4月14日(月) 1:00
まずは、iDeCo加入者を年代別に見てみましょう。
~19歳:0.0%
20歳代:5.4%
30歳代:20.9%
40歳代:33.9%
50歳代:35.4%
60歳代:4.4%
(運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料(2024年3月末)」年代別加入者割合(2024.3末)より筆者作成。「個人型」に限定して記載)
最も多い年代が50歳代で、次に多いのが40歳代です。つまり、40~50歳代の加入者を合わせると69.3%と、iDeCo加入者の7割近くを占めていることが分かります。
既述のとおり、iDeCoは原則60歳まで、また厚生年金保険に加入しているなどの条件を満たせば、65歳まで加入できます。40~50歳代の人は20~30歳代の人に比べると、iDeCoに加入できる年齢の上限、つまりゴールに近い年代といえます。
iDeCoは、原則60歳になるまで受け取ったり、解約したりできません。30歳の方の場合、30年間、解約も受け取りもできないことになります。ところが、iDeCoは10年以上加入していれば、60歳から受け取ることができます。
つまり、49歳までに加入した方の場合は、最短10年後にiDeCoを受け取ることができるようになります。20~30歳代の方に比べると、ゴール(年金受け取り開始)がグッと近くなった印象です。
ところで、50歳以降にiDeCoを始めた方の場合で、加入期間が10年に満たなくても受け取れるケースがあります。例えば、iDeCoに加入したときの年齢が50~52歳未満の場合は、61歳からiDeCoを受け取ることができます。同じく、加入したときの年齢が56~58歳未満の場合は、64歳からiDeCoを受け取ることができます。
iDeCoの年代別加入者の割合が、最も多いのは40~50歳代です。そして、その理由として考えられるのは、iDeCoのゴール、つまり受け取り開始の年齢(=最も早くて60歳)が近い、ということが理由の一つとして考えられるでしょう。
iDeCoの受け取り開始の年齢が近い、ということは老後が近い世代ともいえます。それだけ老後を意識する人が増える年代というのも、iDeCo加入者が多いという理由になるでしょう。
繰り返しますが、iDeCoに積み立てたお金を引き出すことができるのは、10年以上の加入で60歳からです。iDeCoの加入を検討するときに、まとまったお金が必要となるライフイベントがないか確認しながら、iDeCoの利用を検討してみましょう。
国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト
厚生労働省 令和4(2022)年5月から iDeCoに加入できる年齢の要件などが拡大されます
運営管理機関連絡協議会 確定拠出年金統計資料(2024年3月末)
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役
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