3月28日(金) 21:20
スーパーの特売日は、「いつもより安く買えるチャンス!」と、多くの人がまとめ買いをします。特に、肉や野菜、冷凍食品などが割引されていると、つい手が伸びてしまうものです。
しかし、その場では「得した!」と思っていても、実際にはどうでしょうか?買った食材の一部を冷蔵庫の奥で腐らせてしまったり、気づけば賞味期限切れで捨てる羽目になったり…。そうなると、本来の目的である「節約」とは真逆の結果になってしまいます。
実際、農林水産省の調査によれば、日本の家庭から出る食品ロスは年間約236万トン、日本全体でみると年間約472万トンです。日本全体の食品ロス量を国民1人あたりの経済損失で計算すると年間約3万2000円となります。
節約のためのまとめ買いでも、使い切れないと「食材の廃棄=お金の無駄」になってしまいます。安さに飛びつくだけでは、本当の節約とはいえないでしょう。
使い切れないリスクを減らすためには、いくつかのコツがあります。
まずおすすめしたいのは、「買い物前に献立を立てる」こと。1週間分のメニューをざっくり決めておけば、必要な食材が明確になり、無駄買いを防げます。
2022年に株式会社ベネッセコーポレーションが実施した「サンキュ!家庭調査レポート値上げ対策編」によると、食費の予算と献立を立てている家庭は、立てていない家庭と比べて月約1万2000円(4人家族の場合)食費を節約できるという調査結果があります。
また、「冷蔵庫・冷凍庫の在庫を把握しておく」ことも重要です。今ある食材を生かした買い物をすれば、食品ロスを防げます。
さらに、「冷凍保存のテクニック」を身につけておくと安心です。たとえば、肉は100gずつ小分けにして冷凍しておくと、必要な分だけ使えて便利です。冷凍によって、保存期間は通常の冷蔵より2~3倍長持ちすることもあります。
まとめ買いは、やり方次第で確かに節約効果があります。しかし、それは「必要なものを必要なだけ買う」ことが前提です。安さに流されず、自分の家庭に合った買い方を意識することが、結果的にお金も時間も無駄にしないポイントになります。
もし「使い切れないな…」と感じているなら、まずは買う前に立ち止まって、「本当に使い切れるか?」と考えてみてください。また、買いすぎたときのために、作り置きレシピや保存術をいくつか覚えておくのもおすすめです。
特売日は確かにお得ですが、それを生かすのはあなた次第。無理のないまとめ買いを意識して、ムダなく楽しく節約生活を続けましょう。
政府広報オンライン 食品ロスを減らそう!今日からできる家庭での取組
株式会社ベネッセコーポレーション サンキュ!家庭調査レポート値上げ対策編
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
【関連記事】
「業務スーパー」VS「コストコ」本当にお得なのはどっち?