1月7日(火) 18:50
卒業論文を作成するために必要な費用は「卒論研究調査費」として補助金があります。その金額は大学によって異なり、さらに学部内でも異なるようです。
例えば、早稲田大学の心理学教室では「卒論研究調査費」として卒業論文のための補助金1万5000円が経費として活用できるとされています。
一方、東京理科大学の「2024年度卒業研究費」によると、理学部第一部の数学科などは0円ですが、同じ理学部第一部の化学科と応用化学科では4万4000円、また応用数学科は2万円といった金額が設定されています。
大学の卒業研究では心理学部以外にも人文学部系では利用される手法です。卒業研究で仮説を証明するためには、証拠(エビデンス)を用意して持論を補強しなければなりません。
実験に基づき自分で集めたアンケート調査などの一次情報は信用性が高い資料として認識される可能性があります。ただし、謝礼が必要となる場合があるため、金額に注意が必要です。
同様に専門書や論文、学術書などを活用した二次情報も有効だとされています。ただし、資料が高額である場合や古くてすでに絶版になっている本など、入手しづらいケースもあります。うまく図書館などを活用できれば費用を抑えられる可能性があるでしょう。
また、省庁や研究機関など公的機関が公開している情報であれば、信頼性も高い傾向があるため有効だと考えられます。ただし、偏った意見になる可能性もあるため、1つだけの情報でまとめないようにしましょう。
一次情報を集める方法には「アンケート」「インタビュー」「Webスクレイピング」などがあるようです。アンケートはインターネットや電話、街頭インタビューなどで回答を収集することで、特徴や傾向をつかめますが、謝礼などを用意するとお金がかかります。
また、Web上から任意のデータのみ抽出させることができる「Webスクレイピング」に注目が集まっているようです。
以前はプログラミングを組んで実行する必要がありましたが、最近はWebスクレイピングツールがあり専門的な知識が不要です。無料で提供しているサイトもあるため、うまく活用してみるのもよいでしょう。
二次情報を集めるためには図書館を利用するとよいでしょう。過去の研究論文や書籍などが数多く展開されているため、専門的でありながら多面的な情報収集が無料でできる可能性があります。
次に国際機関や官公庁、自治体、大学などの研究機関が公表している情報もうまく利用しましょう。信頼性だけでなく網羅性も高い傾向があるため、エビデンスに適している可能性があります。
補助金が出る大学は多いようですが、そのお金だけで研究すべてがカバーできない可能性もあるでしょう。うまく無料で使えるサービスなどを活用しながらデータ収集できる可能性もあるため、自分に合った方法で、うまく工夫して節約してみてはいかがでしょうか。
早稲田大学心理学教室事務卒論研究調査費について
東京理科大学2024年度卒業研究費
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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