4月15日(火) 17:10
お湯張りと追い焚きにかかる電気代をみていきましょう。一般的にガスを使用する場合、お湯張りのほうがお得なことが多いですが、電気で沸かす場合は異なるケースもあるようです。
エコキュートを使用している場合の電気代を算出してみましょう。300Lのお湯を20℃から40℃まで追い焚きする場合、1回あたりにかかる電気代は71円ほどでしょう。エコキュートの料金は通常の電気給湯器よりも三分の一程度安いため、エコキュートでない場合はさらに電気代がかかることが推測されます。
お湯張りにかかる電気代は、追い焚きの金額と同額です。追い焚きとお湯張り時の水量と温度が変わらなければ、同じだけの消費電力がかかるためです。そのため、300Lのお湯を貯めると仮定すると、電気代は追い焚きと同じく71円ほどかかります。
しかし、お湯張りは水道代が別途必要なため、電気代のみかかる追い焚きと比較すると、お湯張りにかかる費用のほうが高くなるといえるでしょう。
お湯張りと同額の電気代で水道代が必要ないため、追い焚きのほうがいいと考える人もいるでしょう。しかし、追い焚きには健康上のリスクがあります。ここでは、追い炊きのメリットとデメリットについて解説します。
追い焚きは水道代が必要ないため、お湯張りよりも出費を抑えられるといえるでしょう。300Lのお湯を貯めると仮定すると、水道代は約60円です。30日間毎日貯めたとした場合、約1800円の水道代がかかります。追い焚きの場合は水をためる必要がないため、出費は月に1800円程度の抑制が可能です。
お風呂の残り湯は雑菌が繁殖しやすいため、健康上の心配があるといえるでしょう。
株式会社衛生微生物研究センターの研究によると、入浴人数が2人の場合、お湯のなかに繁殖する菌の数は入浴直後が約110個だったのに対し、一晩置いたあとでは約25万個まで増殖しているとのことです。入浴人数に比例し菌の数も増加するため、残り湯を追い焚きすることは健康上のリスクがあるといえます。
衛生面が心配で追い焚きを控えている人もいるでしょう。その場合、お風呂以外で活用することで残り湯を無駄なく利用できます。残り湯の活用方法は洗濯以外にもあるため、本項目で紹介します。
残り湯を使用し、家中を掃除しましょう。温かい内に使用すれば、汚れが浮きやすくなるためおすすめです。床拭きやトイレ掃除などに活用しましょう。また、家の中のみならず、洗車にも使用できます。洗車は大量の水を使用するため節水につながるでしょう。
草花の水やりにも残り湯が活躍します。観葉植物や家庭菜園の水やりに残り湯を使用することで、水やりにかかる水道代を節約できます。残り湯に混じった汚れは草花の栄養分となるため、元気に育てる上でもおすすめの方法です。
入浴剤を入れた残り湯の使用はやめましょう。また、1日以上経過した残り湯も控えたほうが賢明です。なぜなら、雑菌が増殖している可能性があるからです。また、入浴剤の成分により草花を枯らしたり、床の木を傷めたりすることもあります。残り湯は、入浴剤の入っていないものを早めに使用しましょう。
追い焚きとお湯張りにかかる電気代は同額であるため、水道代が必要なお湯張りに比べて追い焚きのほうが料金を抑えられるといえます。しかし、追い焚きには衛生面のデメリットがあるため、気になる場合は残り湯を活用することでお湯を無駄なく使用でき、さらには節約にもつながるでしょう。
株式会社衛生微生物研究センターお風呂の残り湯は使ってもよい?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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