2025年3月23日に高知と熊本で開花が観測されたのを皮切りに、今週、東日本~西日本の各地で続々と2025年の桜の開花が発表されている。来週以降の見頃ラッシュが見込まれる中、今週末(3月29日・30日)に桜を先取りできそうなスポットをピックアップ!関東や九州を中心に現時点の予想から週末に5分咲き~満開となりそうな人気お花見名所を紹介する。
【写真】今週末(3月29日・30日)に見頃を迎えそうな花見スポット
※各スポットの見頃は2025年3月26日時点の情報です。最新の情報は公式サイト等をご確認ください。
※そのほかの内容は取材時点の情報です。
■【関東】今週末(3月29日・30日)5分咲き~満開の桜を楽しめそうな名所
■【東京都】六義園の桜 / 流れ落ちる滝のようなしだれ桜は必見
開花状況:満開(※2025年3月26日時点現在)
第5代将軍徳川綱吉の側用人、柳澤吉保が造った和歌の趣味を基調とする「回遊式築山泉水」の大名庭園で1953年(昭和28年)に国の特別名勝に指定された。六義園のシンボルともいえるしだれ桜は、高さ約15メートル、幅は20メートルにもおよび、夜空に浮かび上がる姿は見応え十分だ。
六義園の春の風物詩として親しまれている「春夜の六義園 夜間特別観賞」は、2025年3月22日~30日(日)に開催予定。普段は入園できない夜間(期間中毎日18時30分~21時)、しだれ桜を中心に六義園の主景観のひとつである中の島、吟花亭跡、水香江など各スポットをライトアップする。入場には夜間特別観賞券が必要(※詳細については公式サイトなどでご確認ください)。
■【東京都】ホテル椿山荘東京の桜 / 各所で桜を観賞できる都内のオアシス
開花状況:7分咲き(※2025年3月26日時点現在)
2022年に、開業70周年を迎えた老舗のホテル。2月中旬より寒緋桜、修善寺寒桜が咲き始め、4月上旬までに約20種100本の桜が順に見頃を迎える。3月下旬以降は春の陽気の中、ソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇る様子を見られる。また、日没後はライトアップが行われる。闇夜の中で照らし出される桜の姿は必見だ。2025年2月11日(祝)~4月6日(日)の特定日には「春のお花見ランチ&ディナービュッフェ2025」を開催。詳細は公式サイトを参照。
■【東京都】小石川後楽園の桜 / 多彩な桜が楽しめる、水戸徳川家上屋敷の庭園
開花状況:5分咲き(※2025年3月26日時点現在)
小石川後楽園は都内に現存する大名庭園の中で最も古く、江戸期の庭園として典型的な回遊式庭園。1629年(寛永6)年に水戸徳川家初代藩主・頼房が造成し、2代藩主・光圀(水戸黄門)の代に完成した。「海・山・川・田園」を見立てた起伏に富んだ景観の中に、日本と中国の景勝地が数多く展開する和漢の調和が美しい庭園。いまなお秀れた景観を維持しており、特別史跡及び特別名勝として国の文化財に指定されている。
里山の風景が表現されている菖蒲田付近では、花を咲かせた山桜がのどかな雰囲気に彩りを添える。春の到来を感じさせる新緑と薄桃色のコントラストが美しく、花見におすすめのスポットだ。
■【埼玉県】鉢形城の桜・エドヒガン(氏邦桜) / 樹齢150年を超える巨木が艶やかに咲き誇る姿は見事
開花状況:満開(※2025年3月26日時点現在)
推定樹齢150年を超えるエドヒガン。樹高18メートル、枝張りは東西23.5メートル、南北21.8メートル、全体の根回り6.5メートルにおよぶ。2017年(平成29年)に、より親しめるよう愛称を募集し、鉢形城主北条氏邦の名にちなみ「氏邦桜(うじくにざくら)」となった。2025年3月20日~4月4日(金)の17時30分~20時30分には、ライトアップも行われる(※桜の開花状況に合わせ、期間を変更する場合あり)。
■【茨城県】龍ケ崎のしだれ桜 / 県の天然記念物に指定された巨大なしだれ桜
開花状況:5分咲き(※2025年3月26日時点現在)
