1月20日(月) 4:30
1988年にデビューしたバンド「東京少年」のボーカル・笹野みちるとギター・TESSHIIによる「西東京少年」の、最初で最後のライブ音源をリリースするためのクラウドファンティングがスタートした。
「東京少年」は、1991年の解散以降、べース・中村英夫(中村コメタロー)とキーボード・水上聡が逝去。2024年8月、余命宣告を受けたギターのTESSHII(手代木克仁)がボーカルの笹野みちるに声をかけ誕生したのが「西東京少年」。
TESSHIIの体調が芳しくない中、2024年11月4日に“ALL「東京少年」セトリ” による「西東京少年LIVE」を吉祥寺MANDA-LA2で開催したが、そのライブがTESSHIIの最後の演奏となった。
その奇跡のライブ音源と映像(監修:岩井俊二)を収録した『西東京少年 Live in 吉祥寺』「Limited Edition[完全限定版]」(CD+Blu-ray+小冊子)をリリースするためのクラウドファンディングがスタートした。
詳細は、笹野みちると岩井俊二のコメントを参照。
【笹野みちる コメント】(クラファンページより抜粋)
こんにちは、元「東京少年」のボーカルの笹野みちるです。「東京少年」の解散から私は何をしていたかというと、人生悩んだり足掻いたりした時期はとうの昔に通過して、ここのところは至って平穏に、日中は福祉施設の職員として働きながら気の合う仲間とインディーズでマイペースに活動したり、たまにソロで小さなライブハウスで歌ったりしておりました。
ところが!!昨年8月の終わりに、私以外唯一存命だった元「東京少年」のギタリストテッシーから「実は余命1年になった」という知らせが飛び込み、その瞬間から平穏な時間はぶっ飛んで、怒涛のようなプロジェクトが始まりました。合言葉は「とにかく今、やれる事をやろう!」。私とテッシーが一緒になって今すぐにやれる事とは「東京少年」でした。
令和版「東京少年」として新たに名付けた「西東京少年」が爆誕し、昨年11月4日の吉祥寺MANDA-LA2でのライブまでやれる事は全てやり切って、テッシーは3ヶ月で旅立っていきました。そしてふと気づくと、「東京少年」のMVの数々を手がけてくれた岩井俊二監督が、全身全霊で寄り添ってくれていたのです!
岩井さんはこう言いました。「自分も“東京少年”の当事者のひとりだと思ってる。当時は若くていろいろままならなかった事もあった。それが今、テッシーの最期の生き様に触発されて表現の機会が巡ってきたのだから、最高の形で青春の落とし前を、“東京少年”の落とし前をつけたい」と。
「西東京少年プロジェクト」の最後の仕事は、この奇跡のような3ヶ月間の総仕上げの「音」と、最終的には岩井俊二監督の監修でもって「映像」を形にする事だと確信するに至りました。その為に妥協する事はやめました。この「最高の作品」を多くの方と共有したい、多くの方にお届けしたい!どうか皆さんこのプロジェクトにお力添えをいただけませんでしょうか?ご賛同のほど、よろしくお願いいたします!
【岩井俊二 コメント】(クラファンページより抜粋)
東京少年の「陽のあたる坂道で」のMVのお仕事を頂いた1990年、僕はまだ駆け出しで、その後「君の歌に僕をのせて」「プレゼント」「Shy Shy Japanese」「Harmony」などを作らせて頂き、中でも「Harmony」は当時の自分なりの渾身の作品でした。曲を繰り返し聴きながら、絵コンテを1カットずつ描いていった作業は今も忘れ難い想い出です。
東京少年でこれ以上のものを作れるだろうかと思っていた矢先に解散の知らせ。一体何が?とは思いましたが、最後にベルリンで撮影したのが「Getting Home」でした。僕にとって、この作品はある意味原点のような作品で、プロになって初めて作った〝映画〟だったかも知れません。僕の中では間違いなく〝映画〟だったのです。
MVディレクターの仕事をしながら、代表作と言われたら、東京少年のシリーズでしたし、それは僕がいうまでもなく、当時、周囲からも歴然とそう言われてましたし、それを見たというプロデューサーの方々からドラマの仕事依頼もあり、やがてそれが映画にもつながって行ったので、本当に東京少年には感謝しかないのです。
時が経ち、去年、ギターのテッシーから連絡を頂きました。「岩井さん、ご無沙汰しています!今、西東京少年、来年デビュー出来るよう活動しています!頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします!近いうちにお会い出来る事を楽しみにしています!テッシー」
