『旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-』PR大使・音声ガイドナビゲーターを務める吉岡里帆。狩野山楽筆《牡丹図》の前で
1月20日(月) 8:30
2026年に開創から1150年を迎える京都・嵯峨の大覚寺。この節目の年に先立ち、優れた寺宝の数々を紹介する展覧会『旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-』が1月21日(火)より東京国立博物館にて開催される。開幕に先立ち、20日(月)に行われた取材会に、京都出身で同展のPR大使・音声ガイドナビゲーターを務める俳優の吉岡里帆が出席。同展の魅力を語った。
平安時代初期、嵯峨天皇(786~842)が離宮・嵯峨院として造営し、その後、貞観18年(876)に皇女・正子内親王の願いにより寺に改められ開創された大覚寺。京都出身の吉岡は、幼少期に大覚寺に近い場所に住んでいたこともあり、縁のある場所だという。
「大覚寺の中に大沢池という本当に美しくて大きな池があるんですけど、小さい頃、そこへ父と一緒に絵を描きに行ったという思い出があります。また、時代劇の撮影場所として使われることもあって、私も大覚寺で撮影をさせて頂いた経験もあります」
同展では、総長約22メートルに及ぶ狩野山楽筆の《牡丹図》全18面が、寺外で初めて一挙公開される。さらに大覚寺に伝わる約240面におよぶ障壁画のうち、123面(前期100面、後期102面)が一堂に並ぶというのも大きな見どころだ。
「私が今いるまさにこの空間に100面の障壁画が展示されているということですが、お寺の方々でもここまで一堂に集まっているところを見ることはそうそうないという、とても貴重な展覧会です。天皇家にゆかりのある大覚寺さんの、華やかな空気感を味わっていただける展覧会だと思います」
さらに、今回話題となっているのは、清和源氏に代々継承され、大覚寺に伝わる「薄緑〈膝丸〉」と、京都・北野天満宮に伝わる「鬼切丸〈髭切〉」といういずれも重要文化財の「兄弟刀」が東京では初めてそろって展示されること。
「刀剣ファンの皆さんもお待ちかねだと思います。私も先ほど拝見しましたが〈膝丸〉と〈髭切〉が、別々ではなく並んでひとつのケースで見せている展示にすごく愛情を感じましたし、”兄弟“が今、同じ空間にいるということをエモーショナルに感じて頂けるのではないかと思います」
ほかにも、平安後期の仏像の最高傑作のひとつである明円(みょうえん)作の《五大明王像》など密教美術の名品や、大覚寺中興の祖である後宇多法皇をはじめとする同寺にゆかりの深い歴代天皇による直筆の書の紹介など、貴重な品々が展示されている。
「なかなかここまで作品が集まる機会はないですし、京都の人から見てもいいなと思うような展覧会だと思います。作品をひとつひとつ見て頂くと、当時の繊細な技術にも感動すると思いますし、大覚寺がなぜ天皇家とゆかりがあるのか、歴史的な背景も興味深く見て頂ける展示だと思います。ぜひ楽しんでいただきたいですね」
<開催概要>
開創1150年記念 特別展『旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-』
会期:2025年1月21日(火)~3月16日(日)※会期中展示替えあり
会場:東京国立博物館 平成館
休館日:月曜(2月10日、24日は開館)、2月25日(火)
時間: 9:30~17:00(入館は16:30まで)
料金:一般2,100円、大学1,300円、高校900円
公式サイト:
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/daikakuji2025/
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2455631