曜変天目を見に行こう!刀剣展示もある!丸の内の静嘉堂文庫美術館で「黒の奇跡・曜変天目の秘密」が開催中

「黒の奇跡・曜変天目の秘密」は2025年4月5日~6月22日(日)の期間、丸の内の「静嘉堂文庫美術館」で開催中

曜変天目を見に行こう!刀剣展示もある!丸の内の静嘉堂文庫美術館で「黒の奇跡・曜変天目の秘密」が開催中

4月14日(月) 23:00

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東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館は、2025年4月5日から6月22日(日)まで「黒の奇跡・曜変天目の秘密」を開催している。「工芸の黒い色彩」をテーマに、刀剣や鉄鐔(てつつば)などの黒鉄(くろがね)とよばれる鉄の工芸品や漆黒の漆芸品(しつげいひん)、黒いやきものなどを紹介。なかでも注目なのが、世界に3碗しか現存しないとされる国宝「曜変天目」の謎に迫る展示だ。本展の見どころを紹介する。
【写真で見る】「黒の奇跡・曜変天目の秘密」に行ってきた!
「黒の奇跡・曜変天目の秘密」は2025年4月5日~6月22日(日)の期間、丸の内の「静嘉堂文庫美術館」で開催中


「静嘉堂文庫美術館」は、東京都世田谷区にある専門図書館「静嘉堂文庫」を創設した三菱二代社長・岩﨑彌之助と、息子の四代社長・岩﨑小彌太によるコレクションを一般公開している美術館。2022年に世田谷から移転し、現在は丸の内の明治生命館1階にある。東京駅丸の内南口から徒歩約5分、東京メトロ千代田線二重橋前駅3番出口直結とアクセスがよい。
明治生命館1階にある静嘉堂文庫美術館


どのように作られたのか、どういう経路で日本に伝わったのかなど、今なお謎の多い曜変天目。その最新研究をまとめて紹介しようという企画から、「黒の奇跡・曜変天目の秘密」というタイトルとなった。Gallery1では1章「天目のいろいろ」として中国から輸入された天目茶碗を、Gallery2では2章「黒い工芸ー漆黒とつや黒鉄のかがやき」として漆芸品や鉄鐔、刀剣を、Gallery3では3章「天目と黒いやきもの」として中国古代から日本の桃山、江戸時代までの黒いやきものを、そしてGallery4では4章「曜変天目の小宇宙」として曜変(稲葉)天目をそれぞれ紹介する。曜変天目だけでなく、美術品の黒に着目した本展の見どころは3つ。
Gallery1の入り口


■【見どころ1】静嘉堂の「唐物天目」が総出演!特に「油滴天目(ゆてきてんもく)」に注目
抹茶を飲むための茶碗の中でも最も格式の高いものを「天目」という。10世紀ごろから中国で作られていた「唐物天目」は、鎌倉時代以降、禅の教えとともに日本に渡った。曜変天目もこの唐物天目の1つだが、曜変以外の天目を展示する1章「天目のいろいろ」では特に「油滴天目」に注目してほしい。曜変天目が唐物天目界のナンバー1なら、この油滴天目はまさにナンバー2とされる重要文化財。銀色や虹色に輝く斑文を水面に浮かぶ油のしずくに見立て、油滴と名付けられた美しい黒の芸術品を、室町時代に足利将軍家が残した座敷飾りのマニュアル本「君台観左右帳記(くんだいかんそうちょうき)」に沿った展示で堪能してほしい。
Gallery1には「唐物天目」がズラリ。足利将軍家による座敷飾りのマニュアル通りに展示されている

重要文化財《油滴天目》建窯南宋時代(12〜13世紀)


■【見どころ2】東洋の黒い工芸、やきもの、漆芸、刀剣「後家兼光」や「源清麿」の展示も!
2章「黒い工芸ー漆黒とつや黒鉄のかがやき」では主に日本の黒い工芸品を展示する。日本の黒い工芸といえば漆塗り。加賀蒔絵の傑作、清水九兵衛の硯箱の蓋表にあしらわれた雲間の三日月と岩に砕ける荒波の繊細な美をじっくり眺めたい。また、源清麿の白眉として知られる一振を、その拵(こしらえ)と共に展示。一文字吉房、後家兼光と三振が並ぶ。
清水九兵衛《浪月蒔絵硯箱》江戸時代(17世紀)

