初めての妊娠ですぐに始まったつわり。胎動を感じられない妊娠初期に2週間入院し、やっとの思いで安定期に入りました。「これでもうひと安心」。やっと楽しいマタニティライフが送れると安心したのもつかの間。不安な出来事が私を襲ったのです。
初めての出血で絶対安静に
安定期に入り、安心したのもつかの間。トイレに行くと出血しており、ひとりで病院に行きました。子宮頸管が短いとのことで絶対安静を主治医から言い渡され、診断書をもらい仕事を休むことになりました。
絶対安静を伝えても、相変わらず「今日のごはんは何かな?」と毎日聞いてくる夫。休職中ということもあり、「暇なのに何もしていないと思われたらどうしよう」と夫への後ろめたさから、私は掃除や料理などの家事をいつも通りこなしていました。
ソファにべったりと血が…
初めての出血から1カ月後の台風の日。夜ごはんを食べ終え、夫と2人でテレビを見ていたところ、ふと、下腹部に違和感を覚え立ち上がりました。ソファを見るとべったりと血がついており、「赤ちゃんは大丈夫だろうか」と、私は涙と震えが止まりませんでした。夫も動揺していましたが、急いで病院に電話をしてくれました。
「すぐに来てください」とのことでしたが、夫は飲酒していたため、タクシーで病院へ。先生が分娩室に入っているため、なかなか来ません。しばらくすると、分娩室から赤ちゃんの産声が聞こえて先生が診察室へやってきました。
看護師さんが夫に告げた言葉
「赤ちゃんが生きているのか不安でたまらない。夫も診察室に入ってほしい」と思いましたが、何かあった場合に夫を悲しませたくなくて、言い出せなかった私。ひとりで診察室に入り、内診とエコーをしました。赤ちゃんは元気でしたが、再び絶対安静の宣告が。
看護師さんは「大丈夫だからね」と私にやさしく言ってくれましたが、夫と話したいと言われ、一緒に診察室を退室。
「絶対安静ってことは危険な状態なのよ」「何かあったとき、お酒を飲んでいたら間に合わないこともある」「絶対安静は何もできないのよ。家事も掃除も全部パパがやってね」
と看護師さんは夫をやさしく叱りました。夫は静かに「わかりました」とだけ答え、落ち込んでいる様子……。
すると次の日から夫は見違えるように変わり、驚きました。あんなにも毎日の晩酌を楽しみにしていた夫が、私が出産を終えるまでお酒を飲まなくなったのです。
自分からは言えなかった本音を看護師さんが伝えてくれたことで、夫の意識が変わりました。看護師さんのひと言で夫との絆も深めることができ、2人でパパとママになる覚悟と準備ができたと思っています。心も体もゆっくりと過ごすことができ、出産予定日から2日後、元気な男の子が誕生しました。息子が3歳になった今も変わらず、夫は家事を進んでおこなってくれます。私にとっても息子にとっても、自慢の夫でありパパです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:宮﨑るか/30代女性・主婦。2020年生まれの男の子ママ。やんちゃであざとい息子と賑やかな毎日を過ごしている。育児の合間に、インテリアや育児グッズの記事をメインに執筆中。
作画:こちょれーと
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
監修者・著者:助産師 松田玲子 医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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