樹齢推定約500年の見事なしだれ桜は高さ約10メートル、幹回り約5メートルの大木で、県の天然記念物に指定されている。1本で立つ木だが、枝張りが東西約15メートル、南北約22メートルもあり、ひときわ大きな存在感を放っている。開花期間中は毎日18時~20時の間ライトアップが実施され、昼間とは違った雰囲気を堪能できる夜桜も一見の価値あり。(※2025年のライトアップ実施は未定)
■【東海】今週末(3月29日・30日)7分咲き~満開の桜を楽しめそうな名所
■【三重県】春谷寺エドヒガンザクラ / 推定樹齢約400年の古木が咲かせる美しい花
開花状況:7分咲き(※2025年3月26日時点現在)
松阪市指定天然記念物の桜となり、地元の保存会に大切に保護されている推定樹齢約400年の古木。樹高・枝張りともに約10メートル、幹周囲約4メートルにもなる桜で、通称「彼岸ザクラ」と呼ばれており彼岸頃には可憐な美しい花を咲かせる。2025年も、さくら祭りは行われないが、開花時期にライトアップが行われる(※詳細は公式サイトでご確認ください)。また、周囲には50本程度の樹齢約25年のエドヒガンザクラの木々が並ぶ。
■【関西】今週末(3月29日・30日)5分咲き~見頃の桜を楽しめそうな名所
■【和歌山県】道成寺の桜 / 本堂横の有名な入相桜など、多彩な桜で彩られる
開花状況:5分咲き(※2025年3月26日時点現在)
能や歌舞伎で有名な安珍清姫伝説の舞台として知られる道成寺。境内には、約250本の桜があり、エドヒガンやソメイヨシノなどが順次開花していくので、長くお花見が楽しめる。宝仏殿には国宝の本尊千手観音はじめ二十数体の仏像群が拝め、縁起堂では絵巻を見ながら「絵とき」を聞くことができる(有料)。また、2025年3月30日(日)には「桜・舞・道成寺」を開催。
■【九州】今週末(3月29日・30日)7分咲き~満開の桜を楽しめそうな名所
■【佐賀県】宝珠寺の桜 / 樹齢約100年のヒメシダレザクラ
開花状況:7分咲き(※2025年3月26日時点現在)
山里にひっそりと隠れたように立つ1本桜。樹齢約100年の古木で、樹高8メートル、幹回り1.2メートル、枝張りは15メートルあり、淡いピンクから白へと花の色を変えていく。佐賀県の名木古木百選に選ばれており、桜の開花は例年3月中旬から3月下旬頃に見頃を迎え、多くの見物客が訪れる。
■【大分県】長湯温泉 しだれ桜の里の桜 / 西日本一の規模を誇る、八重紅しだれ桜300本
開花状況:満開(※2025年3月26日時点現在)
くじゅう連山の麓にある山の斜面約10ヘクタールを切り開いて作られた、手作りの桜の公園。NPO法人しだれの里を創る会を中心に、2007年頃から整備が進められた。例年の見頃となる3月中旬~4月中旬頃にかけては、約2600本の桜が3万坪の里山を彩る。桜はそれぞれ花期が異なり、早咲きの大漁桜1500本は3月中旬に開花する。公式Instagramでは毎日の開花状況も確認できる。
■【熊本県】人吉城跡の桜 / 国指定史跡・人吉城跡の桜を楽しむ
開花状況:7分咲き(※2025年3月26日時点現在)
日本百名城のひとつであり、国指定史跡に指定されている人吉城跡。鎌倉時代から幕末まで、約700年にわたり、人吉で地頭から藩主となった相良家が在住していた。約230本のソメイヨシノが植えられており、春になると桜の名所として知られている。敷地内に鎮座する相良護国神社の桜など、散策をしながらさまざまな景色が楽しめる。
■【鹿児島県】霧島神宮の桜 / 拝殿を背景にしたしだれ桜が美しい霧島神宮
開花状況:満開(※2025年3月26日時点現在)
6世紀に僧侶慶胤により高千穂峰と御鉢の間に社殿が造られた霧島神宮。山岳信仰から始まったと言われ、建国神話の瓊々杵尊(ニニギノミコト)を祀っている。境内には、樹齢800年ともいわれる神木の杉があり、人々の信仰を集めている。また、3月下旬~4月上旬には、約200本あるソメイヨシノ、八重桜、しだれ桜が咲く、桜の名所にもなっている。ソメイヨシノが散る頃になるとしだれ桜が開花し始め、桜を長く楽しめるスポット。
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