数カ月前から、妻に「別れたい」と言われるようになった私。しかし、私はそれを断り続けています。そのやりとりが半年ほど続くと、ついに妻が限界に。泣きながら私に暴言を吐き、別れたい理由を列挙し始めたのです。
別れたいと連呼する妻
私はここ数カ月、たびたび離縁を口にする妻に、毎回「別れない。自分に直すべきところがあるなら直すから」と言い張ってきました。私たちは、愛し合って結婚したはずだからです。
そんなある日。押し問答のやりとりについに妻がブチ切れて、家を飛び出して行ったのです。
その外出先からメッセージが届きました。「だからさ、好きな人ができたの! あなたより若くてイケメンで高給取り。もう付き合っているから、あんたは用済みよ!」という内容です。
この言葉にはさすがに傷ついた私。それでも、「そいつは浮気相手にすればいい。俺は君に浮気相手がいてもいいから、このまま夫婦関係は続ける」と却下したのです。
あきれ返った妻はさらに逆上して返信してきました。
「普通は別れるでしょ? 理解できないの? うざいんだよ、目障りだからとっとと消えてよ!」
離婚を承諾しない理由は?
返信せずにいると、しびれを切らしたのか妻からまたメッセージが。
「お願いだから別れて」
「もう限界なの…」
「いや、無理」
「え?」
私は冷静に答えました。「俺はずっとそばにいる。知っているんだ、君が離婚したがっている本当の理由をね」
もうこれまで、と思った私はすべてを話すことに決めて、電話をかけたのです。
夫婦だからこそ
「数カ月前に会社で部下が倒れてさ。病院に付き添ったんだけど、そのときに君を見かけた。脳神経外科の前でね。病名まではわからないけれど、薬の束がタンスに隠してあったのも見ちゃったんだ」
私は、妻が自分から話してくれるまで待とうと思ったこと、そうこうするうちに彼女が「別れたい」と言いだしたこと、これはきっと病気を隠したまま別れて迷惑をかけないようにするつもりでいるんだろうなと察したことを伝えました。
「浮気相手の話も、俺が君を嫌いになるようにウソをついたんだろ? でも、俺たちは夫婦だ。君がつらい思いをしているのに、気付いてあげられなくてごめん。これからは一緒に闘いたいんだ」
電話口で妻は泣いていました。「あなたの明るさに、私はいつも救われてきた。だから、これからもそのままでいてほしい。いなくなる私のことなんて嫌いになって、新たな楽しい人生を歩んでほしいって思って……。私がバカだったわ」
こうして、夫婦で闘病生活を続けることにした私たちは、つらい数カ月を耐え抜きました。そしてなんと、彼女は病気から快復したのです。今のところ再発もありません。私たちは、この奇跡に感謝しつつ、これからも2人の時間を大切にして生きていくつもりです。
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重い病気になりながらも、夫のために悪役に徹しようとした妻。夫はそれを見抜いていたのですね。実は深い愛情で結ばれていた2人が、ともに闘い生きる道を見つけられて本当によかったです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
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