本作の主人公・林原ヒカルは、幼少期から絵画コンクールを総なめするほどの絵の天才だった…はずなのだが…。天才は成長とともに、ただの凡人になっていた!!
【本作を読む】
テクニックは精度を増していっているのに、絵画コンクールでは落選続き。絵の師匠からは「つまらん絵」「薄っぺらい絵」と言われ、破門を言い渡されそうになる。そんな彼が出会ったのが、盲目の少女だった。彼女は絵を習いたいのだという。自分が見ている世界を描いてみたいのだと――!
本作を描いたのは、高岸かも(@kamotakagishi)さん。「コンプティーク」(KADOKAWA)にて連載していた「魔王道」(全3巻発刊)や、「カドコミ」(KADOKAWA)での連載作品「悪役令嬢はやる気がない」(全1巻発刊)のコミカライズを担当。高岸かもさんに、本作についての構想や今後の作品について話を聞いてみた。
――この物語の構想を考えたきっかけについて教えてください。
「目の見えない人は世界をどう見ているのか」という本を読んだことが、この作品を描いたきっかけでした。その本を読む前と、読んだあとでは盲目の方の世界の捉え方への認識が変わり、その本を読むことで得た認識の変化を描いて伝えられたらいいなと考え、ストーリーを考えました。
――高岸さんにとって、特に思い入れが深いシーンがあるんですよね?
はい。主人公が目隠しして公園を歩くシーンは、実際に自分も目隠しして公園を歩き、その体験を落とし込んでいるので思い入れが強いですね。
――ほかにも力を入れて描いたシーンはありますか?
あとは、主人公2人がイメージを共有して絵を完成させるシーンですね。このシーンが作品の一番の見せ場なので力を入れて描いた記憶があります。描いたのがだいぶ昔なので絵が拙くて少し恥ずかしいのですが、見てやってください。
――これまでさまざまなコミカライズを手がけていますが、今後のご予定はありますか?
現在は「勇者の旅の裏側で」というライトノベル原作のコミカライズ連載の準備をしております。「DREコミックス」(ドリコム)で連載予定です。勇者たちの冒険譚の裏で繰り広げられる2人の少女の旅路の行方を描いた作品で、素敵なファンタジー作品となっていますので、連載が始まったらぜひ多くの方に読んでいただきたいです。原作のライトノベルも好評発売中ですので、気になる方はぜひお手にとってみてください。
作中で盲目の少女・雫は「自分の見ている世界を描いてみたい」と言う。目は見えないけれど、自分は“真っ暗な世界にいるわけではない”と。頭の中には、音や手触り…そんなさまざまな情報から得たイメージが広がっているのだと語る。そんな雫とヒカルが力を合わせて完成させた「雫が見ている世界」の絵をぜひ読者にも見てほしい!
取材協力:高岸かも(@kamotakagishi)
【関連記事】
・
【本エピソードを読む】
・
【女の戦い】新人ぶりっこVSお局ぶりっこ!!「こいつ同類だ」「だまれ、お局が…」両者、激突!
・
痛快!!陰湿ないじめをする女たちに一喝!ファッション界の“女王様”の言葉が刺さる
・
騒ぐ子どもに高笑いする親…“道路族”がうるさい!「子どもは社会で育てるもの」許せない私は非社会的!?
・
【ホラーより怖い】ストーカー化した顧客が怖すぎる!顧客の立場を利用した巧妙な手口とは!?