そんなわけで11月4日、吉祥寺MANDA-LA2にお邪魔しました。ご病気とは伺っていましたが、目の前のテッシーは痩せこけて杖をついていました。が、ライヴが始まると病人とは思えない見事な演奏。そして懐かしい東京少年のスコアの数々。帰りしな、なんでも手伝いますよ、と笹野さんとテッシーに伝えて、何か自分でもやれることを考えました。YouTubeでコラボとか、ライヴとMVの上映会を一緒にできないか、などなど。
ところがテッシーの病状が思わしくないという知らせがあり、急遽お見舞いに行くことに。僕はともかく自分のスマホのビデオカメラを回し続けました。テッシーはすこぶる元気で、僕らを出迎えて、いろんな話をしてくれました。その間もずっと痛み止めの点滴は手放せない様子。もう死を覚悟した彼はとても明るく、僕は打ちのめされました。自分はこんな風に笑顔でいられるだろうかと。自分に死期が訪れた時、きっとテッシーのこの強さを思い出すに違いないと。
それから2週間後に彼は旅立って行きました。その後笹野さんとも色々話しました。東京少年への想い、西東京少年への想い。複雑なその想いも聞きました。いずれにせよ、なんでも手伝うよ、と言った僕の気持ちは変わりません。お世話になった東京少年。やれることを精一杯やろうと思っています。
笹野みちるのファンの方々、テッシーのファンの方々、往年の、東京少年のファンの方々、「京都町内会バンド」のファンの方々、「ミチルンサトコ」のファンの方々、西東京にゆかりのある方々、岩井俊二のファンの方々、などなど、何か心に引っかかった方は是非、僕と共に、このプロジェクトに巻き込まれてみませんか?何卒ご協力宜しくお願い致します。
<クラウドファンティング情報>
東京少年×岩井俊二 爆誕 “西東京少年”の軌跡をパッケージ化
https://camp-fire.jp/projects/view/819009
<リリース内容>
西東京少年『西東京少年Live in 吉祥寺』「Limited Edition[完全限定版]」
CD+Blu-ray+ブックレットほか:8,000円(税込)
3月22日(土)「吉祥寺Star Pine's Café」にて先行発売
オンラインショップでも発売予定(発売日は未定)『西東京少年Live in 吉祥寺』CDジャケット
『西東京少年Live in 吉祥寺』Blu-rayジャケット
【商品内容】
◾️CD
1.君の歌に僕をのせて
2.GO!GO!HARAPPA~全ては僕らの間にあること~
3.カケラ達のキャンパス
4.ハイスクールデイズ
5.ミッシング・ピース
6.Harmony
7.Shy Shy Japanese
8.タッチ交代
9.ムーミン
10.ワンス・アポン・ア・タイム
11.れんがの学校
12.陽のあたる坂道で
13.プレゼント
14.ほんとーの気持ち言わない(新曲)
◾️Blu-ray: 岩井俊二監修による11.4 吉祥寺MANDA-LA2LIVE映像7曲
岩井俊二監督新曲MV「ほんとーの気持ち言わない」
9.22 CAFE☆BAR BLOOMOONでのLIVEテイクより「プレゼント」
10.27 CAFE☆BAR BLOOMOONでのLIVEテイクより「GO!GO!HARAPPA~全ては僕らの間にあること~」
◾️写真集(オールカラー20p):11.4 LIVE撮影ショット
◾️豪華ブックレット(40p):「東京少年」の未発表写真と当時を知る著名人や制作スタッフによるコメントほか掲載
・対談「僕達がいたあの場所」笹野みちる×ホッピー神山
・インタビュー岩井俊二監督「東京少年は私の原点」
・初公開!岩井俊二監督MV「陽のあたる坂道で」絵コンテ全掲載
・漫画家・森泉岳土 描き下ろし「あの日のあの原っぱで」
◾️A3ポスター:「ほんとーの気持ち言わない」(歌詞&岩井俊二監督MV撮影風景)
※西東京少年『西東京少年Live in 吉祥寺』Standard Edition(CD+オリジナルブックレット)を、一部レコード店でも発売予定(オリジナルブックレットは、Limited Edition[完全限定版]のブックレットと内容が異なります)
<公演情報>
西東京少年1st & Last Album“西東京少年 LIVE IN 吉祥寺”発売記念LIVE
~ 西東京少年 FINAL STAGE in 吉祥寺 ~
3月22日(土) 東京・吉祥寺スターパインズカフェ ※sold out
open 17:45 / start 18:30
出演:笹野みちる(vo),/ホッピー神山(key)/ TOSHI NAGAI(ds)/ 有田さとこ(b)/ 吉田光(g)