【漫画】本編を読む
大学に行きたかった。けれど、親からは「進学するためのお金はない」と言われていた。進学するためには、奨学金制度を活用するしかなかった。本作は漫画コンテスト「わたしの一番高い買い物」をテーマに制作された、中村環(@nakamura_tamaki)さんの「18歳で500万借金してでも欲しかったもの」だ。今回は漫画を紹介するとともに、自身が体験した奨学金制度や制作の経緯など話を聞いた。
■奨学金を借りる目的は「大学に行くため」ではなく「苦労して大学に行ったのだから・・・」と自分を奮い立たせるため
新聞奨学金制度を活用し、朝夕の新聞配達で収入を得ながら大学に通いたいと面接に来た女子高生。借金額は500万円。「そこまでして行きたい大学なんだね」と、担当者は驚き心を打たれた。だが女子高生は「そんなに行きたい大学じゃない」と答える。そこには明確な理由はなく、ただ漠然とした将来への不安があったのだ。
リアルな心情が綴られているような本作は、作者である中村さんの体験談をベースに描かれているという。中村さんは「すべてが実話ではありませんが、『新聞奨学生として約500万近くを借りた事』、『奨学金担当者のご年配の男性社員さんに金額の多さを驚かれた事』は実話です。ただ、『バッドエンドを回避するために新聞奨学生をする』という考えは、妄想した部分であり実話ではありません」と語る。
大学に進学したことは、結果的に中村さんにとってどのような影響があったかについては「大学に進学したことで思いがけないラッキーなことに恵まれました。それは友達ができたことです。大学という専門性の高い場所で出会った友達とは、その後の進路も似ているので、仕事についての悩みなどを共感してもらえて、本当にありがたいなと思っています」と話してくれた。
主人公の女子高生は、「苦労して、お金をかけて、大学にいった・・・という経歴が私には必要」と、特に大きな目標があるわけでもない様に描かれているが、人生のモチベーションを上げるためという大義名分があるのもまた事実。中村さんの「『この漫画家が伝えたいことは何だろう』などは考えずに、自分が『伝わった』と思ったことを受け取っていただければいいと思っています」と話す通り、色々な捉え方ができる漫画なのではないだろうか。
取材協力:中村環(@nakamura_tamaki)
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