世界中で大ヒット上映中の映画「マインクラフトザ・ムービー」で主演を務めるジャック・ブラックが週末、予告なく映画館に登場し、熱狂的すぎる観客の行動に対して警告を発した。米エンターテイメント・ウィークリーが報じた。
作中のアイコン的道具であるツルハシを手に劇場に現れたブラックは、「今日の『マインクラフト』上映では、ポップコーンを投げないでください。そしてラピスラズリも、絶対にチキンジョッキーもダメですよ!」と冗談を交えながらも真剣に呼びかけた。最初は声を変えていたものの、観客はすぐにブラックの正体を見破り、会場は大歓声に包まれた。
問題となっている「チキンジョッキー」とは、映画内の特定シーンを指す。ジェイソン・モモア演じるギャレットが鶏との戦闘に挑むとき、天井から赤ちゃんゾンビがニワトリの背中に落下。それを見たブラック演じるスティーブが「チキンジョッキー!」と叫ぶ場面だ。これは、ゲーム「マインクラフト」内でごく稀に発生する現象への言及で、コアなファンにとって特別な意味を持つ瞬間となっている。
この場面で特に若年層の観客が熱狂的に反応し、ポップコーンを投げたり、立ち上がって叫んだりする「チキンジョッキー・トレンド」が全米各地で発生。一部の映画館では警備員や警察の出動も余儀なくされている。
ニュージャージー州のタウンシップ・シアターをはじめとする複数の映画館は、これを「受け入れられない破壊行為」と位置づけ、未成年者には保護者同伴を義務付けるなどの対策を実施。一方で、英国のシネワールドは逆転の発想で「チキンジョッキー4DX上映」と題した特別イベントを企画し、ファンの熱狂を公認の場で発散させる試みも始まっている。
こうした騒動も相まって「マインクラフトザ・ムービー」は初週末で北米だけで1億5700万ドル、世界全体では3億100万ドルという驚異的な興行収入を記録している。
メガホンをとったジャレッド・ヘス監督は「ロッキー・ホラー・ショー」に似た参加型の映画体験が生まれていることを認めている。この予想外の文化現象が、映画の大ヒットをさらに加速させているのは間違いないだろう。
「マインクラフトザ・ムービー」は日本では4月25日に公開される。
【作品情報】
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マインクラフトザ・ムービー
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Photo by Karwai Tang/WireImage/Getty Images