【漫画】本編を読む
ときにかわいく、ときに凛々しいクラスメイトに心惹かれる少年。けれど、そのクラスメイトはどれだけ知り合っても「性別不詳」で……。生物的な性別や自認するジェンダーなど、見かけや振る舞いだけではわからない人の性。どちらともつかない出で立ちのクラスメイトと、その性別がわからないまま好きになった少年の青春を描く創作漫画が、矢尾いっちょ(@1203Yao)さんのオリジナル作品「どっちかわからないクラスメイト」だ。2020年からX(旧Twitter)で発表をはじめ、Amazon Kindle インディーズの無料電子書籍シリーズとして全5巻が公開されている同シリーズ。作品のあらすじとともに、作者の矢尾いっちょさんに同作の制作背景についてインタビューした。
■あの手この手で探りを入れるが、結局どっちかわからない…が、「ずっと一緒にいたい」気持ちはどっちにしても変わらない!
少年・正保(まさやす)には気になるクラスメイトがいた。その人、愛川マオ(あいかわまお)は、とてもかわいらしい顔立ちで、一見すると女の子のように見えるが、日によって男子と女子の制服を着分け、口調も少年とも少女ともつかない。性別が不明なその姿に、正保はますます興味を持つのだった。
本作を描くきっかけについて、作者矢尾いっちょさんは「中性的なキャラクターに昔から魅力を感じており、僕自身でも描いてみたくなったというのがきっかけです。そのうえで男か女かわからないという設定にして、読者にも考察ができる形にすれば続き物としておもしろいではないか、といったところから本格的な執筆にいたりました」と語る。
性別というテーマを取り扱ううえでの葛藤もしっかり描かれている本作だが、描くうえで意識したことについては「性別の問題はいまだ正解を出せていないことも多く、そこには苦しんだりしている人も多くいる。それを踏まえたうえで、今作はできるだけたくさんの読者に楽しんでほしいのでコミカルな雰囲気に、しかし茶化してしまうことなく真剣に向き合うストーリー作りを心がけた作品です」と教えてくれた。
愛川さんの性別ははっきりしないままだが、正保は愛川さんが少年であれ少女であれ、「愛川さん」という人間が好きなのだと自覚する。コミカルながらもしっかりと心に刺さる漫画である。ぜひ一度読んでみてほしい。
取材協力:矢尾いっちょ(@1203Yao)
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