刀剣の展示はGallery2。一文字吉房、後家兼光、源清麿の三振が並ぶ


3章「天目と黒いやきもの」では、中国古代から2000年以上に渡る黒いやきものの歴史を紹介。ここで特に注目したいのが山西の黒いヤツ?こと、「黒釉線彫蓮唐草文梅瓶」。13~14世紀に山西省周辺で作られたと考えられている瓶で、黒い釉薬(ゆうやく)を引っ掻き落として模様を描く「黒釉掻落(こくゆうかきおとし)/線彫」の技法が用いられている。また、江戸時代初期の陶工、野々村仁清による夜景のような黒を背景に咲き誇る吉野山の桜が美しい茶壺「色絵吉野山図茶壺」もチェックしよう。
《黒釉線彫蓮唐草文梅瓶》磁州窯系金〜元時代(13〜14世紀)

3章「天目と黒いやきもの」では2000年以上に渡る黒いやきものの歴史を紹介する

中国古代から日本の桃山・江戸時代まで、さまざまな黒いやきものが並ぶGallery3

Gallery3の奥にGallery4の入り口がある


■【見どころ3】最新の研究成果をもとに国宝「曜変天目」の謎と秘密に迫る
国宝にも指定されている曜変天目は天目茶碗の最上級であり、茶道具界のトップスターだ。世界に現存する3碗のうちの1つを静嘉堂文庫美術館が所蔵。江戸時代以降、淀藩主の稲葉家に伝わったことから「稲葉天目」と呼ばれている。
国宝《曜変天目(稲葉天目)》建窯南宋時代(12〜13世紀)

展示室の最後、Gallery4で曜変天目に出合うことができる。茶碗の裏側が見えるよう、茶碗を浮かせて展示しているのがおもしろい。ただし、撮影は禁止なので肉眼でその美しさを存分に楽しんでほしい。
Gallery4の展示は撮影禁止なので注意!

宙に浮いた展示は初の試み。茶碗の裏側を見ることができる


黒釉の艶めく碗の内面に、青く輝く光彩が縁取る斑文が浮かぶ様はまるで宇宙のようにも見える。中国生まれの美しいこの茶碗、実は多くの謎に包まれている。どこで作られたのか、どのように作られたのか、どうやって日本に伝わったのか、そもそも「曜変」とは何なのか、どれもはっきりとはわかっていない。いまなお続く曜変天目の研究をもとに「黒の奇跡・曜変天目の秘密」ではその謎に迫る解説パネルを作成、ホワイエに展示している。
入り口を背にしてホワイエ左奥に、曜変天目の謎と秘密に迫るパネル全5枚を展示している


■曜変ファッションで入館料が割引に!?
曜変天目をイメージした「曜変ファッション」なら、なんと一般入館料を200円割引してくれるユニークな企画も実施。割引はもちろんうれしいが、クローゼットのなかから曜変天目コーディネートを考えるのはなかなか楽しそう。受付で「曜変ファッションで来ました」と声掛けしよう。自分なりの曜変天目ファッションで出かけてみては?



■曜変天目グッズが新登場!今度の国宝は持ち歩ける
登場するやSNSで話題になった曜変天目ぬいぐるみだが、今度は手のひらサイズの曜変天目ぬいぐるみキーリングが新作で登場した。職人の丁寧な手仕事から生まれるふわふわ曜変天目ぬいを連れておでかけできる。また、曜変天目バケットハットやシルクポーチ、眼鏡ケースも登場。ミュージアムショップは美術館を出て右手にあるので、帰りがけに忘れずに立ち寄りたい。
新商品の「曜変天目ぬいぐるみキーリング」(3600円)

ミュージアムショップは美術館を出て右手にある。ショップのみの利用も可能

曜変天目をモチーフにしたオリジナルグッズが並ぶ店内


■ギャラリートークや後家兼光のパネル展示など期間中の企画もたくさん
「実物を見ながら聴ける! ギャラリートーク」が4月22日(火)、5月27日(火)に、「座って聴ける!スライドトーク」が4月26日(土)、5月31日(土)に開催される。どちらも申し込み方法など詳細は公式サイトを確認しよう。

また、刀剣「後家兼光」が展示されることを記念して刀剣乱舞ONLINEとコラボ企画も。4月19日(土)~30日(水)の期間でホワイエに後家兼光のパネルが登場、ごっちんと写真が撮れる!

神秘的で謎多き国宝「曜変天目」、この機会にぜひ実物を見に行こう。
ポスタービジュアル「黒の奇跡・曜変天目の秘密」


※一部に撮影禁止エリアあり。
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