3月29日(土) 19:40
タンス預金があると、警察から税務署に必ずしも連絡が行くわけではありません。なぜなら、警察職員の職務倫理及び服務に関する規則に、個人に関する情報の保護があるため、税務署に報告することは正当な理由がない限りできないからです。タンス預金のお金が犯罪に関与しているなどの事実がなければ、問題ないと言えるでしょう。
タンス預金をしているからといって、税金がかかるわけではありません。なぜなら、金額に関係なく、現金を自宅に保管することに対して税金はかからないからです。
ただ、タンス預金を納税回避のためにしている場合は問題になります。例えば、現金を贈与されたり相続したりしたことを隠すために、タンスで保管していた場合です。ただし、その金額が110万円以下の場合は、たとえ親などから贈与で受け取ったとしても、控除枠内なので問題はありません。
また、タンス預金が110万円を超えていたとしても、贈与ではなく、自分で貯金したことが客観的に証明できるような給与明細や通帳履歴があれば、問題ないでしょう。
しかし、タンス預金はセキュリティ面などでリスクがあるため、銀行に預けるのを検討することをおすすめします。
空き巣に入られたときに、警察に通報しなければ、税務署にタンス預金が見つからないと思う人もいるかもしれません。しかし、そもそもタンス預金をしていることで税金がかかるわけではないですし、通報しないことにはリスクがあり、危険を伴うケースもあります。
空き巣に入られたと気づいたときは、何が盗まれたのかを確認したくなるかもしれませんが、まずは外に出て、安全な場所から警察に連絡してください。なぜなら、まだ犯人が家の中にいる可能性があるからです。万一、危害を加えようと考えている犯人が家の中に潜んでいた場合は、鉢合わせてしまったときに危険です。
空き巣に入られても警察に通報しないと、犯人から防犯意識の低い家だと認識され、再び空き巣に狙われる可能性があります。
タンス預金を所有しているのを警察に知られたくない、おおごとにはしたくない、と思う人もいるかもしれません。しかし、たとえ被害が少なくても、すぐに警察に通報する家だと空き巣に認識させることが重要です。
警察に通報しないと、盗まれた現金が戻ってくることは難しいでしょう。通報したとしても現金が戻ってくる可能性は低いと思うかもしれませんが、可能性はゼロではありません。行動しなければ泣き寝入りすることになります。現金を取り戻すためにも、警察に通報して、犯人を捕まえましょう。
空き巣に入られた場合、住宅総合保険や火災保険の家財保険に加入していると、受けた損害を補償できることがあります。空き巣に気づいてからすぐに警察に通報し、被害届が受理された後に保険会社に連絡すると、手続きが開始されます。
空き巣に入られたにもかかわらず、警察に通報しないと、保険が利用できないリスクがある点を忘れないようにしましょう。
タンス預金があっても、個人情報の保護によって、警察から税務署に連絡がいくわけではありません。タンス預金を見つけられたくないからといって、空き巣に入られたのに警察に通報しないと多くのリスクがあるので、必ず連絡してください。
タンス預金はセキュリティ面など不安要素がいくつもあるため、できれば銀行に預けることをおすすめします。
国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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