3月30日(日) 21:10
自動販売機で商品を購入したときに、明らかに「お釣りが多い」と感じたら、まずは落ち着いて確認しましょう。勘違いや操作ミスの可能性もあるため、以下の点を確認することが大切です。
●本当に多く受け取っていないか?
●他人の取り忘れではないか?
●機械のエラー表示は出ていないか?
そのうえで、お釣りが明らかに多く、自分の支払い額に対して過剰であると判断できた場合は、次の行動が求められます。
過剰に出てきたお釣りを黙って持ち帰った場合、「占有離脱物横領罪」に問われる可能性があります。これは、本来誰かの所有に属するもの(=この場合は販売会社のお金)を、不当に自分のものにする行為に対して適用される罪です。
また、その場でお釣りが多いことに気づきながら黙って受け取った場合は「詐欺罪」に問われることも。どちらも刑法に定められている犯罪であり、知らなかったでは済まされない可能性もあります
ただし、まったく気づかずに持ち帰った場合には詐欺罪の「故意」がないため、詐欺罪には問われません。しかし、後から気づいた時点で自分のものにしようと決めると、占有離脱物横領罪が成立する可能性があります。そのため、気づいた時点で正しく対応することが大切です。
自販機には通常、運営会社や管理会社の連絡先が記載されています。まずはそこに連絡しましょう。状況を伝えると、返金方法や対応について案内してもらえます。
もし連絡先が記載されていない、または読み取れない場合は、以下の方法もあります。
●自販機が設置されている施設の管理者(コンビニやビルなど)に伝える
●自販機の会社名をネット検索して問い合わせる
●一般社団法人日本自動販売協会などの業界団体に相談する
対応に時間がかかることもありますが、誠意を持って行動すればトラブルになることはまずありません。ただし、虚偽の申告は詐欺罪に問われる可能性があるので注意が必要です。
お釣りが多く出てくると、思わず得をした気持ちになるかもしれません。でも、それをそのまま受け取ると、後に大きなトラブルを招く可能性があります。
「自分に非がないのに損をするのは嫌だ」と感じるかもしれませんが、誠実な対応こそが信頼と安心につながります。法律に触れるリスクを避けるためにも、疑問に思った時はすぐに確認・連絡することをおすすめします。
万が一、どうしても連絡できない事情がある場合でも、お金を保管しておき、後から対応できるようにしておきましょう。ちょっとした配慮が、あなたの信頼を守ることにつながります。
自動販売機でお釣りが多く出た場合、黙って持ち帰ると「占有離脱物横領罪」に問われる可能性があります。気づいた時点で自販機の連絡先や設置先に連絡し、正しく対応しましょう。
e-Gov 第二百五十四条 遺失物等横領
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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