「君の名前で僕を呼んで」「チャレンジャーズ」のルカ・グァダニーノ監督最新作、ダニエル・クレイグ主演のラブストーリー「クィア QUEER」の新ビジュアルが公開された。
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物語の舞台は、1950年代のメキシコシティ。小さなアメリカ人コミュニティで、孤独な日々を過ごすアメリカ人元駐在員リー(クレイグ)はある日、行きつけのバーで、町にやってきたばかりの若く美しい青年ユージーン(ドリュー・スターキー)に出会い、次第にのめり込んでいく。強い日差しが照りつける乾いたメキシコの地、汗とテキーラで汚れたベージュのツーピース、バーで交わされる熱い視線、そして孤独な家に残されたタイプライターとタバコの吸い殻の山――50年代アメリカのビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズの自伝的同名小説を、グァダニーノ監督が繊細かつ艶めかしいタッチで描き出す。
原作は、作家バロウズが謎多き人生を赤裸々に綴り、一度は出版を封印した自伝的小説。トレント・レズナー&アッティカス・ロスが手掛けた音楽と、ニルヴァーナ、プリンス、ニュー・オーダーらの挿入歌、ファッションの新しい軌道を創り上げたJW Andersonのジョナサン・アンダーソンによる衣装で、愛する相手と心身共にひとつになりたいと切望する男の生きる世界を具現化する。
リーが恋する相手のユージーン役のドリュー・スターキーは、一見クールで感情を露わにしない新世代に見えつつも、己のアイデンティティへの戸惑いや葛藤が垣間見える絶妙な表情で、ユージーンの心の中の繊細なゆらぎを観客に突き付ける。
新ビジュアルは、エクアドルの浜辺でバスタオルをシェアして寄り添う二人の姿が用いられている。リーからの一途な想いを向けられ、ユージーンも気まぐれにそれに応えるが、感情を露にすることもなく、ミステリアスな雰囲気を崩そうとはしない。そんなユージーンに対し、リーは一緒に人生を変える奇跡の体験をしようと、幻想的な南米への旅を提案する。明るい陽射しの元で、愛する人と過ごす至福のひと時のはずなのに、サングラスの下でどこか物寂しそうな表情を浮かべるリーの姿が、切ない恋の物語を予感させる。
5月9日より東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。
【作品情報】
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クィア QUEER
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(C)Yannis Drakoulidis