「うちの会社ブラックすぎ」「残業が多すぎる」と愚痴っている新卒社員の会話を、たまたま中堅社員が耳にするところから話は始まる。「昨日なんて21時帰りだぜ!ありえない!」と憤る新卒社員の言葉を聞き、「オレが若手の頃は…」「21時なんて遅くないじゃん」と心中で思うのだが、そこであることに気づき、中堅社員はハッとする。
【漫画】本編を読む
中堅社員は、「一体自分はいつからそんな『オジサン』になってしまったんだ…」とガタガタ震える思いだった。実は、新卒社員の話を聞きながら、自分の脳内で無意識に「イマドキの若者は…」というフレーズが浮かんだのだった。「イマドキの若者は…」というフレーズは、“オジサン”が口にするものだと思っていたのに、無意識に自分も使おうとしていて…自分が年をとったと感じた瞬間だったという。
この「サラリーマンのあるある」を描いたのは、現在はWeb広告関係の仕事をする傍らでSNSに漫画を投稿しているまくべす(@maxvess3)さんである。まくべすさんに話を聞いてみた。
――まくべすさんご自身も、このエピソードと同じような経験はありますか?
そういう発言は若者の前ではしないように…と気をつけてはいるものの、同世代同士で集まると、ついつい「昔は終電当たり前…」「俺たちの若いころはこうだった…」と、盛り上がってしまいますね。
――いい意味で「イマドキの若者はすごいな」と感心したことは?
一緒に仕事をしていると、素直で礼儀正しい方が多い印象で、デジタルにも強く、スマホの便利な使い方など逆に教えてもらうことが多いです。ただ、これも今の時代ならではとは思いますが、そもそも若手と一緒の飲み会などの交流の場がほとんどなく、業務外で話すことがないので、本音で話を聞く機会そのものがあまりないですね。
ちなみに、「イマドキの若者は…」というセリフだが、いつの時代から存在したものだろうか?その起源を調べていくと、驚くことに古代文明までさかのぼることとなった。古代ギリシャの哲学者プラトンはその著書『国家』にて「“最近の若者は”年長者や両親を敬わず、法律は守らない。道徳心もない」と、しっかり「最近の若者は」という言葉を著書に記している。また、約5000年前のピラミッドの壁画や天井裏などから「近頃の若者は」と書き込まれているものが発見されて話題になったことも(ただし、これは若者を批判する内容ではなかったという見方もある)。
日本の歴史で言うと、平安時代の女流歌人である清少納言が著書『枕草子』のなかで、“最近の若者の省略した言葉使いはみっともない”と嘆く文章が残っているのは有名な話だろう。これらの歴史を振り返って考えると、オジサン・オバサンになって「イマドキの若者は…」と口にすることは、もはや人類が持ち合わせた性質なのかもしれない。
今回の漫画は「年をとったと感じる瞬間」について紹介した。サラリーマンのあるあるを描いたまくべす(@maxvess3)さんの漫画「目指せ!日本一の社畜!ぬこリーマン」は、SNSにて新作が随時更新されているのでぜひ読んでみて!
画像提供:まくべす(@maxvess3)
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