」と、あめみくろさん。男の子は、絶対的に付き合えないとわかったうえで「それでもいい」「あきらめられない」と彼女のもとへ。しかし、最後は「バイトの子に告白された」「その子と付き合うと思う」と、さよならを告げる。本当は止めてほしかったし、少しでもいいから嫉妬してほしかった。ダサい男と思いつつ、なんとか彼女と付き合いたい彼のなりふり構わない行動も胸をえぐる。

ラストの「素直になれなかった女の子の話」は、「その子と付き合うと思う」と、さよならを告げたあとの女の子視点。「彼のことがやっぱり好き」と気づいてから、でも「もう遅い」と思うまでの心理が丁寧に描かれる。男の子の部屋に着いても、インターフォンを押せない女の子。

「なんとなく『ドラマを観ているような感覚になる漫画にできたらいいな』と思って描いています」と話す、あめみくろさん。「詳細すぎる内容だとなかなか共感まではいかないかなと考えていたので、ある程度エピソードはぼかして描いたり、誰にでも一度は感じたことのありそうな心情を描くようにしました。もう恋愛したくない女の子の心情は、特にそうだったかなと思います」エピソードを具体化しないこともこだわりだという。「内容的にも、大きく体の動きのある漫画ではないので、その分表情をちゃんと見せようと意識はしています」男女の表情や心理描写に注目してほしい。

傷つきたくなくて“恋愛ごっこ”をしていたけれど、心はもう彼のことが好きだった。そんな恋愛を描いた本作には「共感しかない」「刺さってしにかけた」という声も届く。 今後は「沼漫画というジャンルにとらわれず、いろいろな漫画に挑戦していきたいです!」と、意欲的なあめみくろさん。「結ばれてほしい」「今ならまだ間に合う」という思いで読んでも、選択しないラストで胸が締め付けられるはず。
取材協力:あめみくろ(@ammkr2222)
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