日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『シンシン/SING SING』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『シンシン/SING SING』をレビュー!

4月12日(土) 8:00

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日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。刑務所内で演劇!? 元収監者多数出演の感動の実話!***『シンシン/SING SING』 評点:★4.5点(5点満点) © 2023 DIVINE FILM, LLC. All rights reserved.

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アートが人間を豊かにし、人間性を回復させるニューヨークはハドソン川に面したシンシン刑務所は警備レベルが最も重い収監施設で、およそ200年の歴史を誇る。本作はそんなシンシン刑務所で舞台演劇に挑む囚人たちのドラマだ。

これは「芸術を通じた更生」を意味するRTAと呼ばれる更生プログラムの一環だ。と聞くと、なんだか辛気臭く重苦しいドラマを想像してしまう。

確かに、そういう側面もないわけではないが、何よりこの映画を魅力的なものにしているのは、いかにアートが人間を豊かにし、活力を与え、すり減った人間性を回復させるかをまざまざと描いているからだ。

練習も含めた舞台で海賊になり、ハムレットになり、エジプトの王になっているとき、囚人の心は刑務所から解き放たれる。

これは囚人だけの話ではない。アートにはそういう力がある。登場するキャラクターの多くを実際にRTAプログラムに参加していた元・囚人が演じているということで、強面のギャングの立ち居振る舞いも非常にリアルである。

中でも主人公の1人、「ディヴァイン・アイ」を演じたクラレンス・マクリンというRTA卒業生の俳優としてのきらめきには心奪われるものがあった。「プロセスを信じろ」というメッセージが熱く響く。

STORY:無実の罪で収監された男、ディヴァインGは、刑務所内更生プログラムである舞台演劇グループで仲間たちと日々演劇に取り組んでいた。そんなある日、刑務所で一番の悪人として恐れられる男がグループに参加することになる――



監督:グレッグ・クウェダー

出演:コールマン・ドミンゴ、クラレンス・マクリン、ショーン・サン・ホセ、ポール・レイシーほか

上映時間:107分

全国公開中

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